犬の飼い方の価値観がずいぶんと変化してきたようで、以前は聞かれることのなかったようなことを聞かれるようになりました。
雨の日にも散歩に行った方がいいですか?
この質問も最近になって尋ねられるようになった質問のひとつです。それで今日は私なりにお答えします。
まず散歩には毎日連れていくことが基本であるということを前提に始めます。
雨の降っている日に散歩に行くと決める条件
・人が雨具を着て歩くことが容易である小雨の場合
雨の日に傘をさして散歩をすることもあるかもしれませんが、中型犬以上のサイズの犬には傘をさしての散歩はおすすめしません。
犬はみなさんの予測を超える行動をすることがあります。
その犬の安全を守りたいという気持ちがあるなら、両手が使える状態で散歩に行くようにしてください。
小型犬は体重が軽いので片手でも持てるでしょうが、それでも傘をさしての散歩はあまりおすすめしたくはありません。
雨の降っている日に散歩に行かないと決める条件
・暴風のあるとき
雨はあまり振っていなくても、傘が飛ぶような暴風雨のときには散歩にはいきません。
風で何かが飛んでくる可能性があり雨よりもずっと危険です。
台風のときにも同じです。
・雨具で歩くには支障があるほどの大雨の場合
特に雨の強い時間で夜間は車も視野がきかなくなっているために散歩はおすすめしません。
必要があってでるなら反射シートなどのついた雨具を着用したり犬のリードやハーネスにも装着するようにしてください。
・雷のあるとき
当然のことながら雷が近いと判断するときには動物は行動しません。
雨の日にはどうやって排泄をさせたらいいのですか?
一番良いのは自宅の庭にトイレ場所があることです。それが庭などの屋外であって、多少犬が濡れてしまうことがあっても小雨や暴風をさければ犬は排泄に行きます。
しかし、天候が非常に悪いときには犬たちも警戒しているので排泄をがまんしていることがあります。
動物としての本能的な行動なのでここは尊重してあげましょう。
ベランダを排泄場所として使用しているときにも庭と同じです。
雨には濡れないでしょうが暴風時はトイレ場所をまどの近くに移動するなどの配慮をしれあげてください。
排泄場所が自宅の庭やベランダになく散歩でしか排泄をしない犬の場合には、上記の天候基準をもとに、小雨や降りやんだときに一番近いトイレ場所まで連れて行ってください。
犬によっては一日に2回排泄に出るのに、天候のために1回しか出たがらないこともあります。
これも動物としての本能的なものです。
暴風などで危険な状態のときには動物は巣穴などのテリトリーからあまり離れようとしません。
排泄をがまんしているのではないかと心配されるかもしれませんが、排泄行動に抑制がかかる状態が普通なのです。
危機的な状態を察知すると人間も排泄にいく回数は減ってしまうと思います。
犬がこうした天候の変化に敏感になりすぎることは管理する側の人間にとっては不都合なこともあります。
でも、犬が「天気」という自然とつながっている動物だからこそ人間は犬から教えてもらえることがたくさんあったのだと思います。
むしろ今は犬が自然と切り離されてしまったがために少雨でも雨の中を歩けない犬が増えています。
犬の立場にたって考えなければならないことがたくさんあるということですね。