梅雨入り前の山の下刈りをしました。
トレッキングクラスに参加してくださった生徒さんたちの手も借りて、ほんの一時間でも数名でするとずいぶんと山が生き返ります。
その翌日もまたひとりで山の下刈りに出かけました。
お供に預かり犬くんについてきてもらいました。
下刈りの最中に周囲に異変があったら教えてもらうための番犬として同伴してもらっています。
預かり犬ちゃんたちの中には仕事の内容を心得ていて探索から見張りまで中心となって活動する犬もいます。
ですが大半の犬ちゃんたちは何をやっていいのかわからず山の中でたたずむ感じです。
先日は老犬くんを連れていきましたので、手入れの時に爆睡していたようで倒れているのかと思ってびっくりしました。
ですがその横になって目を閉じて木の日陰で休む姿は、とても心地よい感じで起こすのが申し訳ないと感じるくらいでした。
騒々しい都心の庭先では得られない極上の時間だったのでしょうか。
山慣れしていない犬ちゃんたちは茂みに伏せて待ての待機行動で手入れをする私が戻るのを待っています。
マテをさせられると吠えたり興奮したりするようなご自宅で出る行動は山の中ではほとんど見られません。
飼い主さんもいないから甘えがきかない、環境が厳しいから大人しくなってしまうといろいろあるでしょうが、一番効き目があるのは私が真剣に忙しくしているので声をかけずらいというが一番ではないかと思います。
動物であれば山の手入れの最中に風が林を抜け始め心地よく感じる変化を受け取ってくれていると感じます。
この山の雰囲気は山すその家だけでなく、山よりもずっと下の平地の家々にまで及んでいるはずです。
コンクリートとビルだらけになった都心の窓を閉めたマンションの中ではもはや感じえない感覚かもしれません。
さざ波のように広がるこの静かな風を犬と共有できていることを喜びにできた一日でした。