年末のお預かりクラスが始まって犬ちゃんたちと七山のグッドボーイハートで和やかに過ごしています。
例年なら降り積もりる雪となるはずの水分も今年は雨となり、暖かく過ごせる安心感と物足りない気持ちもあり欲張りな気分です。
暖かく過ごしやすい気候で遠慮なくやってくるのは雑草と笹の新しい芽たち。
季節を問わず環境さえ整えばいつでも成長しようとするその意欲には感服しますが、冬季の草刈休憩をさせてもらえないのは辛いところです。
いざ草刈りへと出かけるときに慣れてきた犬ちゃんをお供に連れていきます。
普段はふらふらとどこかへ行ってしまおうとする犬ちゃんですが、草刈り作業や薪取りの作業のときには、わたしのそばでやっていることを真剣に見守っています。
そのうちに草刈りをしていたら草をいっしょになってとろうと食いついてくるし、薪とりをしていると薪を口にくわえて歩き出そうとします。
明らかに手伝おうとしてくれているのは分かるのですが、子どものお手伝いと同じで逆に作業効率を落としてしまうこともあります。
それでも、その手伝おうとしてくれる犬の気持ちがうれしくなって「ありがとうね」といいながら一緒に作業を進めていきます。
犬が人の手伝いをしようとする姿は本当に愛おしくなります。
犬と暮らす人なら犬の幸せについてたくさんのことを考えるでしょう。
大好きな犬のためにあれもしてあげたい、これもしてあげたいと思うこと。
大切な家族のために思うことと同じことでその気持ちはとても大切です。
ですが当人にとってみれば何かしてもらうことも大切なときにはなるでしょうが、本当に幸せになれるのは自分が誰かの役に立っていると感じるときではないでしょうか。
犬は人と本当の家族になるときに、その人のために何かをしようと思うはずです。
犬が人に甘えてばかりいるのは、人が犬のそばで働く姿を見ることができないからです。
犬は屋外で人が働くときには本当の力を発揮してくれます。
人のためにお役に立ちたいというのは犬が群れの一員としての自覚を持ち始めているということで、群れと自分がひとつになるという犬にとってはとても単純な構造であって相手を思ってのことではないと思います。
誰のためでもないただ自分のため、だからこそ本当に犬は本物なのです。