何事も宿題とか練習というのは続かないものです。
「どうやったらできるようになるのですか?」の質問のすべてに対するシンプルな答えは、「犬ができるようになるまですること」なのです。
「できるようになるまで(練習)すること」と「できなかったら叱ること」は全く別のことだということをまず理解していただく必要があります。
「できなかったら叱る」ことを繰り返していたら、いつかできるようになるだろうかと考えてみてください。
絶対にできるようにはなりません。
だとしたら「できるようになるまでする」⇒「できるようになるまで練習する」しかないのです。
できるようになるまでするにはどのようにすればよいのですか?
できることを繰り返し練習して、少しずつステップを上げていくだけです。
結局のところ、犬のしつけは繰り返し練習でしかないのです。
練習を言えば、みなさんが何かで体験した練習と同じことです。
ピアノの練習、歌の練習、テニスの練習、料理の練習。
特にスポーツなどの体を使う練習のときには、間違ったことからはなかなか学びません。
間違えたフォームを身に着けるとそこから脱することは難しいのです。
一度身に着けたものはなかなか変えられない、姿勢や体の動かし方など特にそうですね。
犬も一度身に付いた悪癖を取り去るのには根気が必要です。
でもその悪癖すら、叱るではなく、できるようにして固定させるそして認める(ほめる)、これがしつけの練習です。
たとえば、マテの練習を室内でするなら、できるようにさせることを繰り返して
「飼い主がマテといってリビングを出てトイレに行って戻ってくるまで同じ場所にいる」
これがマテのレベル1です。
レベル1まではどの飼い主と犬のペアでもできるようになりますし、できないのは練習不足なだけです。
そしてレベル1を達成しなければ、マテはできているとは言えません。
もちろんおやつなし、おもちゃなしです。
早ければ生後4ケ月でもできますし、1歳までにはできるようになっていただきたいですね。
犬ができないのは犬ができないのではなく飼い主ができていないのですが、直接そうわれるのも凹むでしょう。
でも気づかなければできない犬にイライラしてしまい、怒りだけが生まれてしまいます。
できないのは犬ではなく自分であるということさえはっきりすれば、あとは自分しかやる人間はいません。
生活管理トレーニングが終了したらすぐにマテの練習を重ねて下さい。
「できるできるの繰り返し」
できるようにさせる、それが犬のしつけです。