グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグスクールです。

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事例紹介 コラム21「犬と暮らす」

コラム.18

犬の兄弟ゲンカの行方 ~多頭飼育・社会性~

飼い主さんから、こんな依頼が舞い込みました。
「兄弟ゲンカをするのでやめさせたいんです。もちろん、犬です」。
このご家庭には母犬のピピン、その子どものジョイとトムがいます。
2頭の兄弟は、以前は人前で小競り合いをしていたそうです。

ジョイの方が少し優勢だったようで、お父さんは弱いトムをかばい、
ジョイをしかっていましたが、そのうちに人が見ていないところで
争うようになったそうです。最後にはかなり激しいケンカにエスカレートし、
困り果てての依頼でした。

兄弟ゲンカが始まるようになったのはいつからですか?
「一緒に飼っていた父犬のブラッキーの死後からでしょうか…」と飼い主さん。
やっぱりですね。それは、ブラッキーが本物のリーダーだった、ということでしょう。
実際、統率力があり、近所でも彼が通ると、どの犬も静かになったそうです。
やたらと吠えることはなく、飼い主には敬意を払うことができる犬。
こんな犬は、なかなかいません。
ですから、その亡き後、群れの秩序が壊れ、権力争いが始まってしまったのです。

しかし、トムは明らかに気弱なタイプだし、
ジョイは鼻っ柱は強そうなのに根は神経質で臆病なタイプ。
どちらもその器じゃない。
にもかかわらず、リーダーを買って出たらしいジョイは、
力で他を制しようとしてほえることが多くなり、
その重荷からくるストレスを弱い犬へぶつけたりするようになったようです。

では、どうしたら解決できるのでしょう。
まずは柄にもないリーダー役からジョイを解放し、
その役を飼い主が引き受けてあげましょう。

幸いにも父犬ブラッキーが、すばらしいお手本を見せてくれています。
ブラッキーのように威厳をもって接することが大切です。
愛する犬たちを離散させずに、これからも楽しく暮らしていくために、
トレーニングを決意した飼い主さん。
きっと天国からブラッキーが応援してくれていますよ。頑張りましょう。

同じような問題を抱えている飼い主さまへ

多頭飼育のトラブルが増えています。同居犬の犬同志がうまくいかない場合には犬の生活の質は低くなりストレス行動が増えます。すでに多頭飼育でトラブルを抱えている方も、これから多頭飼育を考えている方も、まずは問題の本質をつかみましょう。

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