昨日ある生徒さんから「運転中に偶然、犬の交通事故現場に遭遇した」という報告をいただきました。
生徒さんが見た事故現場で犬は車にひかれてしまい、すぐに病院に搬送されたそうですが残念ながら命は助からなかったということでした。
その犬は伸び縮みするリード(フレキシブルリード)で飼い主が散歩をしていて公園から出てしまったらしいのです。
飼い主と犬の間に車が入り、急停車した車のタイヤにリードが絡まり犬も巻き込まれたそうです。
普段から「伸び縮みするリードは散歩では絶対に使わないで下さい。」とお願いしていたので、生徒さんはその理由がわかったといわれていました。
フレキシブルリードを使ってもよい場所は、車道に面していない広い公園だけです。
もともとはヨーロッパやアメリカなどで広い公園の中で使用されていますが、フレキシブルリードを使用するときには広い公園の中でも近くに他に犬や人がいないことも条件に入ります。
わたしも公園内でこの伸び縮みするリードを使用している犬にまとわりつかれて絡まった経験があります。
日本にはそのような広い公園で、しかも近くに人や犬がいないという条件になることがなかなかありません。
海岸で使用している人もいますが、フレキシブルリードをつけていた犬が走り出した衝撃で紐がはずれ車道に走り出した犬の話も聞いたことがあります。
使う場所だけでなく、このリードの使い方もちゃんと熟知した上で練習を重ねて使用していただきたいです。
同時にこのリード内で人の合図やコマンドに従えない犬には使用をお勧めできない道具です。
特に普段からリードを引っ張って歩くような犬にはこのリードはおすすめできません。
犬はいつもリードをつけられて不自由な状態ですから、少しでも自由にしてあげたいという気持ちは十分にわかります。
ただ安易な道具の使用や表面的な自由を犬に与えても犬はまだ不自由なままなのです。
犬がやりたいのはフレキシブルリードで都会の公園をうろうろすることでしょうか。
もっと奥深くまで犬の世界に踏み込んでいただき、犬と楽しく幸せな時間を過ごせるようにちょっとだけがんばってみられるならお手伝いいたします。
フレキシブルリードを卒業しましょう。