犬との山歩きをおすすめする理由のひとつは
犬と山を歩くという、とても古典的な行動をトレッキングクラスなどといったハイカラな名前を付けて皆さんにおすすめしているたくさんの理由のうちの一つがコレです。
犬が脚の指をちゃんと使えているかどうかを知ること。
脚の指?そんなものはついているだけで使えていると思っているなら大きな誤解です。
まずは前脚の指が片足で五本ない犬もいるのです。
犬の前脚の親指にあたる「狼爪」が切り取られている犬が増えています。
プードルやミニチュアシュナウザー、チワワなどの犬種で指のカットがされているのをなんどか確認しました。
飼い主さんに理由を尋ねられるのですが私の方が聞きたいくらいです。
犬の4つの脚にそれぞれに指があったとして、長さが短い犬が増えています。
指先を使うことがなく短くなった=退化させてしまったようです。
指先の短い犬は山の傾斜でうまくバランスをとることができず、飛び跳ねが多くなります。
そんな指をちゃんと使えていない犬たちのことを考える中、自分にもある出来事が起きました。
つい最近足指の不調が起きそれが現在でも起きているので、ちょうど良い素材として使ってみます。
自分の身に起きた足のバランスの崩れから考える
私に起きていること。
左足の指が思うように使えていないので、足の指裏の余分なところの皮膚が固くなってしまうという症状が起きています。
そのため明らかに左足の指と右足の指では大きさや厚みや固さに違いがあります。
違和感は、触るとしびれがくるなどといった他の状態などでも自覚できます。
理由は、長年にわたる長時間の運転によって左足裏で車のアクセルとブレーキを踏むという微調整が続いていること、
それに加齢という追い打ちがかかってしまい、足全体の筋肉が一気に減少していることでしょう。
足全体を上手く使うことができず、足の指と足裏に変なバランスがかかってしまい体全体のバランスに不調が起きています。
念のため整形外科でレントゲン写真も撮影したのですが、指が開いた状態になっており、指先が地面から離れているということでした。
(実は今年のはじめに親指を骨折したのですがそれは完治していました。治癒力ってすごい!)
指先を地面につけるように意識して体重を乗せる時間をつくるしかないということになりました。
しかし行きつくところは「山歩きするなら地面をつかむようにあるくと一番良いです。」という医師からのお話を聞くこともできました。
やっぱりね!です。
犬が山を歩くことで発達する指先の動きとは
犬は人以上に指先、つまり爪部分を土に差し込むようにして歩くように体の構造が設計されています。
人は平爪、犬は鉤爪。
犬はスパイクをはいたような状態だと思うと良いでしょう。
爪が地面に入るとまっすぐと立つことができるのですが、爪がフローリングやアスファルトにぶつかると指は自然に曲がっていきます。
これが結果として股関節の病気やヘルニアにもつながっていきます。
そもそも持っている体の部品をちゃんと使えていなければ体はどこかに負担が来てしまいます。
犬なら指をちゃんと使って歩いていなければ、体全体のバランスに不具合が起きます。
犬が屋外で生活していたころの、つまり野良犬や野犬の構造に近い骨格を持っていれば、正しい山歩きで犬の身体はちゃんと発達していきます。
ただ人の人為的(人のための)繁殖によってつくられた純血種のうちの多くは、骨格形成が本来の機能性の高さから離れてしまっています。
これらの犬の山歩きの場合には、それぞれのペースで無理のないように発達を促す手順が必要です。
今日はどうかな。いつもより安定があるかな。と見るべきところを見てあげることが大切なのです。
犬のことも大切だけど、まずは自分をもっと知ること
私は現在、自分の今の体の状態がもう少しわかるようになりたくて現在、整骨院の先生のところで教えていただいています。
自分の不調から自分の体の仕組みについて興味を持つことが、犬たちの体について考える機会になるからです。
私のような足指裏の不調からくる場合でも、腰に余分な負担がかかってしまい体のバランスが崩れていることは自分でもよくわかります。
ひとつが上手くいかないとこうなるのだなと感じます。
立て直すために、歩き方、立ち方、山歩き、タッチヒーリング、マッサージなど、
自分が持っているいろんなことを自分に試していきます。
ここを触るとここがしびれる。
呼吸を変えるとこんな風に変わると感じることで、犬はもっと全体がつながっているのだろうなと共感できるからです。
そもそも自分のことすらわからないのに、犬のことなどわかるはずがないというのが私なりの考え方です。
自分が今どのような状態なのか、自分を見つめて自分を知る時間をちゃんと作ること。
自分を客観的にみて自分を受け入れる時間を持つこと。
そのことが犬のことをより知るために大切だと感じていますし、今までもそうしてきました。
自分を大切にできない人は他人を大切にできないし、
自分を大切にできない人は犬を大切にできません。
犬のことを学べば学ぶほど、人として生きることを学ぶことになっています。