犬のしつけ方教室に通ったり、犬のトレーニングスクールご相談される方の中には、そもそもの問題「なぜ、自分は犬を飼ってしまったんだろう…」という大きな柱にぶつかることがあるかもしれません。
犬との思い描いた暮らしが夢のまた夢のような気がする日々。
帰宅すると犬が排泄まみれになっている、犬があちこちでするトイレの始末におわれる日々。
かわいいと差し出した手に噛み付いてくる、洋服にまで甘噛みされるがこれがまた相当痛い。
日々家具が破壊されていく、楽しみにしていた散歩に出たら歩かないとかすごく引っ張るなどなど。
犬を飼いはじめて増えた犬に関する悩みが自分の中で大きくなればなるほど、自分と犬との出会いは一体なんだったのだろうと悩む方も少なくないと思います。
こんなに忙しいのになんで犬を飼ってしまったんだろう。
犬を飼うなど自分の人生の中にはなかったはずなのにどうしてこの犬が今ここにいるのだろう。
ついには、この犬を迎えたのは何か自分に対する試練に違いないのだと思い始めます。
犬の生年月日で相性占いをしたり、姓名判断をした経験のある方も案外多いのでご安心ください。
出会いの関係性というのは不思議なものです。
出会って盛り上がり最高に気分の良いときには、占う必要もなく相手は出会うべくして出会った運命の者であると決め付けられます。
ところが、関係が上手くいかなくなった途端、私達は本当に相性がいいのだろうかと疑い深くなり占いにその答えを求めてしまうこともあります。
たかが犬との出会いかもしれませんが、毎日の生活が大きく変わる大問題なだけに、この問題を隅に追いやることもできません。
占いの結果がどうであれ、あなたの犬とあなたは出会う必要があって出会ったのだということだけは事実ではないでしょうか?
これだけたくさんの人と犬がいて、共に家族としてひとつ屋根の下に暮らすことになったというのは、学びがどのようなものであれ必然的な出会いとしか思えません。
この出会いはとても大切で有難いものだったと思えるのは、きっと犬と暮らし始めたずっとあとになってやってくるものです。
そのときにはもう犬は自分のそばにはいないかもしれませんが、犬と暮らした日々だけは飼い主さんの心に刻まれることでしょう。
そう、今悩んでいる犬のとびつきも、甘噛みも、イタズラも、排泄の失敗も、飼い主であるみなさんが真剣に犬に向き合う限りは、確実に良い方向へと変化していきます。
良い方向というのは、人にとって都合の良い方向ではありません。
まず犬にとってできるだけ良い道であり、人にとってもさほどストレスのかからない方法であることを望みます。