犬生には様々な喜びがあり、同時に悩みや苦しみもあります。
ひとに言えない、誰にも相談できない悩み、苦しみ。
そんな時少しでもお役に立てばというのがこのブログ<テレフォンわんわん人生相談>です。
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ナレーター:もしもし
相談犬:もしもし…
ナレーター:こんにちは。テレフォンわんわん人生相談です。
相談犬:こんにちは。
ナレーター:年齢とご相談内容を教えてください。
相談犬:今年で5歳になると思います。
今日、相談したいのは、留守番について何です。
ナレーター:留守番についてですね。あなた自身の留守番についてですか?¿
相談犬:はい、自分の留守番です。飼い主がひとりなのですがほとんど家にいないので、結構長いものでして。
ナレーター:どのくらい留守番をされているのですか?
相談犬:そうですね。ほとんど…、といっていいかな。
朝8時くらいに飼い主が仕事に行って戻ってくるのが夜の7時くらい、そのあとまた出ていくこともあって結局また戻ってくるのは夜の11時とか12時くらいなんです。
ナレーター:なるほど。まあ一日の大半が留守番ということですね。
あなたおひとりですか?他になにか、犬とか猫とかいますか?
相談犬:いえ、いません。わたしひとりです。
ナレーター:それは大変ですね。おひとりではさびしいでしょうね。
今日はあなたに最適の先生がご相談に応じてくださいます。
先生、よろしくお願いします。
先生:こんにちは。
相談犬:こんにちは。よろしくお願いします。
先生:おひとりの時間が長いようですね。留守番ということは部屋の中ですか?
相談犬:はい、うちはマンションなもので庭もなくベランダに出ることもないので一日中家の中です。
先生:留守番が長くて何かお困りなんですね。どんな風に過ごしていますか?
相談犬:基本的に何もすることがないというか。ひたすら寝るようにしています。
いろいろと考えたくないし、なんか体もだるかったりして、寝ていて一日が終わるとホッとするんです。
でも、ときどき無性に落ち着かなくなって、イライラして自分の体をかんだりなめたりしています。
ただそれを繰り返しているだけです。
先生:まあそれは大変ですね。寝たいから寝ているのではなく、他にすることがないから寝ているということですね。
体も悪くなりますね。十分な運動とかもできていないのですね。
相談犬:運動といえばたまに散歩に連れて出てもらうくらいですが、1週間に1回くらいなので、運動にはなっていないかもしれません。
先生:あなたの健康にとっては今の生活習慣はよくありませんね。そのこと飼い主さんは気づいていらっしゃるでしょうか。
相談犬:あまり気づいていないようなんです。いつもかえってくると「かわいいー」とか「だいすきー」といってとても興奮して近づいてこられるのだけど、なかなかいいたいことは伝わらなくて。
先生:自分の体をなめていることを気づいていないのですか?ストレスかなとか思っていないのかな。
相談犬:自分の毛が少し薄くなっているので、しょっちゅう病院にはつれていかれるんですけど…。薬を飲まされるのもあまり好きじゃなくて。なんだか悪循環なんです。
先生:あなたが体をなめることが暇だからという原因には気づいていないということですね。
相談犬:はい、そうなんです。もしそれを飼い主が知ったしても、とても忙しそうにしているので、困るのではないかと自分も心配になったりして…。
先生:あなたが心配することはありませんよ。それはあまりにも一方的です。
あなたにとって長い留守番がストレスになっていて困っていると知ったら、それをどうするか考えるのが飼い主の責任です。そこは割り切って考えてください。
相談犬:ええ、わたしも飼い主さんにはお世話になっているので迷惑をかけたくなくて、ひとりで悩んでいました。飼い主さんが気づいたら何かが変わるのでしょうか。
先生:あまり期待しすぎてもいけませんが、何もしないのもよくありません。
相談犬:どうやって伝えるのが一番いいんでしょうか?
先生:そうですね。もう少し激しくわがままをいうような形でアクションしてもいいかもしれませんね。
相談犬:アクション?激しくですね。例えば遠吠えをするとかそんなことですか?
先生:それも一つのアクションですが、外出のときに吠えて騒ぐとか、帰宅したら部屋の隅に丸くなっているとか、なにか人にとってわかりやすい行動がいいかもしれません。
これもひとつのカケなので、また病院に連れていかれるかもしれませんが…。
相談犬:それは嫌だな。
先生:ネットは使えますか?たとえば、犬の専門家に来てもらうために、ネットで検索した電話番号をどこかにメモしておくとかですね。
相談犬:なるほど、そちらの方がよさそうですね。ネットは飼い主さんのスマホしか使えないので、寝ているときにやってみます。
先生:それはとても良い案です。たくさん検索しておけば広告に上がってくるでしょうし、少し興味をもってくれるかもしれません。
相談犬:やっぱり誰かに間に立ってもらえると安心です。
自分の気持ちを伝えてもらえる機会ってなかなかないので、ちょっとがんばってみます。
先生:やってみてくださいね。
相談犬:ありがとうございました。
ナレーター:よかったですね。あなたいろいろとお出来になるのね。
どうして今までそれをされなかったのかしら。
相談犬:いや、飼い主さんに伝えること自体に罪悪感があったからなんです。
でも、飼い主さんを信じてみます。
ナレーター:そうですね。もしだめでも今やっておいた方が後で悔いは残りませんよね。
今日はありがとうございました。
相談犬:はい。ありがとうございました。