グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグスクールです。

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事例紹介 コラム21「犬と暮らす」

コラム.08

散歩の綱引きNO!
~散歩中のリードのひっぱり・社会化・ストレス行動~

立ち上がった姿がシロクマそっくりなのはグレートピレニーズ。
体重40キロ以上の、その名前のごとく真っ白なパールは
一歳半のオス犬で、寒いこの季節はパワー全開です。

前の飼い主が飼えないとほうり出したパールを
家族として引き取ることを決めたお母さんでしたが、
わがままに育てられたパールとのつきあいは大変なことばかりでした。

人の背後から飛びついてきたり、かみついたり、散歩中に他の犬に向かっていこうとしたり。
「引っ張られてリード(ひも)を放してしまったこともあって…」。
そりゃそうでしょう。荷車を引いたりもする犬種だから、綱引きではパールが圧倒的に有利。
パールのように体の大きな犬は自信も自尊心もあるので
力で制しようとすると犬も力で反発してきます。

力比べをせずに、引っ張らないことを教えていくためのポイントは二つ。
まず人の横について歩くことを教えます。
当然!?でもよく考えてみて。パールにとってはまだ教えられていないことなんですよ。
それから、パールが成長の過程で教えてもらえなかった
「自制心」を育ててあげることも大切なことです。
つまり「しなければいけないことをする」
「してはいけないことをがまんする」心を育てましょう。

スワレ、フセ、マテなどの基礎トレーニングを取り入れながら、
くり返し「するべきことをさせる」ことから始めます。
「こんなことで効果があるの?」と最初は不安があるかも。
でも遠回りしても確実に目標に近付いていきます。
パールのお母さんに対する傍若無人な態度もパールの心の乱れから来ているものだからですよ。

トレーニングを重ねるうちに、きつかったパールの表情は優しく愛らしく変わってきました。
ご近所でも「お利口になったね」と声をかけられるパール。
飼い主の思いが確実にパールに伝わっていくのがわかります。
だれかに命令されて犬を飼っている人はいますか?
愛しているからこそがんばれるのだと私は思います。

同じような問題を抱えている飼い主さまへ

散歩中のひっぱり行動は犬の社会性や飼い主との関係性、日常的なストレスの度合いが影響しています。個々の犬に応じたひっぱり防止などの散歩トレーニングを行うことは、犬の社会生活を安定させ飼い主との関係を作る上でも大切なトレーニングです。大型犬の場合は安全管理の面から必須です。

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