生徒さんたちと七山の尾歩山を歩くたびに昔のことを思い出します。
七山の森が成長してきたこの12年間のこと、七山になぜ引っ越すようになったのかをお話すること、オポという犬と山で暮らして感じたことや教えられたこと。
オポや七山に来てくれる犬たちの行動を観察したり考えるうちに、犬の動物的な本質について少しずつ解けるように理解できるようになりました。
そのことはグッドボーイハートを七山に移転させて得られた大切な宝物です。
同時に博多での忙しい生活の中では考えることのなかったのが「暮らす」ということです。
いっしょに暮している犬に申し訳ないとは思いながらもたくさんいただける仕事の機会を逃したくないという欲求も高くて、博多では常にあわただしく働いていました。
オポの体調不良で七山で時間を過ごすようになり犬という動物について深く学ぶ機会を得ながらも同時に考えたのが暮らすことでした。
ただ働いていることだけが暮らすことだと思っていたのですが、オポとの暮らしを大切にする中で、誰とどこでどのようにして過ごして生きていくのかを考えるようになりました。
それが暮らすことだと気づいたのはもう少し後になってからです。
それは自分の年齢に応じた変化だったのかもしれません。
犬は人よりも圧倒的に時間の流れが速いわけですから、子犬だったオポは私の年齢を追い越していきます。
追い越されながらも私も10年という歳月をオポと過ごしながら年を重ねてきたわけです。
オポと死別して福岡と唐津を行ったり来たりしながら再び忙しく働く生活になった今、ふたたび自分の暮らしについて考える機会も失ってはいません。
七山で何ができるんだろう、私は誰とどこでどのようにして過ごす時間を一番大切にしたいのだろうか、そんなことを考える時間を失わないでいられるのはオポが教えてくれた大切なことです。
思いめぐらすうちにやってみたいと思っていたことをいくつかコトバにしてみました。
自分にチャンスがあるときには手助けというのは身近にあるもので次第にそんなことが集まってきます。
これははちみつです。近隣に住む同級生のご家族が養蜂をやっているのでいただきました。
私から養蜂にチャンレジしたいと相談したところ「こんな風に取れますよ」と持ってきてくださったのです。
お味はいうまでもありません。
素人の私でもサポートしてくださるということで心強いことでした。
こんなに身近に相談できる人がいるだけでも、私は本当にラッキーなのです。
本当に自分に必要なこと、本当に自分が望む真理に近付く道は、遅かれ早かれいつか開かれるような気がします。
ここから一気に妄想モードですが、たくさんのはちみつがとれたらグッドボーイハートブランドで生徒さんにお分けしたいと思っています。
その日がそう遠くないことを願ってみなさんお待ちくださいませ。