グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグスクールです。

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事例紹介 コラム21「犬と暮らす」

コラム.05

ボクお留守番できない ~犬の分離不安行動・ストレス行動~

ワイマラナーという犬種をご存知ですか?
グレーのビロード状の毛が特徴です。

生後6ヶ月のワイマラナーのケンタはお留守番が大嫌いでした。
お母さんが出かけるとわかったとたんにワンワンと鳴きだし、
その後も何時間も吠え続けます。
帰宅してみるとあちこちに排泄してあり、ティッシュは散乱、
ゴミ箱はひっくり返り、と部屋の中はひどい状態でした。

「ケンタ!」とお母さんの怒りはもっともですが、ケンタには通じません。
犬は時間がたってから怒られても何のことだか理解できないのです。
「ケンタのいやがらせ」だと思われがちなこの状態には、深い事情があったのです。

お留守番はケンタを不安な気持ちにさせました。
「お母さんどこにいったの?」と。
これは「分離不安」と呼ばれる状態です。
ケンタのトイレ失敗やイタズラは、ひとりでいる不安な気持ちを
落ち着かせようとやっていることです。

ケンタが分離不安になってしまった理由はこうでした。
小さいころ、ケンタは病気がちで、お母さんがつきっきりで育てました。
ひとりにされた経験がなかったので、成長して置いて行かれそうになると、
必死で吠えるようになっていました。
「うるさいと近所に迷惑でしょう?外に出るときは連れてでるようになって…」と、
さらにお留守番体験がなくなっていったのです。

この問題は、犬を不安にする状態で留守番をくり返すことでは解決しません。
克服には「ひとりでいても大丈夫」という経験を積むことが必要です。
安心できる“ハウス”を整え、そこで過ごす練習もそのひとつ。
また、トレーニングを通して犬をほめたり、
認めたりして心の成長を促し、自信をつけさせることも大切です。

「お母さん、ボクもう大丈夫だよ。ひとりでお留守番できるもんね」。
約一ヶ月で、ケンタはひとりでも自信のある犬に成長しました。
もちろん、この過程にはお母さんたち家族の成長も不可欠でした。
良かったね、ケンタ!

同じような問題を抱えている飼い主さまへ

犬をひとりで家に待たせる留守番をさせる必要のある場合には事前に留守番トレーニングが必要です。家庭環境、家族構成、犬の性格にあったトレーニングを行います。

不安を抱きやすい傾向のある犬には落ち着きを取り戻す癒しのクラスがお勧めです。

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