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<犬のしつけ方>犬の執着行動:囚われた犬たちを解放するためにできることは?

物や人などの生き物に執着する行動を見られたことはあるでしょうか?

犬にはこの執着行動が多く見られ、そのほとんどが「遊び」や「好き」として片付けられています。

執着行動にはいろいろなパターンがありますが、比較的多いものをあげてみましょう。


まず、飼い主に対する執着行動というのがあります。

多くは分離不安行動として表現されています。
飼い主が犬から離れると鼻をならしたり奇声を発する、部屋の中をついて歩く、ひとりになると破壊行動や排尿、排便などの生理的反応を起こす、いわゆる「留守番ができない」状態になるなどもこの中に入ります。

他には、ボールなどの特定のオモチャに対する執着行動があります。
一人遊びのようにオモチャをずっと追い回す場合もありますし、人にオモチャを投げてもらい倒れるまでボールを拾いにいくような犬もいます。

ガムに対する執着行動もありますね。
一旦ガムを口にくわえるとなかなか放すことができず、唸ったり攻撃したりすることもあります。

食べ物に対する執着行動では、食べ物を常に探すような行動をします。

性的な執着行動では、特定のクッションなどのマウンティング行動が常習化してしまうことや、飼い主に対してマウンティングすることが頻繁に起きることもそのひとつです。

執着行動という言葉の意味合いをよく理解するために、類似語を調べてみました。

良い意味合いではくじけないとか、あきらめないという表現もありましたが、
犬の執着行動の場合は、ストレスが上昇している状態としていますので、その意味合いに該当しそうな言葉を上げてみます。

しつこい
頭がいっぱい
陰にこもる
溜め込む
深くうらむ
頑固な
偏執

不安がる
固執する
こだわる

どれも切羽詰った感じになります。

犬の執着行動もよく観察すると、楽しそうに遊んでいる行動には見えません。

犬は執着行動によって心身共に疲れてしまいます。

いつも活発すぎる犬がグッタリと寝ていると、疲れて寝てくれてよかったと思うかもしれません。

でも、動物は人と違って本来は疲れることなど必要ないのでは?という見方もあります。

執着する行動が、楽しみではなくストレスから生じていると判断するのは、
犬の表情が厳しく、体の使い方は硬くなっているからです。

犬がこれらの執着行動から解放されるために、何をしたらいいのでしょう。

ストレス行動は叱るなどの行為で一瞬とめることはできても、またすぐに始まってしまいます。

ストレス行動は根本治療が必要な行動なのです。


犬が固着した状態から抜け出し解放されるためにできることといえば、自然環境の中で過ごすことしかありません。

臭いや広さ、空気の透明感は、犬だけでなく人という動物にも開放感を与えてくれます。

実際、執着しているのは犬ではなく人の方ではないかと思うことも多々あります。

自然環境で過ごすことで本当に解放される必要があるのは、まず人かもしれないのです。

わたしたちヒトという動物と共にいることで起きるたくさんの犬のストレス行動を見ながら、人社会のストレス度の高さを考えてしまいます。

とはいえ、とりとめもなく考えても仕方のないこともあります。

犬のために何か行動を起こしてくださる飼い主さんであれば「いっしょに山歩きしましょう」とお誘いしています。

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