プライベートトレーニングクラスで継続して進められる
最優先事項のトレーニングが生活環境を整えることです。
生活環境を整える中でも、最もシンプルで最初に決めることは
「室内で飼う」か「庭で飼うか」ということです。
50年くらい前までの日本の生活環境では「犬は外」が常識でした。
ペット飼育可のマンションなどは珍しいというよりも存在しなかったと思います。
戸建ての家でも室内で飼われえる犬は特別の犬でした。
そのため「お座敷犬」という呼び名もあったほどです。
マルチーズやシーズーがその代表の純血種でしたが、今ではこの呼び名も使われなくなりました。
ところが、人の生活環境がすごい速度で様変わりしてしまったため、
それに伴って犬の生活も合わせて急に変化していきました。
犬は「室内で飼うペット」と位置づけられるようになったのです。
ペット飼育可のマンションが急激に増えるようになると、
それまでペット飼育不可だったマンションでもこっそりと犬を飼う方が増えてきました。
庭のある戸建ての家でも、犬を室内で飼うことが一般的になってきました。
都市部で飼育される犬がミックスの日本犬から純血種に偏ってきたことも
大きく影響してきたと思います。
それで、犬を飼育する場合に「室内で飼うのか?それとも外飼いにするのか?」
という選択を迫られるようになりました。
庭のないマンションの場合には、犬を飼うと決めたときから「室内飼い」を
前提にしているのでしょうが、実際には室内での問題が多発生し、
結局ベランダで飼育されている犬もいることも事実です。
戸建てで庭のある家庭でも「室内で飼う」という目的で犬を飼われることが
多くなってきました。
それでも大型犬の純血種を最初は室内で飼っていたのだけど、室内での問題に対応できず
結局、庭につないだり、犬舎を作ってそこで飼うように変更される場合もあります。
逆に、最初は外で飼うつもりでいたのだけど、
犬が外にいると飼い主さんが犬に接触する時間が少なくなるという理由や
庭で吠える犬の声がご近所の苦情になったという理由で、途中から室内飼いに
変更されるというケースもあります。
そして、もうひとつ特異なケースがあります。
生活環境が外の庭になったり、室内になったりとはっきりと決められていない
ケースです。ホームページのコラムでひとつのケースを紹介しました。
https://www.goodboyheart.com/column/column15.php
このコラム欄を読まれた方から
「犬の住む場所ってどちらかにに決めないとダメなんですか?」
という質問を受けました。
答えは「そうです。」
そしてこれは犬にとって大切な問題なのです。