山の学校の横の敷地にあたる笹林は、これまでもなんどか刈込に挑戦してきました。
途中まで刈り込んだかと思って少し休憩するとまたあっという間に元の笹林に戻ってしまうということを何年も繰り返してきました。
ですが、今回こそは絶対に笹林に負けるもんかと夏を超えた時期から取り組みはじめ、みんさんのサポートも得ながら徐々に刈り込みスペースが広がりつつあります。
最近は着実に進んでいることを確認できるようになってきたので、七山に戻ったら数本であろうと必ず笹林と向き合う時間を作るようにしています。
この笹林を刈り始めると必ずやってくるのが山羊のゼットです。
刈り終わった笹や刈っている最中の笹、また笹の上に這うカズラは大好物のため見つけるとものすごい勢いで口の中に吸い込んでいきます。
ゼットは人がいなくてもときどきこの場所に訪れますが、誰かが笹を刈り始めるとものすごい速さで近くにいるのが「なぜだろう」と不思議でなりません。
私が笹を刈っていても刈っていなくても、彼女が笹やカズラを食べる機会とは無縁なはずなのです。
笹を刈るのを邪魔するわけでもなく、手伝っているようにも思えないのですが、作業をしているかなり近い距離にうろうろとしています。
草刈作業中に慣れていてフリーにしている犬が近くに来ることもよくありますが、犬が近くにいるとケガをするのではないかと心配になり、あえて遠ざけた場所に係留することもあります。
しかし、山羊のゼットに関しては、私の激しい笹を刈る作業でもゼットがケガをする雰囲気は全く感じられないため、こちらも安心して作業を続けています。
カットした笹がゼットの頭の上に落ちてきても、足場に少し背の高い切った笹があったとしてもゼットならケガをする心配もありません。
ずっと屋外で活動をするゼットなので、屋外慣れしているというか野生動物に近いというか、室内でぼんやりと過ごしている犬たちとは強さが違うと感じます。
犬であれ山羊であれ、「なぜこれをするのだろう?」という疑問が生まれることで、相手を理解したいという気持ちに繋がります。
笹を刈ると近づいてくるゼットの行動が不思議な反面、笹を刈りに行くときに「今日はゼットが気づくだろうか」という期待もするようになりました。
この時代、何故?にはスマホ検索で瞬時に答えが出てしまいます。
でも、こうしたゼットとのやり取りに簡単な答えはありません。
犬であれ山羊であれ、何故が広がるからワクワクが止まりません。
私に何故を与えてくれるゼットに感謝。犬たちに感謝です。