グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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<お知らせ>犬語セミナー6月開催のお知らせ

グッドボーイハートで毎月開催している犬語セミナーのお知らせです。

6月は以下の日程で開催します。

平成30年6月24日 日曜日

時間 12時~14時

場所 グッドボーイハート七山校

参加費 おひとり2500円 当日払い

少人数制のゼミスタイルのセミナーのため定員になり次第締め切りします。

お申込 グッドボーイハートお問い合わせフォームよりご連絡ください。


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梅雨の合間をぬって、久しぶりにロングコースのトレッキングできました。

風通しのよくない場所には、蚊が出てくるこの季節。

快適とはいえませんが、まだ梅雨明けしていないので風が冷たく心地よいです。

福岡の都心でグルグルと車を運転しながら、訪問トレーニングを続ける毎日の合間に、こうした山のクラスを開催できることが自分にとって呼吸を取り戻す瞬間でもあります。

大きな木々の中で、自分が小さな存在であることを知ります。

自然の中で一番感じること、心地よいこと、謙虚な気持ちになれること、一歩を踏み出す勇気が出ること。

犬たちはどう感じているのでしょうか。

犬語セミナーは犬と暮らしていない方でもご参加いただけるセミナーです。

勇気を持って一歩を踏み出し、いっしょに学びましょう。

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Posted in お知らせ

<クラス>犬の預かりクラス:外飼いの犬は落ち着ける空間が室内飼育の犬とは違うこと

グッドボーイハートのクラスの中に「お預かりクラス」というのがあります。

名前がよくないのでしょうが、よく預かり訓練と間違えられてお問い合わせをいただくことがあります。

グッドボーイハートでは、預かり訓練は行っていません。

理由は、預かり訓練は飼い主との関係改善にはならないというとてもシンプルなものです。

では、なぜ「お預かりクラス」というのかというと、単にお世話をする預かりではありませんよという意味合いをこめています。

飼い主さんがご不在やご旅行のときに犬を預かるといういわゆるドッグホテル形式であることは間違いありません。

一般的なホテルと違うのは、犬を預かっている際に見られる行動やシグナルについて飼い主さんに報告すると同時に、自宅で出来ていること、十分にはできていないこと、犬の変化やステップアップのためのヒントなどをご報告することがクラスの目的にもなっています。

預かりの方法については、できるだけ犬に負担をかけずに一対一で向き合う時間をつくるために、原則として1頭ずつしかお預かりしないことにしています。

また、預かり時の扱いについては、犬の環境に対する適応性と安定度をみながら、室内、屋外のどの場所をどのように使うのかも決めています。

たとえば、先日は外飼いされている犬くんの預かりをしましたが、この場合には、係留が可能な時間には落ち着ける場所に係留し、係留時に安定できるように観察しています。

お預かりのときに、他の生徒さんのトレッキングクラスが重なってしまうこともありますが、お互いにストレスとならないように上手に回避できる空間を作っています。

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トレッキングから帰ってくると、山の上から犬くんが寝ているのが見えました。

写真ではよくわかりませんが、さらに近付いてみるとわかります。
置いてあるクレートに入って熟睡しているようです。

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プライベートクラスにもよく参加してくれて、グッドボーイハートのルールもよくわかっている犬たちは、預かりのときには安定した状態で過ごしてくれます。

自宅では物音や子供の声などに落ち着かなくなってしまうことのある犬くんも、グッドボーイハートでは騒ぐことなく落ち着いていられるのです。

環境が広く臭いがなく、自然環境に恵まれているというのも理由のひとつなのかもしれません。

さらに、その環境を管理している人間が、この場合には私がその管理者になりますが、一定のルールをもって接し、預かり中は犬をきちんと守るという意志を表現できるほど強くなければ犬は不安になってしまいます。

先日のブログにご紹介したように、犬に対する甘えが犬を不安定にさせてしまうのです。

犬に必要以上に厳しくする必要はないんのですが、不安定になりがちな犬に対しては、興奮しないこと、慌てないこと、パニックを起こす前に落ち着きをもたらす強さを示すことは、犬のために必要なことです。

犬も人も同じかもしれませんが、精神的に弱く恐怖を感じやすい動物ほど、パニックになりやすく攻撃性も高まりやすいのです。

群れとして、家族として、規律のある社会に存在することは、社会性の高い犬という動物にとって、愛情よりも大切であるということを犬たちが教えてくれます。

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<犬のしつけ方>人が犬を甘やかすと犬が不安になるという仕組みを理解しよう

犬の問題行動の発生に関しては、そのほとんどが「厳しくしつけた」ことが原因ではなく、甘やかし過ぎたことが原因になっています。

「甘やかし過ぎました」というのはあくまでも飼い主側の言い分であって、
事実としては、甘やかし過ぎではなく単なる甘やかしが犬にとっては大変な負担になるということを理解することが難しいようです。

可愛がるところのどこがいけないのですか?という質問を受けることがありますが、
可愛がることがいけないのではなく、その行為は可愛がりではなく甘やかしですよということなのです。

犬の甘やかしを人の甘やかしとは違うと思ってしまうのは、犬にはできないことが多すぎて日常の世話を必要以上に飼い主に頼っているからです。

ゴハンをもらうこと、散歩に行くこと、ドアをあけてもらうこと、トイレにつれて行ってもらうこと、排泄を処理してもらうことなど、完全管理状態の人に飼われる犬たちは人から世話を受けないと生きていくことができません。

しかし、お世話をすることは甘やかしとは違います。

犬に行われている最も多くの甘やかしはもっと違うところにあるのです。


甘やかすとはそもそも犬がひとりでできることをできなくしてしまう存在として飼い主がいるということです。

たとえば、犬がすぐに膝の上に乗ってきて飼い主に抱っこ状態になったとしましょう。

犬は自分のベッドで落ちついて過ごすことができなくなると、すぐに飼い主に頼る状態になっています。

これは、すでに飼い主が甘やかしの結果、犬を落ち着かない状態にしてしまったということです。


他にも、必要以上の触るという行為は甘やかしになります。

常に人が接触することで犬は落ち着いていることができなくなってしまいます。

これも犬ができることをできなくする人の典型的な行動なのです。


また、必要以上に話しかける行為も甘やかしになります。

上記と同じように、人が犬に話しかけを続けることで(ときには愚痴のこともあるかもしれませんが)、犬は落ち着かない状態になっていきます。


犬ができないことを食べ物を使ってさせることは、当然甘やかしです。

これには、多くの飼い主さんも「いけないとは思うんですけど」といわれることがあります。

食べ物でつっているという行為について、飼い主としても多少の後ろめたさを感じているということでしょう。


こうやって人の犬に対する甘やかし行動を見ていくと、これらの行為は人が犬を甘やかしているのではなく、人が自分自身を甘やかす行為のように思えてこないでしょうか?

甘やかしとは、そういった人側の不安定な精神状態が犬に伝わる行為であって、その結果、犬は不安定な状態に追い込まれているのです。

かわいい犬を前にして「毅然とした態度で」いることが、人にとっては辛いことだといわれる方もいます。

かわいい犬をかわいい、いとおしい、大切を思う気持ちはとても大切です。

ただ、犬に接する際には、犬という動物を尊重し犬に理解できるように一定のルールを持って接することが本質的な犬への愛です。

犬は人の可愛がりではなく甘やかしの行為によって、犬としての落ち着きをなくしてしまい、本来の落ち着いた生活を送る権利を奪われていることを、そろそろ理解する必要があるのではないでしょうか。

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<クラス>プライベートトレッキングクラスで山デビュー:初めてのトレッキング体験

梅雨の前半なので、まだ晴れ間の見える時間もあります。

わずかな雨の隙間を利用して、プライベートトレッキングクラスを開催しています。

グッドボーイハートのクラスのご利用で一番多いのは家庭訪問タイプのトレーニングクラスです。

ご家庭の環境を改善しながら、犬との暮らし方、過ごし方、しつけの仕方を覚えていただきます。

トレーニングクラスのご依頼も、家庭内での犬の困った問題解決のご相談がほとんどです。

家庭訪問トレーニングで日常的な接し方やしつけについて学んでいただく過程が進んだ方を対象におすすめしているのが、プライベートトレッキングクラスです。

なぜ、おすすめしているのかはひと言ではいえませんので、少しずつブログでも紹介させていただいています。

それでもひと言でというならば、犬と人という動物が自然とのつながりを思い出し、心身を健康にして生きる術を身につける機会とでもいえばいいでしょうか。

結局、ひと言では収まりませんね。

犬とのトレッキングクラスは奥行の深いクラスなので、あせらずじっくりと細く長く親しんでいただくことが大切です。


犬との関係と同じように、自然との距離感も一気に縮めることはできません。

急いで学ぼうとしたり、何かを得ようとする行動はむしろ危険です。

犬に動物らしさが残っていれば、山歩きをする犬の行動はとても慎重なのです。

自然の方が近付いてくれない上に、とてつもなく広く大きく、そしていろんな生き物がそのスペースを利用しているのが山という空間です。

山に入る動物は、警戒心を持ってゆっくりと行動してしまうのは、山という生き物に対していつの間にか身に付いている接し方のルールではないでしょうか。

いつの間にか身に付いているというのは、それぞれの動物が種として生きる文化の上に成り立っています。

犬には犬の文化が、人には人の文化があり、そして人という種の場合には地域によって異なる文化の違いがあるのが、他の動物の比べて際立っています。

犬という動物として、人という動物として、山という自然環境がどの程度遠くなってしまったかを行動を通して知ることは、それぞれの文化の変化を感じる瞬間です。

今回は、プライベートトレッキングクラスを利用して山歩きデビューをした犬と飼い主さんと一緒に山歩きをしました。

まだ若い年齢の犬くんですが、興奮の度合いはいつもよりもぐっとひくく、歩行の速度もゆっくりで立ち止まりながら臭いをかぎながら、最初は慎重に行動しています。

普段は飼い主さんの方ばかりをずっと見ているのに、飼い主さんをチラチラとは見ますが、他のことに強い関心を示しているようです。

山歩き初めての飼い主さんたちの方が、体や気持ちが山になじんでいないため、バランスを崩したりビックリしてしまいます。

犬くんが最初の体験で山環境に夢中になっている間に、人の方も自然に近付く練習をしなければなりません。

犬くんが視野を広げて観察できるようになったとき、そこに不安定な姿勢と気持ちの飼い主さんがいるということでは、群れという家族としてのバランスも失ってしまうからです。

山歩きという犬との静かな時間は、犬の生涯を通してできる関係作りの場です。

しかも、どの犬にでもできるということではありません。

犬という動物としては可能なのですが、犬の状態や飼い主側の準備としておすすめできない場合もあります。

山歩きを学び始めたということは、階段を一歩上がったといえることでもあるのです。

自分も都心での活動が多くなり、山で過ごす時間が今はかなり少なくなっています。

せっかく学び始めた自然とのつながりを大切にしたいと思います。

自然の中で人として過ごすことは、時間があるからではなくて、まず最初に選択したい時間です。





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<クラス>老犬のトレッキングクラス:老犬の過ごし方もさまざま

人と関わりの深い犬は、人の医療の発達の中で確実に寿命を延ばしているようです。

20年前なら、12歳といえば相当の老犬だという印象を受けたり、
15歳まで生きたというと、神がかったように思えたのですが、今ではそうでもありません。

もちろん、人と同じように犬の寿命には個体差があります。

犬という動物の生きる時間を考えれば、10歳まで生きれば十分な時間だといえます。

生物学的には活動しない動物ほど長く生き、活動する動物は寿命が短いという見方もあります。

だから、10歳を越えての昇天は、長くも短くもなくその犬が活動する分は使ったという風に見るようにしています。


今日は2組のペアのトレッキングでしたが、いずれも10歳を越える犬たちでした。

12歳が2頭、そして14歳が1頭です。

若い犬たちが歩くのと同じ山のコースをゆっくりペースで歩きます。

息切れしたり疲れることもなく、淡々と上っていくのは小型犬ならではの活動力かなと関心します。


自分がどのように老後を生きていきたいのか、この年齢になると考えることがあります。

その生き方の望みはやはりそれぞれなのでしょうが、自分としては活動を終えたと同時に死を迎えられればと思うのです。

そうなるためには活動し続けるしかないのですが、できるだけ人の世話にならないようできることはするということでしょうか。


老犬たちのトレッキングする姿には勇気をもらいます。

ついこの前まであんなに元気だったのに、と自分もいわれたいと思ってしまうのは欲深いことでしょうか。


梅雨の晴れ間に絶好のコンディションで老犬たちとトレッキングできて、良い時間をもらいました。


もしも老犬が家庭の中にいたとして、その犬がどのように過ごしていたとしても、最後までその自律性を支えてあげてください。

老犬の過ごし方それぞれ、それでよしだと思います。

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<犬のしつけ方>教えていることがある時突然できるようになるのは何故?

犬にいろいろな学習を促すいわゆる犬のしつけやトレーニングの中で起きる、不思議な「トレーニングあるある」のひとつに「いきなりできるようになる現象」というのがあります。

犬ができるようになる内容は犬によって様々で、特定のものではありません。

具体例として以下にあげますが、実際にいろいろとあります。


ペットドアをいきなり通れるようになった

ハウスというと、いきなり合図で入れるようになった

吠えているときに「イケナイ」という声に、ある日突然反応して吠えるのを止めるなるようになった

リードをつけるときに突然オスワリができるようになった


このいきなりできる行動の多くは、行動をするという積極的な反応の場合に起きています。

上記にあげた例の中で、イケナイというと吠えるのを止めるようになったという反応は、行動をしなくなったケースなので、該当しないように思われるかもしれません。

ただ、この行動も実際に確認してみると、吠えるのを止めると同時に飼い主の声に対して集中して注意を払うという行動に置き換えられているのがわかります。

結果、吠えるのを止める行為にいたったということですが、やはり「できるようになった」部門に入る行動改善です。


飼い主は口々に「今まで全くできなかったのに、何故できるようになったのかわからない」といいます。

こうした行動の変化は、自分達の身近にも起きていることがあります。

同じことを何回も練習をくり返すと、練習が一定期間に達してできるようになるということです。

犬にハウスといったらハウスに入るトレーニングなどは、犬をどのようにしてハウスに誘導するのかで行動の定着性が変わってきます。

同じ行動をくり返せば定着するわけですから、ハウスといって犬を抱えあげてハウスに入れることを何万回くり返しても犬は言葉でハウスに入るようにはなりません。

イケナイといって犬が吠えるのを止めるトレーニングについても、犬が飼い主の言葉に集中する素材がどこにもないとすれば、この練習を何回くり返しても犬は吠えるのを止めません。

犬が飼い主の合図という言葉に集中する素材とは、常日頃からわかりやすく伝える努力を飼い主側が続けていくことと、犬を惹きつける声を出せるようになるかどうかも大切な要因です。

声の出し方については、犬は反応度がかなり違います。

知らず知らずのうちに飼い主が犬が反応しやすい声を出せるようになっていることもあります。

練習しているのは犬ではなく飼い主の方なのかもしれませんね。

いずれにしても、犬の落ち着かせにとって大切だと思うルールは、いい加減な気持ちで導入せずに犬ができるようになるところまで継続することです。

それは数ヶ月かかることもありますが、練習の成果は必ずやってきます。

あきらめないこと、犬との関係作りのキーワードです。

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<記事掲載>ダイヤモンドオンライン記事:秋田犬は本当に忠犬か?ハチ公の美談には裏話も

様々な記事をネットで配信しているDIAMOND ONLINE(ダイヤモンド オンライン)から取材を受けました。
タイヤモンドオンラインは週刊ダイヤモンドがネット版として配信しているニュースサイトです。

取材内容は少し前に話題になったロシアのフィギュアスケートのアリーナ・ザギトワ選手に秋田犬が贈呈されたことに関連したものでした。

取材依頼の理由についてライターの方から、当ブログの秋田犬に関する記事に関心を持ったということでしたので今回取材協力させていただきました。

その秋田犬に関する過去ブログはこちらからどうぞ↓

渋谷の忠犬ハチ公は普通の野良犬だったという事実:犬のFACT(ファクト)をそのまま尊重することについて

電話取材でしたが、犬のことをご存じない方なのに深く組みとってくださり、さすがにプロのライターは違うなと感じさせられる記事でした。

タイヤモンドオンラインに掲載された記事はこちらからご覧になれます↓

秋田犬は本当に忠犬か?ハチ公の美談には裏話も

ザギトワ選手に秋田犬が贈呈されたことの是非を問うつもりはありません。

地元の珍しい純血種を他国の人に与えて親交を図ろうとする政治的行動は、江戸時代以前から行われてきたもので、古すぎるといえばそうですが特別なことではありません。

ただ、社会的に影響を与えやすいこうしたメディアの報道や情報について、みなさんには自分で考える力をつけていただきたいと思います。

人が飼う動物と本当の心触れ合えば、いつしかその苦しみにも触れることになります。

そして深く考え悩み、成長する機会を得られるのは犬と暮らす平等の機会です。

どんな形であれ、犬を家族として迎え入れられたのですから、いつかその瞬間を得られることを願っています。

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〈クラス〉テントクラスの風景:犬はテントでどう過ごしているのか?

まだテントクラスをご存知ない生徒さんに「今日は、テントクラスなので七山に泊まりなんです。」とお伝えすると、たいてい同じような質問を受けます。

その質問とは「犬はどこに寝るんですか?」というものです。

「犬はテントの外に寝るのか、犬はテントの中に寝るのか?」がみなさんの一番の疑問のようですね。

テントクラスの際には、犬は飼い主といっしょにテントの中に寝ています。

室内で暮らしている犬であれば当然のことと思われるでしょうが、実は屋外飼育の犬もテントの中に寝ています。

日常的な空間ではないので、テントの中で飼い主と落ちついて眠れるようになるためにはいくつもの克服しなければならないことがあります。

飼い主と一緒に寝ている犬の方が早くテントで眠れるようになると思われるかもしれません。

実際、飼い主のベッドで寝ている犬は飼い主のシュラフの中に入ってきたり体の上に乗ったりして飼い主のスペースの中で過ごそうとするため、いつもと変わらないといえば変わりません。

ですが、テントクラスは犬たちに自然力を発揮してもらい、何かあるときにはいち早く人に伝えて安全を確保しようとする目的も入っています。

犬が人に依存的になりすぎると、自然の中でも犬は人に守られてしまうことになり、自律力をアップするせっかくの自然学習の機会が生かされません。大変もったいないことです。

実際、山中にテントを張っていますのでテントの中に入っているとテントの周囲をうろつく動物の気配などを身近に感じることができます。

テントに入っているときにテントの外に動物が通ったとしても、その動物が自分達を襲撃する気配がなくただ通り過ぎるだけの存在であったなら、気配を潜めてテントで様子を伺うというのが動物としての安全な判断です。

もちろん、気配を察する力はあっても、野生動物の気配にビクビクしてしまうのは家庭犬としては当然のことですので、最初は動物の気配を犬が受け取った段階で「静かに…」といって衝動性を抑えるのは飼い主の役割です。

最初は飼い主の安定度が犬に直結してしまうため、飼い主自身が経験を積むことが大切になります。

熟練の生徒さんになるとこの辺は上手に対応しているのを見ると、経験というのは大きな糧になるのだと痛感するところです。

普段は写真撮影に時間を費やすのはもったいないため控えていますが、今回特別にテント内の写真を撮ってきていただきました。

テントで休む犬たちの寝顔です。

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自分のテント泊のときには、いつも不思議な夢を見ます。

そのいくつかは過去にこのブログでもご紹介しました。

犬たちはどんな感覚を得ているのかと気になるところですが、朝テントから出てくる犬の顔を見ると、単純に朝を迎えられた喜びに満たされていると感じます。

自然の中では一晩を越すことがいかに大変なことかということ、そのことが瞬間を生きる力を高めてくれるのかもしれません。

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〈クラス〉梅雨の合間に犬とテントクラス

週末は犬といっしょにテントで休むテントクラスを開催しました。

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長い間テントクラスに参加している犬と飼い主さんなので、安心して山入りを見送れます。

ゆっくりと時間をかけて作ってきた関係だから、犬も飼い主さんもリラックスして過ごしているのを感じられます。

梅雨入りしていますからコンディションは十分とはいえませんが、屋外は快適さばかりではありません。

面倒なことも大変なことも、楽しめる動物は強いですね。犬と暮らすことにも繋がります。

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犬が山にしたしんで動物力を発揮できるようになると、凄いなと驚くことばかりです。

犬はやっぱり山の生き物であることを痛感して、人としての反省するばかりです。

初心者の方はテントクラスのまえに、まずプライベートトレッキングクラスで経験を重ねてみましょう。

犬と出会ったのに、犬と自然を楽しむ時間がないなどもったいないことです。

ただ、家庭で落ち着かず問題を抱えている状態でいきなり自然環境に連れ出すことはおすすめできません。

動物は衝動性を抑えられない状態で、自由な環境にさらされることがストレスにもつながるからです。

犬との山歩きやテントクラスを安全に楽しむために、家庭内で問題がある場合にはまず家庭内の犬のしつけから地道に取組んでいきましょう。

遠いように感じる道のりも、歩き進めばそんなに遠くはありません。

遠いと感じてしまうのは、まだ一歩も踏み出せないでいるときなのかもしれません。


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<犬のしつけ方>放置しても改善しない犬の分離不安行動

分離不安という言葉をあまり使いたくはないのですが、犬の状態をある程度把握していただくために納得しやすい表現として使用させていただきます。

犬の分離不安行動とは、もっと的確な表現をするなら、次の2つの要素を複合している状態の犬だと思ってください。

2つの要素とは以下のとおりです。

・安心できる自分のテリトリーを持っていない
・飼い主に対して依存執着行動を表現している

特に後者の飼い主に対して依存執着行動を示すことについては、とても分かりやすい行動のため、分離不安行動を特徴づける行動ともいえます。

飼い主が離れると騒いだり、飼い主の気を引く行動をします。

飼い主を自分の要求に応じて行動させるための甘え行動や脅し行動が見られるようになります。

脅し行動の中には、軽い甘咬みや首元に手を近づけると手をなめるといった行動から始まり、しまいには出血するほど咬みつく、あざができるほど咬むといった攻撃性行動にまで発展していくことがあります。

犬によっては、咬みつき行動が少なく甘え行動が中心となりながら、そのうち飼い主が離れると不安定になるパニック行動や興奮行動が見られるだけの場合もあります。

咬みつき行動がでないこうした犬たちは、飼い主が大好きという間違った行動評価を受けながら生涯を終えることもあるのかもしれません。

逆に、咬みつき行動が出た場合は飼い主にとってはとても辛く苦しいことになります。

しかし実際には、咬みつき行動が出始めると飼い主はなんらかの方法でこの問題を解決しようと犬との関係改善に踏み切ることになるでしょうから、こちらの行動の方が飼い主と犬はより良い関係を築く可能性が高まるということにもなるのです。

犬の落ち着かない行動はすべて犬からのメッセージなので、飼い主がどの程度真摯にこのメッセージを受け取るのかで、犬と飼い主の関係性は決まっていくともいえるのです。

とはいえ、飼い主は時には誤った対応をしてしまうことがあります。

飼い主に依存執着する行動からかみつき行動に発展してしまった犬に対して、放置という方法で改善を図ろうとするものです。

分離不安の犬にクレートトレーニングをして長い時間留守番をさせても、犬の分離不安行動は改善されません。

それでも室内犬ではクレートトレーニングが必要なのは、犬に最低でも安全なテリトリーを獲得させることで犬を安全に管理したいからです。

分離不安の犬を外飼いにして数ヶ月もしくは数年にわたって放置したとしても、犬の分離不安行動は改善されません。

犬をひとりにする時間をつくればそのうちに改善しそうな分離不安ですが、外飼いの犬でも分離不安症になってしまうことはあるのです。

保育園や預かり訓練に出しても、犬の分離不安は解決できません。

管理の行き届いた場所で一旦は落ち着いたように見える犬の状態も、飼い主の元にもどればすぐに復活してしまいます。

とにかく犬の分離不安行動は放置しても改善しないということを考えてみてください。

では、どのように改善できるのか。

それは分離不安行動がどのように作られたのかというところに焦点をあてれば見えてきます。

犬のは分離不安行動をつくっているのは、人が飼うという環境の中で起こります。

分離不安行動を作った接し方、環境、犬の性質、思いつくもの全てを書き出してみてください。

分離不安状態に影響を与えている環境を改善すること以外に、解決の道はありません。

そしてその環境の最も強い要因が「飼い主」なのです。


犬は環境にとても敏感な動物で、表面的な接し方ではごまかすことができません。

犬はいつも真実を知っているし、それを教えてくれるすばらしい生き物です。

重度の分離不安行動をかかえている犬がそばにいると、こちらも大変落ち着かなくなってしまいます。

その大変な問題にも解決の糸口があることを、犬自身が教えてくれます。

人として学ぶ機会に犬がいてくれる有難さを十分に感じています。

犬たちが心身ともに健康で朗らかでいるためにお手伝いできることを、飼い主さんといっしょにこれからも取り組んでいきます。

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