犬のしつけという言葉が一般的なので、この言葉を使いましたが、
別にもたくさん言い方はあります。
犬とどのように暮らすのか。
犬とどのような関係を築いていくのか。
犬に何を求めているのか?
犬の何を解決したいのか?
犬を幸せにしたいのか?
犬の笑顔が見たいのか?
犬を尊重したいのか?
飼い主さんが犬のことを学び始めるとき、
犬のしつけ方教室やドッグトレーニングスクールに通い始めるとき、
それはどんなタイミングでも、どんな理由でも構いません。
犬を理解し、犬にとって必要な環境整備をして、犬とより良い関係を築くこと、
これはすべて、犬のしつけといいます。
飼い主のしつけという風に言い換えられる方もいますが、
それもいいですね。
犬のしつけのやり方やアプローチの方法にはいろんなものがあります。
グッドボーイハートでも、やり方やずい分と変化し続けてきました。
これからも変化し続けるのだろうと思います。
より犬にストレスがなくしかし効果がある環境作りはすぐに思いつきます。
しかし、飼い主ができるかできないかという段階になると
かなり選択肢が狭まってきます。
それは、飼い主の能力の問題ではありません。
どちらかというと飼い主の価値観とか考え方とか習慣に基づくものです。
犬にとってより良い環境を作り上げるのに、食事の内容の提案をすることがあります。
犬のしつけとは全く関係のないように思えることが、実際にはとても関係があるからです。
ところが、飼い主の中には食事は変えたくないといわれることがあります。
この変えたくない理由は飼い主さんによって様々です。
価格なのか、内容なのか、面倒なのか、もしくは今のフードが一番犬にあっていると
思っているからかもしれません。
これは極一例ですが、他にも飼い主さんが変えたくないことはたくさんあります。
犬の散歩のために朝起きる時間を変えることはできない。
ひとりで待っている犬のために早く帰ることもできない。
犬が滑っている床をより良い環境に変えることもできない。
飼い主さんの「変わりたくない」「変えたくない」はたくさんあるのです。
無理に変化を促すことはできません。
飼い主さんに変化が起きるのを待つしかありません。
ところが飼い主の方は、犬には変わることを要求します。
もっとおりこうさんになってほしい
もっと言う事を聴くようになってほしい
もっと大人しくしてほしい
なかなか難しい話なのです。
飼い主さんが変わりたくないと思っているのなら、犬も同じようになることでしょう。
ところが、飼い主さんが何かをひとつ変えることで、犬は急激に変化を見せてくれます。
その変化は始めはゆっくりで途中から激変したようになります。
変化をきちんと認めていくと、次の変化が起きてきます。
変化が少なく満足できないと飼い主が喜ばなければ、犬はまた元にもどっていきます。
犬と飼い主は本当によく似ていることは、故人の言い伝えでもありますが、本当に不思議です。
床面を変えてあげるだけでも犬の行動には変化は起きます。
しかし、飼い主が変化させることで、犬が最も影響を受けるのは、飼い主のあり方です。
見方、考え方、接し方、これすべて「飼い主のあり方」です。
犬に変化を望むなら、飼い主もいっしょに変化していきましょう。
そちらの方が楽しいし、気持ちも健やかだし、犬も人も健康であるように感じます。