今日の朝、この季節の特別な目覚まし、
うぐいすの声を聞きながら太陽の日差しを浴びて目が覚めた。
朝の掛け声に反応するのはいつもオポの方が早い。
わたしの方はいろいろとにぶい。
今日はあたたたくなりそうだね~ とか
昨日はよく眠れたかな~ とか
おなかすいてる?~ とか
要するに寒いからなかなか着替えようとしないだけ。例の「言い訳」ってやつね。
オポはお見通しなので、オスワリをして表情を変えずにじっと私をみている。
次第に自分の言い訳がむなしく、黙って朝支度を始める。
飼い主の朝一番の仕事は「犬のご飯作り」からと決まっている。
オポが無事にご飯を食べ終えた後
変わって私が朝ご飯を食べる最中にはオポはクレートの中で伏せている。
ここにじっとしていれば「のこりもの」が出た時にもらえるかもしれないことをいつの間にか学習してしまった。
その大切な「のこりもの」を机の上においたまま、朝のメールチェックのためにパソコンに集中してしまった。
突然、鼻から息を思い切り吸っている音が聞こえた。
ブフブフっていう音かな。文字で表現できない不思議な音。
と当時にブフッという吠えるでもないけど感情の高まる音を出した。
オポのシグナルである。
そのとき、チリンチリと部屋のドアのすぐ向こうに見慣れぬ音。
珍しいお客様、猫田さんの再来だった。
今日は門番がいない上に玄関もあいていた。
テラスを通って、玄関をとおって、奥のオポの部屋まで
迷わずお越しになれたようだった。
その後に起きたことは想像がつくだろう。
侵入者発見!
人ではありません、犬ではありません、それ以外の動物です
危険分子ではありません、ただ無断で入ってくることは許されません、の流れで
オポは部屋を矢のようにでていき、チリンチリンのすごく早い音が聞こえて
ふたりともあいていた玄関から出ていった。
「じゃあ、また来るわね。」はそら耳ではなかったようだ。
お客様には大変申し訳ないけど ここは予約制だということを今度来たらいっておかなければね。