グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 6月 2023

グループトレッキングクラスを開催しました。

お天気が心配な梅雨の季節のトレッキングクラス。

「雨が降っても行きます!」と強気の生徒さんからの連絡もあり、できることをやればいいのだと望んだトレッキングクラスでしたが、生徒さんたちの祈りも届き無事に開催できました。


毎月開催しているといっても年に12回しかないグループトレッキングクラス。

みなさんのご都合が合えばご縁があったということ、貴重な時間だと感謝していっしょに山歩きをするひとときを楽しみました。


知っている顔も知らない顔も、いっしょに山を歩くことでたくさんの会話を交わさなくとも仲間意識が芽生えてくるから不思議です。

同じ風景を見て、同じ空間を共有して、いっしょに気持ちいいねと感じる時間が大切なのかもしれません。


実際に歩いていただければ、ひとりだとこんなに楽しくないのになと感じる時間になるはずです。

最初は知らない人や知らない犬に緊張することもあるとは思いますが、みんな犬を愛する気持ちはいっしょ、回を重ねていくうちに自然に会話が始まるようになります。

お互いに一気に近づき過ぎると離れるのも早くなります。

ゆっくりと近づくと離れる気持ちもゆっくりとになるはずです。

犬と人の関係性も同じようなものではないでしょうか。


そんなスローな山歩きクラスはゆっくりと過ぎていきました。

クラスの終わりには対面のクラスを開催しました。

毎回楽しい対面クラスですが、新米犬が登場して今回も盛り上がりました。


午後はお昼ご飯のあとに、有志の方々で子山羊を迎えるための柵の準備をしました。

子山羊の小屋などの制作がなかなか進まず、子山羊のお迎えが遅れています。

子山羊が来たらまたゆっくりと犬たちの社会化勉強が進みます。

やることがたくさんありすぎるほどあるのですが、どれも自分が望んだ時間です。

皆さんの人生の中にも、好きなこと、知りたいこと、楽しいこと、うれしいこと、ワクワクすることがいっぱい起きますように。

犬と巡り合えた皆さんには、ワクワクはいっぱいありますね。

来月のグループクラスのときには、たぶん子山羊が来ています。


楽しみ、楽しみ。

 

Posted in クラスのこと

ニコ・ティンバーゲンの「四つのなぜ」から犬について考える。

犬の問題を解決するためには、しつけ方のハウツーより犬を知ることから

犬との暮らしで最も大切なことは「犬を犬として理解する。」ことです。

といってもそう簡単なことではないから、犬の問題はあちらこちらで発生しています。

飼い主の犬に対する理解不足は、犬と飼い主との関係をこじらせてしまうのです。

結果として犬は吠えたり咬みついたりするという行動を通して、犬は飼い主との関係がうまくいっていない、生活自体に何か不安や不満を抱えているということを表現するようになります。

犬の問題行動を解決するために一時しのぎの対処法をやっても、抑えられたように見える行動は別のところに蓄積されてしまい決して犬はハッピーにはなりません。

犬との暮らしを大切にして、犬とお互いに幸せに暮らしていきたいなら一歩踏み込んだ解決方法に向かいましょう、それが犬を理解するということです。

犬の行動を理解するためにはいろんな方法があります。

例えば、尊敬するローレンツ先生が読み解いた犬の行動を参考にするということもその一つですが、自分で犬の行動について考えてみるという習慣を身に着けることも大切なことです。

自分で考える方法として、オランダの動物行動学者ニコ・ティンバーゲンの「四つのなぜ」を使うという手もあります。

 

動物行動学者ニコ・ティンバーゲンの「四つのなぜ」

動物行動学者ニコ・ティンバーゲンは1973年にノーベル医学・生理学賞を受賞した学者で、生物の行動を理解するために4つの問いからアプローチできると提唱されたことを「四つのなぜ」といわれています。

その4つとは次のとおりです。

1 仕組み ⇒ どのような仕組みでどのように使われるのか?

2 機能 ⇒ どのような機能で、どのような利点があるのか?

3 発達 ⇒ どのように発達したのか(生まれてから死ぬ前の間に)

4 進化 ⇒ 動物の進化の過程でどのように獲得されたのか?

 

さらに、その四つのなぜ(問い)は、その問いを解く要因としても分けられます。

①至近要因

②究極要因

③発達要因

④系統進化要因

動物行動学の用語なので、少し難しい用語ですが勉強されたい方のためにご紹介しておきます。

さて、では実際に犬の行動をこの4つのなぜに当てはめて考えてみましょう。

 

犬の穴掘り行動を四つのなぜで考えてみる

どんな犬でも必ず行う「犬が前脚で穴を掘る行動」を見て、なぜこんな行動をするのだろうかと考えることはあるでしょうか?

犬が穴を掘る行動を4つのなぜで考えてみるとこんな風になります。

1 仕組み ⇒ どのような仕組みでどのように使われるのか?

犬が前脚で穴を掘る行動で一番使われているのは、犬の鉤型の爪です。

グッドボーイハートにも大きな穴がいくつかありますが、すべて犬たちが掘った穴で本当にすごく深く掘ってあるものもありました。

一度は短時間、犬を繋いでいて見に行くと水道管がむき出しになるほど穴が掘られていて、その穴掘りの速度の速さに驚いたこともありました。

私たち人間の平らな爪ではあんなにがっつりと穴を掘ることはできません。

最近の室内飼育犬ではほとんど切られてしまっている犬の鉤型の爪は、犬が穴掘りをするためには必要な道具なのです。その爪を犬が持っているのが素晴らしいですね。

2 機能 ⇒ どのような機能で、どのような利点があるのか?

犬の穴掘り行動を見ていると、鉤爪のついた前脚を左右に動かすことを繰り返す行動で地面に深く穴を掘っていきます。

その掘った穴をどのように使っているかというと、大抵の場合にはその穴の中に寝ていることがほとんどで、場合によっては耳しか見えないほどの深い穴に入っていることもあるし、腹を地面につけるようにして寝ていることもあります。

隠れるために掘る穴、自分の体を冷やしたり癒すために掘る穴、ということでしょうか。

他にも用途はあります。

グッドボーイハートの広場にはモグラの穴がたくさんあります。その穴の中に鼻を突っ込んだときの穴掘り行動の早さは尋常ではありません。どんどんと鼻先を穴の中に突っ込むのような形で穴掘りが続けられます。

この場合には、捕食をするための穴掘りということでしょう。

また、お泊りに慣れていない犬が夜中にクレートの奥をかりかりと掘る音が聞こえてくることがあります。

これはまさに脱出のとき、私たちの寝静まったのを見て穴掘りで逃走をはかろうとしているのでしょう。

犬が穴を掘る利点はひとつではなさそうだということです。

3 発達 ⇒ どのように発達したのか(生まれてから死ぬ前の間に)

犬の穴堀り行動の始まりは、巣穴から出てくる年齢ではすぐに始まっています。

子犬は穴掘りを何よりも先にできるようになっています。

歩けるようになったばかりの子犬を見て来た経験では、哺乳期間が終わって自力で排泄できるようになる生後3週間になると穴掘り行動はすでに習得されていたと考えて良いではないかと思います。

穴掘りは、子犬が隠れ場所として利用する巣穴を奥深くまで掘る行動です。

子犬は危険を感じると穴のより深くに入って身を隠そうとしますので、早い時期に必要となる行動なのです。

4 進化 ⇒ 動物の進化の過程でどのように獲得されたのか?

進化の過程となると、他のイヌ科の動物と比較しなければなりません。

もちろんオオカミは穴掘り行動をしますが、他のイヌ科の動物たちもみな巣穴を作って繁殖する習性を持っていますので、イヌ科として進化した段階では穴掘り行動をしています。

イヌ科動物の始まりからとなると、かなり古い起源から犬は穴掘り行動を継承してきたということになり、犬という動物にとってかなり重要な行動のパターンであるはずです。

しかし、その穴掘り行動すらする場所がない、穴を掘るための爪がないとなると、犬の行動はこんどどのように変化していくのかわかりません。

犬という動物が人の膝から降りなくなり、抱っこされるのが当たり前だから穴掘りは必要ないとなってしまうと、犬としての魅力がぐっとなくなってしまうと思うのは私だけかもしれません。

私は穴を掘る犬の姿を見てワクワクしています。

犬の行動についてひとつずつ理解することで犬との関係は変わっていくはずです。


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参考文献:長谷川眞理子著書「生き物をめぐる4つのなぜ(集英社新書)」

※動物行動学者ニコ・ティンバーゲンの「四つのなぜ」をご紹介するために、一般の方にわかりやすく書かれた著書です。

長谷川先生はスタンダードプードルとの暮らしも著書で紹介されている犬好きのようです。

Posted in 犬のこと

唐津市でおすすめのドッグスクールとして【イヌカツ】様にご掲載いただきました。

全国の様々な犬に関する情報を掲載されている「イヌカツ」というサイトをご存じでしょうか。

こちらのイヌカツ様のページに唐津市でおすすめのドッグスクールとして掲載されました。

こちらも全く気付いていなかったのですが、唐津市の生徒さんからグッドボーイハート唐津校が掲載されているという連絡をいただいたことで知りました。

掲載ページはこちらです。

https://inukatsu.net/karatsu-dog-school/

ドッグスクールにはいろいろな形態があり、トレーナーの考え方や価値観もかなり幅が広がっています。

一度のドッグトレーニングを受けたことのない飼い主さんからすれば、何をどのように選んでいいかわからないという気持ちが率直なところだと思います。

グッドボーイハートでは、スクールの趣旨や方向性をできるだけお伝えするためにブログの定期的な更新をすすめています。

動画を見る習慣はあるけれど、文章を読む機会はないという方も、ブログを読んでいただければ当校の真剣さは伝わるでしょう。

また、初回カウンセリングを受講いただいてからレッスンに入るかどうかを決めていただくことができます。

飼い主さんご自身にあったドッグスクールとの出会いがあるまであきらめずに探して下さい。

Posted in お知らせ