台風のため、3連休のテントクラスも途中で解散となりました。
一泊目もテント泊がうまくいきませんでした。
犬と飼い主さんの行動が、家に隣接したテラスを中心に動くというものになりました。
どのような場所でも、犬と飼い主さんが行動をしている限り、
その行動の範囲や行動の種類について、観察して考察をするが仕事です。
私自身が近くで影響を与えると、犬も飼い主も行動が変わってしまいます。
できるだけ日常の行動を見たいので、遠巻きに観察をしています。
テラスには、各飼い主が犬のために持参したクレートが置いてあります。
そのクレートは、犬にとっては移動式のハウスです。
本来生活するテリトリーから離れて滞在する場合には、マイクレートがあると安定します。
(※テリトリー(なわばり)にはいろいろな概念がありますが、
ここでいうテリトリーとは、生活圏の意味のテリトリーです。)
クレートで落ち着いていられるようになったら、そのクレートと飼い主の位置を中心に
犬が移動できる範囲が決められていきます。
クレートという自室のテリトリーを離れて歩き続ける場合には、
それほど難しい問題は起こりません。
犬の行動が不安定なるのは、クレート周辺の行動なのです。
なぜ、クレート周辺の行動が不安定になるのでしょうか。
クレートの周辺には、クレート周辺テリトリーというものができます。
室内にクレートをおけば、室内がそのテリトリーです。
テラスにクレートをおいて滞在すれば、テラスがそのテリトリーです。
クレート周辺のテリトリーはとても不安定になるのは、
そのスペースが他の犬との共有のスペースであり、
自分の砦となるクレートの周辺を、他の犬もウロウロとすることになるからです。
テラス周辺を犬がウロウロとしているときには、目が離せません。
遠巻きに観察したいのだけど、管理者としてやってほしくない行動があるからです。
マーキングです。
テラスと庭の境や、テラスの支柱や、テラスにおいてあるテーブルの脚に
マーキングをされることがあります。
リードをつけていてもマーキングをされることがあります。
1頭がマーキングをすると、ルールが破られたかのように他の犬もそれに
続くことがあります。
テラスは洗い流しができないことと、以前はオポのテリトリーでもあったため
テラスマーキングには私も敏感になっています。
遠巻きに観察している場合ではなく、止めに入る必要があります。
マーキングはオスの脚上げ排尿が多いですが、メスもマーキングします。
脚を上げなくてもマーキング行動は起きるのです。
ところが、テラスマーキングは私が犬たちを見ているときや
私がリードを持っているときには、マーキングは起こりにくいのです。
マーキング行動に気づきにくいということもありますが、
犬が不安定な動きを始めると、リードを短くしたり、声をかけるなどの
習慣が身に付いているからかもしれません。
マーキングにはマーキングをしやすいという性質もありますが
環境の変化と関係性に関しての不安定さが見られるというお知らせでもあります。
マーキングをさせないようにするための対処法はいろいろとありますが、
テラスでマーキングをしなくてもいいような、人との関係性をつくっていくことは
もっと大切なことです。
何故「人との関係性」なのか?と思われた方は、
明日のブログもご覧ください。
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熊本被災ペット支援ネットワーク
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