犬と暮らしている方にとって愛犬がかけがえのない存在であることは紛れもない事実なのですが、案外気楽に考えているのが「犬はいなくならない」ということです。
犬がいなくなるというのは犬が死んでしまうことだけではありません。
犬が死んでしまうかもしれないと考えることはしょっちゅうなのに、犬が迷子になることなど考えたこともないという方のほうが多いようです。
犬を赤ちゃん扱いしたり子供のように接しているからかもしれません。
子供や赤ちゃんに名札は必要ありませんからね。
ところが犬は動物です。
本当にちょっとした管理ミスによって犬が迷子になってしまうことは珍しくありません。
もしくは、犬の中には窮屈な人との暮らしに飽き飽きしていて、玄関のドアがちょっとでも開いていれば「脱走」をはかろうとするものもいるでしょう。
きちんとしたテリトリーを作っていなかったり、人に依存しすぎている犬は散歩コースから自分の家に戻ることもできないのです。
日本人の中にはやんわりとですが犬をつながず自由にウロウロとさせて飼っていた記憶というのがまだ残っているでしょう。
リードを付けられていない犬はきちんとゴハンの時間になったら自宅に戻ってきたものですが、このご時世の犬たちはそうはいかないのです。
中には帰宅能力のある犬もいるかもしれませんが、途中でやさしい人間に声をかけられてしまうかもしれません。
「あなた飼い主に捨てられたのね。かわいそうに、では私が飼ってあげますよ。」と自宅に連れて帰ってもらい、新しい家と飼い主と共に暮らしている犬たちもいるのです。
迷子犬を見つけて保健所に連絡すると「殺処分」されてしまうかもしれないという不安で連絡できない人もいるのです。
とにかく、自分の犬には首輪と名札を寝るとき以外は着けてあげてください。
名札については様々な方法があります。
一番手堅いのは、首輪に縫いこんであったり、金具のプレートとして縫い付けてあるものです。
グッドボーイハートの預かりの犬ちゃんにも準備が間に合わないときには、布地にマジックで電話番号をいれていただき首輪に縫い付けてもらっています。
パッと見た目に電話番号が目に飛び込んでくれば、すぐに電話してくださるでしょう。
首輪にぶら下がるタグタイプのものもありますが、小さな犬たちは気にしますのであまりおすすめできません。
またしっかりとつけていないとなくなってしまうこともあります。
法的には地域で発行されている鑑札を見えるように装着するよう指導されています。
しかしなかなかここまでは徹底されておらず、まずはどんなスタイルであれ名札をつけることからです。
その名札の中にはポケット式になっていて首輪にとめるタイプもあります。
縫いつけやタグになると首輪の数が少なくなってしまいますが、このポケットタイプになるとどの首輪にもリードにもつけられるため、首輪を変えて使いたいという方には向いています。
そしてなによりデザインがいいですね。
先日お預かりの犬くんがつけてきていたので写真を撮影させてもらいました。
ポケットになっているので鑑札をいれることができます。もちろん電話番号と名前を書いたシートも入っています。
こちらの名札ポケットは本皮でできています。
福岡のレザーの加工をしているお店で扱っていてネットでも販売されています。
同じようなタイプのものの、布製のものやビニール製のものも見たことがあります。
小型犬には幅が広いと感じられるかもしれませんが、むしろ小型犬たちがつけている首輪は細すぎるので、少し幅のある首輪を選んでいただきたいと思います。
この犬くんの名札ポケットの中にはコインが1枚いれてありました。
電話代ということでいれてあるそうです。なんだか愛を感じますね。
名札が使われる機会はない方がいいですが、名札がなくても大丈夫というのは現代の住居事情では厳しいものです。
犬たちの命綱である名札、どうぞ楽しみながら吟味しながら、良いものと出会ってください。