ウイルスは変異を続けておりコロナ時代にはまだ終わりが来ていません。
この数年の間に飼うつもりではなかったのに家庭に迎えられた犬たちがどんなに多いことか。
また飼う予定ではなかった2頭目、3頭目の犬を迎えた家庭もあります。
家庭での自粛生活が続き様々な生活スタイルの中で、知人や友人とのコミュニケーションを絶たれたり、旅行やグルメ、カフェ巡りやエンターテイメントなど娯楽が取り上げられたことで家でのイベントを求めた方もいらっしゃるでしょう。
閉じこもった家庭の中に癒しや催しを期待されて迎えられた犬たちがそろそろ悲鳴を上げ始めているようです。
人は人肌程度のぬくもりのあるものを抱いていると落ち着いてくるという習性を持っています。
人がひとりで生きていくよりも同種の仲間と肌触れ合う関係を継続したり形成したりすることが動物としてのメリットがあるような性質を持っているからです。
子犬や小型犬を膝の上に抱いておくことは、自分の不安を解消させ「わたしはひとりではない」と感じることできる手っ取り早い方法であり、犬や猫は膝を温める役割を果たすにはちょうど良いサイズです。
また人には幼いものを擁護したいという欲求があります。
ペットの犬たちの多くは成犬になっても幼さを残した表情をしています。
つまりネオテニーという状態ですが、ネオテニーは成熟した動物が幼体や幼形を持っていることをいいます。
犬はもっとひどく形や見かけだけでなくその性質も成熟する機会を失い未熟なままでいることもあるようです。
コロナ時代に犬に求めた癒しによって、人は孤独感を克服し毎日楽しく犬と過ごせるようになったかもしれません。
ただ犬の方はどうでしょうか?
犬もひとつの命を輝かせるために、豊かなライフを送るために、自分の能力を最大限に発揮するために生まれたはずです。
しかも、その輝けるドッグライフのためには、知的で行動力のある人間の力が必要なのです。
コロナ時代で無力になって犬にすがりついてしまったともし気づいたなら、とてもラッキーなことです。
これから私たち人間が活動力を取り戻し、人としての力を発揮できるようになっていくとより良い方向に仮定します。
犬たちに、犬として生まれて来たならやってみたいことをぜひトライさせてください。
犬のお里である山をいっしょに歩いてみて下さい。
犬のコミュニケーションをひとつでも知って楽しんで下さい。
そして、犬の習性を知って愕然とし、彼らの世界を覗き見ながら自分と犬がどのような関係を築いていきたいのかもう一度考え直して、そして再出発です。
コロナ時代に迎えた犬たちは年とってもまだ3歳程度。
まだ若い、まだこれからです。