グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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ヤギたちの飼育小屋をめぐる様々ないきさつと事件から学ぶ動物のこと

ヤギのアールとゼットが今年の4月に1歳を迎えました。

ここ最近、アール&ゼットというヤギたちから学ぶことが多く、一旦ここにまとめ記事として記録させていただきます。

今まで、子山羊たちが毎日草を食べながら成長する姿を微笑ましく見守っていたと言いたいところですが、そんなに平穏なことばかりでもありませんでした。

最初は可愛らしくよくメーメーとヤギらしくないていたのですが次第になくことも少なくなり、今年に入ってアール&ゼットが青年期を過ぎるようになると2頭の活動は日ごとに広がっていきました。


一時期は2頭をフリーにしていてもちゃんと夜になると巣となる山羊小屋に戻っていく山羊たちに「ヤギは案外賢いね~」と関心していたのもつかの間、ついに2頭は彼女たちのメンタルマップ(脳内にある活動マップ)を超えて、七山のこの巣から佐賀大和方面へのガードレールのある車道をまっすぐと進んでいってしまい、たくさんの目撃情報が入ったことで捕獲に行かなければならない事態が起きました。

その後は周囲のご迷惑もあるため慎重にしていましたが逃走の傾向の強いアールの方はなかなかフリーにすることができず、ずっと係留せざるを得ない状態になりました。

色の濃いゼットの方はアールよりも逃走傾向が少なく、明らかに姉妹ヤギであっても資質の違いを感じました。犬に対してもすぐに逃走するアールに対して、頭を突き出して自分のテリトリーを主張するゼットは安定した行動を見せるようになり、その変化についてはまた別の記事としてまとめたいと思います。

結局、ゼットは常にフリーでも逃走することもなく安定した行動をするが、アールは常に係留されておりストレスが強くなっていると感じるいろんなことがありました。

石の上がお気に入りのゼット



アールになとしてでも自由時間を作ってあげたいと思い、ダンナくんともよく話し合って二つのことを計画しました。

プランA⇒今ある小さな山羊小屋は狭くて雨に耐えられないため、新しい山羊小屋を作る。

プランB⇒新しい山羊小屋を囲む柵を作って、アールとゼットをフリーで入れられる場所を作る。

プランは立てたので早速実行です。

新山羊小屋を作るダンナくんとそれを見守るゼット



いつもは計画にものすごい時間を費やすダンナくんですが、今回は梅雨入り前に山羊小屋を完成させるのがプランAの時間制限だったため猛スピードで山羊小屋を仕上げていきました。

プランBの方は私が担当しました。

もともと最初の山羊小屋を作ったときにも小屋を柵で囲ったのですが、なんどか柵の隙間からまだ小さかったアールとゼットが逃走したことがあって柵作りを諦めていたのです。

その後、フリーでも巣となる小屋に戻ることがわかったが逃走が激しくなり係留にいたったため、今回は木の柵の内側にイノシシ用の鉄製の網を張り巡らす二重の柵として作りました。

小屋も柵も完成してやっと2頭を柵の中にフリーいれてホッとしたのが数日前のこと。

ですが昨日、なんとアールが柵を超えて外に出てきたことが数回続いたのです。

アールは夜の間に柵から出て、柵の中の新小屋には戻ることができず、柵の外にある旧小屋で雨をしのいでいたのです。

柵は私が作りました。高さもかなりあるしジャンプ台になる足場的なものも取り払ったはずなのですがどこから出たのかを検証しました。

くぐれる場所はないので、出たとしたら柵を超えたはずだと判断します。

しかもアールが出ているのにゼットは出ていないのなら、ゼットはアールよりも4キロほど大きいので跳躍の高さならアールの方があると思ったからです。

ならばと柵の低そうなところをさらに高いイノシシ網で囲って、足場になりそうな木を撤去して「これで大丈夫ね」と安心して部屋に戻りました。

夕方、雨模様でかなり薄暗くなるとテラスにいた小鉄くんがウーと唸る声、そしてちりんちりんとアールのつけている鈴の音がとても近くに感じます。

「アール出たかも…」とダンナくんと顔を見合わせてしまいました。

下からライトで照らすと、新小屋には山羊の目ふたつ、そして旧小屋に山羊の目ふたつ。

上がゼット、下がアールです。

頑丈につくった柵のどこから出たのか今でも不明ですが、こちらの想像を超える行動をしてくれるアールにしてやられた感じです。

ですがアールの方も出たはいいけど戻れないということで、雨を防げる新小屋に戻ることができず、雨が入ってくる旧小屋にいる選択が不思議でもあり納得いくでもあり、面白い動物だなと楽しくなりました。

アールがどこから出たのか、古畑任三郎さんに聞いてみたい気分です。