グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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「子犬」と「小犬」を同じだと思ってはいませんか?

先日訪問レッスンに伺うためにマンションのエレベーターの到着を待っていたとき

一瞬地面を見ていてその瞬間「ガウガウガウ」とものすごく大きな音がしたのにびっくりして思わず「わっ」と声を上げてしまいました。

小型犬を抱きかかえた飼い主さんが犬の頭を抑えるようにして「すみません」と足早にエレベーターから出て来られました。

視線を上げていて犬だと気づいたらそんなにびっくりした声をあげなかったと思いますが、何しろ油断していたもので先に声が聞こえて驚いた次第です。

慣れている私でこんなに驚いたのですから、犬に慣れていない人や犬が嫌いな人だったらもっと怖い思いをされるだろうなと、改めてそちら側の立場に立って共感した時でした。

抱きかかえて移動できるのが小型犬の便利さではありますが、その便利さに便乗してしまい、解決していない犬の行動が案外あるではないでしょうか。

たとえば、もしこれが大型犬だとして、エレベーターから出てくるときに人をみて立ち上がりガウガウと声を出すような状態だったら、すぐにマンション内で問題になるはずです。

ところが小型犬の場合はこれくらいの吠えは「怖がっているから」という飼い主側の主張で問題となることがありません。

同じようなことは散歩中にも起こります。

人を見てワンワンと威嚇するように吠える小型犬は、抱きかかえられるようにして「大丈夫よ」という声をかけられながら、怖がりで可哀そうな弱者の小犬として吠えることが許されているように見えることもあります。

犬を見てワンワンと吠える小型犬は、「この犬は犬が好きなんです。」と犬に近づけていき犬を目前として吠えることができない状態にもっていく一方的な他の犬への接近も許されてしまいます。

しかし、やはり大型犬ではこれはまかり通りません。

犬が人を怖がって吠えていても大型犬を怖いのはむしろ人の方ですし、犬が犬を見て興奮して吠えていても、通行人は怪訝な顔しかしません。

危険な犬、吠えたり興奮するのを止めるようにトレーニングをすべきだと誰もが思うはずなのです。

なのに、小型犬は怖がって吠えることも興奮して吠えたり飛びついたりすることも、小犬だから当たり前、仕方がないのだと飼い主も世間も思っているのかもしれません。

そこで、勘違いをしているみなさんにお伝えしたいことがあります。

小犬は子犬ではありません。

小型犬は成長して脳も精神も発達する成犬、つまりはおとなの犬なのです。

対して子犬とは生後6ケ月未満の乳歯の間の時期の犬のことをいいます。

小型犬は小さくなりすぎたため、乳歯が抜けきれずに永久歯といっしょに生えてしまうことがあります。

それでも、小型犬も生後6ケ月を過ぎると少年期、青年期を経て立派なおとなの犬、成犬になります。

小型犬のサイズが、小型犬を子犬と間違ってしまうという問題が社会的に生じています。

人にとって問題というよりも、デメリットのあるのは小型犬自身です。

どんなに小さく生まれた犬にも成長して発達し、精神的に安定した豊かなドッグライフを送る権利があるはずなのに、成長をストップされた小型犬は子犬として生涯を送ることになるのかもしれません。

犬を見た目で判断しないで。

小型犬は子犬ではないこと。

小型犬もプライドが高く優秀で凛々しい犬となる権利を持っていることを、忘れないでいてあげて下さい。