お預かりクラスの合間に七山の尾歩山の刈込みに疲れてきて、何か励ましになるような物語を見ようと思いついたのが「大草原の小さな家」でした。
テレビ放送されたアメリカドラマですが、あまりにも古すぎてそれなりの年齢の人しか知らないとは思います。
アメリカ大陸を開拓する移民のお話なので、先住民族との複雑な歴史など正確に描かれているとは思えませんが、大地を開拓する過程にはリアル感を感じます。
その大草原の小さな家の最初の最初。シーズン1のエピソード1を見たのですが、なかなか感慨深いものがありました。
① 犬の話から始まったこと
② 馬・犬・牛などの動物が人の生活を支えていたこと
この二つです。
① 犬の話から始まったこと
大草原の小さな家の1回目の前半は犬の話でした。
新しい土地を求めて移動する父、母、娘3人。そして同伴するのは中型犬(日本では大型にはいる)毛足の長いテリア種の犬でした。
テリア種はネズミなどの害獣を取るのが役割の犬です。
おそらく大陸に渡る船に乗せられてきた犬の末裔なのでしょう。
そのテリアのジャックという犬は開拓のために移民する家族の一員として暮らしています。
新しい土地を求めて移動する家族を乗せた馬車に寄り添いながら走り続けます。
実際に馬車に同伴できる犬もいたのでしょう。
犬はかなり長く走ることができる動物でしたがテリア種になると脚も短くオオカミのようにはいかなかったはずですが。
さらにジャックは毛むくじゃらなのにかなり汚れているしとてもシャンプーされている様子はありません。
ジャックは屋外と室内を出入り自由で、日ごろは家族と家畜を守るための番犬として大切にされています。
一度だけ家畜の場所につながれるシーンがあります。
ジャックをつなぐ父親に「今まで一度もつないだことがないのに、かわいそう」と同情する娘。
犬をつないだ綱を外そうとした娘が強く怒られます。
犬をどのように扱うのか厳しいルールがあったことがうかがえます。
そして何よりも、ジャックはよく人のいうことをききます。
子供たちの言うことももちろん聞きます。
子供の外出について来ようとする犬に「ジャック。ゴーホーム。」といって家に戻ることを教えます。
犬はそれに従い家畜場に戻ります。
「家にもどりなさい」の合図。
「オイデ」よりももっと難しい合図です。
犬と人の関係を考える上でとても考えさせるドラマです。
② 馬・犬・牛などの動物が人の生活を支えていたこと
大草原の小さな家の第一話にはたくさんの人と暮らす動物が登場します。
移動の際には馬車が活躍、馬の扱いを知っていなければ大陸を移動することもできません。
畑を作るには牛が必要です。
牛の扱いと管理は絶対でした。
そして鳥を育てて卵を食べること。
そして何より犬の存在の大きさが心に響きます。
動物を利用しているといえばそのとおりです。
動物の持っている能力を利用して人の生活を豊かにしようとする。
可哀そうだと思うかもしれませんが、みなさんのそばにいるお人形のような風貌の犬たちも同じ目的で販売されているのです。
考えなければいけないのは、彼らが動物として幸せに生きていくということはどういうことかということです。
動物福祉という言葉についてそろそろ考えてみる時代です。