グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

トップページ
お電話でのお問い合わせ
お問い合わせフォーム

<犬のしつけ方>ネットワークカメラの使用で注意したいこと

先日のブログでネットワークカメラについてご紹介しました。

ブログ記事 <おすすめのアイテム>犬の留守番中のカメラ観察:連休明けには必須アイテム

ネットワークカメラとか、リモートカメラという名称のこのカメラは、
飼い主の不在時に犬の行動を確認するのには、大変有効な道具です。


外出中にスマートフォンで犬の状態を確認できるだけでなく、室内で動くものがあったり犬が吠えることがあると、カメラの方からスマートフォンに連絡をしてくれて確認できるものもあります。

防犯用に作られていますので、そのようなシステムが備わっているようです。

また、これらのリモートカメラは双方向のコミュニケーション機能を備える優秀なものもあります。

スマートフォンの方からカメラを通して、カメラの前にいる犬に話しかけることができるというものもあるのです。

便利に思えるこの話しかけ機能ですが、絶対に使わないで欲しいのです。

理由は単純です。犬を混乱させてしまうからです。


たとえば、家族から電話がかかってきたときに電話から声を聞かせようとされたことがあるでしょうか?

電話とはいえ、家族の声に似ている音がすれば、犬はその声の主を探そうとしたり、
混乱を生じて落ち着かなくなってしまうことがあります。

リモートカメラでの話しかけも同じような状況を作ります。


犬は、人がカメラという媒体を通して話しかけているというところまでは理解できません。

飼い主が近くにいると思って探すか、状況がわからず混乱するか、
もしくは、状況を無視すべきということで回避行動をとるかもしれません。

いずれにしても、話しかけ機能は犬にストレスを与えるため使用しないで欲しいのです。


さらに、使って欲しくない機能として「フードが飛び出す機能」です。

不定期にカメラからフードが飛び出して留守番を演出するという機能らしいのですが、
これも犬を混乱させます。

犬はカメラからいつフードがでてくるのかと執着を始めるようになり、カメラの前にじっとすることになるかもしれません。

この機能によって犬は心安らかに留守番することができなくなり、日常的な留守番の行動を知ることもできません。

さらに、どんな状態であっても執着行動は動物を不幸にしてしまいます。

この二つの機能がついているカメラはとても高額です。

使用して欲しくないので、機能のないものを選んでいただくようにしています。

どんな道具も、人目線になってしまうと犬に負担を与えます。

話しかけたいという欲求は人側の問題です。

留守番中に食べ物を与えたいという欲求も人側の問題です。

そうなら、1分でも早く帰宅して犬を安心させてあげてください。

一人暮らしで犬を飼うなら、夜の出ごとは最小限にしなければいけません。

共働きの方も、交代で早く帰宅して犬の留守番時間を短くしてあげてください。

大変なんですけど、それが「犬を飼う=犬と暮らす」ということだからです。


犬と暮らすなら、犬といっしょに過ごす時間を作りましょう。

時間と空間を共有して、共通のルールで安心して楽しく過ごす時間をしっかりと持つ。

そうすれば、短い留守番を犬は安心して過ごしてくれます。


リモートカメラが犬にとって快適に使用されるように、工夫をお願いします。