グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

トップページ
お電話でのお問い合わせ
お問い合わせフォーム

<犬のしつけ方>飼い主のマラソン練習に伴走する犬

都心部の公園で走っている人をよく見かけるようになりました。

マラソンブームなのか健康志向なのかわかりませんが、ウエアを着て活き活きと活動されている風景を見ると、なぜか頑張らねばという気持ちになります。

生徒さんの中にもマラソン大会に出場しているという方も増えてきました。
マラソンの練習をするのに犬といっしょに走りたいという方もいます。
では、犬といっしょに走る練習をしてみましょうということになりました。

人と犬がいっしょに走るということは、走る速度やペースをいっしょにあわせて走るということです。ある程度いっしょにあわせるというお互いの協力関係はあっても、その中にどちらかが優位性を持つ必要があります。

走り出すタイミング、止まるとき、速度、状況に応じた行動を決める役割をどちらかが決めるということです。人と犬では一般的には人の方が主導的な役割を担うことが多いですし、家庭犬の散歩の延長線上での「いっしょに走る行為」では、そのようにお願いしたいと思います。

ということは、犬は人に伴走しているということです。

伴走の伴は伴侶の伴です。寄り添うように走るという意味を持ちますし、協力関係なくしては、犬の伴走は実現しません。

ところがまれに、人が犬を完全に抑圧したようにして従わせながら走っている姿を見ることがあります。人は犬のことを構わずにマイペースで走っていて、犬の方は一方的な人にあわせて走っています。

これでは伴走になっていません。


簡単そうに見える伴走ですが、中には強く抵抗を示す犬もいます。
飼い主が走り出すと飼い主の足やリードに噛み付いてくる犬です。

協調性を発揮する行動や態度が身についていないため、飼い主のリードとなる走り出しに対して抵抗を示すのです。

全速力で犬と競争するとなると、また別の行動をしていることになります。もちろん走る速度は圧倒的に犬の方が速いのですから、犬に負け時と走って速く走れるようになれるという利点はあるかもしれません。ですが、ここでいう犬が人に伴走するというは、全く違うことなのです。

犬が飼い主に伴走して走り、飼い主も犬をパートナーとして尊重して走れるようになると、当然リードの存在はとてもソフトな絆を示すものへと変化していきます。

マラソンで視覚障害者の方が伴走者のボランティアと細いリボンでつながっている風景を見られたことがあるかもしれません。主体は視覚障害者の方ですが、ボランティアは彼らが安定した位置で走りを続けられるようにサポートしているのです。

犬と人もそのようにいっしょに走ることを目指すのであれば、お互いの関係を高める良い機会となるでしょう。その関係を深める時間として、飼い主さんはマラソン練習を散歩中に取り入れることになったのです。

最初から上手くいかないのは当然です。犬と人、そもそも違う種の動物なのです。一歩ずつ相手を理解しながら同じ方向をむいて前進していくというのは、歩みと走りをすすめるたびに、お互いの距離が近付き心が落ち着ついてくるでしょう。

そして、何よりもどんな動物とであってもパートナーシップを表現する行動というのは見ていて美しいものなのです。いつかその日が来るまでの道のり、楽しんで進みましょう。

20180306215011