グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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犬の問題行動を解決するために落ちる穴:入手した情報を安易に用いることの危険性について

テレビやネットや雑誌には、犬の問題行動解決のための様々な方法が紹介されています。

このブログではトレーニングの手法論についての紹介は控えています。
情報を提供したくないからではなく、情報が安易に流れることに対する危険性を恐れているからです。

これは極端な例ですが、こんなこともありました。

ある犬のいる部屋の中に、空き缶の中に小石をつめたものを見つけました。
振るとジャラジャラと嫌な音がします。
飼い主は犬が騒いだときにその缶を近くに投げつけて、犬をビックリさせて止めさせるのだといいます。
テレビで紹介されていて、やってみたらすごく効果があったからと満面の笑みです。
犬にわからないようにやるから大丈夫だといわれるのです。

犬は大変臆病で環境に敏感で騒いでいるのに、そのような犬にその方法を使えばどうなるでしょう。犬は臆病さを増し、全く行動できない人形のような存在になってしまうかもしれません。

犬の問題行動を解決するあたりどの方法をどの段階から取り入れるのが可能なのかは、犬の性質と環境と飼い主さんとの関係性によってそれぞれ異なります。

ネットやテレビで犬の問題行動解決についての何かの情報を得てすぐにそれを試すことは、犬の問題行動を解決に導く良い行動力ではありますが、実は欠点の方が大きいです。

飼い主は犬の困った問題を早期に解決したいと思っています。飼い主の困っている犬の問題は、犬にとっても負担になっていることなので、早く解決するというのは双方にとって利益のあることです。

ですが、この解決にはどうしても通らなければいけない道があります。
それは「犬を理解する道」です。

犬の問題行動を解決するための方法を知ったら、以下のことは必ず確認してください。

それを行うことが今の犬の状態や環境にとって適切なのか
そのやり方は適切なのか
どのような導入方法が最適なのか
それを行うことの意味を自分が理解しているか
それを行うことによって犬に与える影響がどのようなものをかを理解できるか

これらを問題提起する理由は、犬に対するトレーニングの過程で起きることが、犬と飼い主(人)の関係性に影響を与えるからです。
影響を与えるというよりも、関わるという過程そものもが関係作りだといっていいでしょう。

動物との付き合いや関係性は、ある面では感覚的なものがあります。
なんとなくそう思うとか、そのように感じるとか、そのような気がするという感覚を否定しません。
自分達のなかにあるそれらの感覚は大切に扱ってほしいのです。

ですが、知識はとても大切だと思います。
知識はこれがあっているとか間違っているというように使うのではなく、
考える素材として役に立ちます。

犬の問題行動を解決するにあたり「犬の環境を操作する、犬を管理する」という部分に何かをする必要が生じることは多々あります。

ネットで見ていろいろやってみたけどといってご相談あることはよくあります。

そのいろいろやってみた結果が犬に与えた影響ははかりしれません。

わからないことをそのまま進めずに、専門家に相談してください。

専門家に相談するときには相手に言われるとおりではなく、自分でも考え質問して、たとえば自分がするしつけやトレーニングが犬に与える影響などの意味を理解していく過程は必要です。

最初だけはなれないので少し戸惑うかもしれません。
犬の知らなかったことに気づいてときは、今まで理解できなかあったことを落ち込んだり悲しくなったりします。
でも、これ以上誤解したくないと奮起します。
そして、どんどん楽しくなっていきますよ。

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