この季節に山の中で聞こえてくるのが「ウイーン」という音、
七山に来てはじめて聞いたチェーンソーの音です。
秋になると大きくなった山の木を切ったり枝を払ったりして山を活用するとのこと。
人が活用するために植えられた針葉樹がそのままになると、倒れてしまいこともあります。
里山は、人が資源を活用して利用しながら、そして山を生かし続ける場所です。
昔は手作業でやっていたことがエンジン付きのものを使用するようになったりと、
道具の発達でその風景はずい分と代わってきたことは確かでしょう。
野生動物は隠れる場所を必要とします。
茂みや竹藪が里の家近くにあると、野生動物は藪に隠れて近づきやすくなります。
そのため、茂みや藪をきちんと刈り払っておくことが大切です。
そうすれば、身を隠す場所がないため里に近づくときも慎重になるからです。
これも「境界線」です。
犬は寝床や休憩場所として「隠れるスペース」を必要としています。
里山の茂みを刈ることが犬の行動へ影響を与えないだろうかとも考えるのですが、
テリトリーをパトロールする犬は、茂みの中を移動することを好まないようです。
少なくとも私が観察し、犬の行動に照らし合わせて考えた結果ではそうなります。
茂みといっても森のことではありません。
笹薮、竹藪、ススキも藪化しますが、こうした場所を移動のルートとしては選ばないようです。
たとえば、山中にあるイノシシが歩いたと思われる道を犬は歩きません。
けもの道の獣の臭いを追うことを目的とすれば、この道を追うのかもしれませんが、
イノシシと犬では脚の構造が全く違うため、巡回移動するのに得意な場所も違ってきます。
犬はイノシシを捕食することのできる動物のため、イノシシは犬を避けて移動します。
犬の苦手なルートを移動ルートにするという理由もなりたつかもしれません。
犬は嗅覚を頼りに情報を得ながら移動していきます。
そのため藪などの風を妨げる場所では、全体を把握することが難しくなります。
これも犬が藪を好まない理由だと考えています。
犬が藪に入るときには、何かを探していくときです。
藪の中に何か臭いがする、それを探すために藪に入る犬もいますが
探そうとする対象への興味や関心の高さによって、藪に入るかどうかも決まるのでしょう。
人と共に行動する歴史の長い犬は、人にとって移動可能なルートが優先されたという理由もあるでしょう。
家周辺の藪を刈ると犬の動きが変わっていたことは確かなことでした。
飼い主のそばから離れないような犬は、環境による変化を感じ取り行動を変えることは難しいものです。
これらの行動は、環境の中で自律して行動できる犬特有の行動なのかもしれません。
そんなことを考えながらも、今日はたくさん働きました。
お手伝いもしていただき、木々は整理されその中から小さな薪がたくさん生まれました。
次の次にくる冬のための薪なんです。自然の生活は本当にゆっくりですね。
添え木をして育てたという「しだれ桜」をいただきました。
いつころ花が咲くのかを尋ねると「3年くらいかな。」ということでした。
3年か…。いつか見ることができたら、感慨深いものだと思います。
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熊本被災ペット支援ネットワーク
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