世界中で広がるウイルス感染対策のための自粛生活の中で、いろいろな変化の傾向が起きていることを感じています。
テレワーク、ネット会議、在宅ワーク、テイクアウト、お持ち帰りゴハンなど、身近なようで日常ではなかったいろんなことが日常化しつつあります。
そんな変化の傾向の波が犬にも押し寄せていることを昨日知りました。
それはお付き合いのあるペット用品関連のお仕事をしている方との話から広がった話題でした。
なんとこの自粛生活が始まってから福岡・佐賀近郊では子犬の販売数がかなり増えているということでした。
子犬の販売時に子犬セット用品のようなものも一式販売されるため、モノの流れでそうした動きがつかめるということなのです。
旅行などを計画していた人たちが旅行がなくなり、長い休みの間を楽しむ方法として子犬を購入することになっているのかもしれません。
子供たちも自宅にいる時間が増えてしまい、ゲームもあまりさせたくない、かといって親も相手をするのに疲れてきている。
今なら、子どもの遊び相手に子犬を迎えるのに最善の時期ではないかと考えてしまうのかもしれません。
休日が毎日続いているような現在の生活状態は日常とはほど遠く、子どもたちも少しテンションが高めだと思います。
大人の方もストレスを回避する方法がほしくて、かわいい子犬に癒されたいという気持ちが出てしまうでしょう。
休日のはじめの1ケ月くらいは子犬が排泄の失敗をしてもサークルの中に閉じ込めておけば問題なく日々は過ぎ去りますし、子犬は長い時間ワンワンと吠えるほどの体力もありません。
日本で多く販売されている小型犬の子犬は抱っこされたり持ち上げられたりしても反発することもできないし、あまがみと言ってもたかがしれています。
でも子犬はこれから20年近くをいっしょに過ごす家族になるのです。
犬がいたら毎日ゴハンをあげて散歩に連れて行かなければいけません。
ちゃんとできる方は朝晩2回の散歩に出ています。
お庭があれば一日お庭で過ごす時間もつくってあげてください。
庭のないマンションならたくさんお外で遊ぶ時間が毎日必要です。
家族旅行に行く機会も減らす必要があるし、しつけもちゃんと教えなければいけません。
毎日体をふいたりブラッシングをしてあげる必要があります。
ゴハンをあげたり、水をあげたり、犬用のハウスやベッドを掃除するのももちろん毎日のことです。
犬の世話は毎日犬が旅立つまで続いていきます。
そして犬との真の信頼関係をつくるには3年くらいゆっくりと時間をかけてほしいのです。
オヤツで誘惑してごまかしたりしないで、きちんと毎日向き合ってコミュニケーションをとる時間があるでしょうか。
犬育ては中学生以下の子供さんたちにまかせっきりにはできません。
親は責任を持って子供といっしょに犬育てをしていきましょう。
新型コロナウイルス感染症が広まったことで世界が変わった。
そのこで私たちも生き方を変えるきっかけになったんですという意気込みで犬を迎えらえたなら、ぜひ犬との暮らしを試行錯誤、満喫してください。
でもでも、先のことをほとんど考えずに子犬を迎えようとしているなら、もう少し時間をかけて子犬を迎えるために必要な環境、時間、労力、お金について考えてみましょう。
イギリスではクリスマスのホリデーシーズンに犬を迎える傾向があるためホリデーシーズンが終わるとたくさんの犬が保護施設に連れて来られるという時期がありました。
そのためクリスマスの時期にはイギリスのドッグトラストという保護施設が打ち出したこんなキャッチコピーが有名となっています。
A Dog is for Life,Not Just for Christmas
「犬は生涯のものであってクリスマスだけのものではない。」
今こそこれをアレンジします。
犬は生涯のものであって自粛生活だけのものもではありません。
子犬を迎えたみなさんは家族として犬を
子犬に問題があったらそれは子犬の問題ではなく飼い主の側の問題です。
生徒さんから聞いた追加情報ではアメリカでは保護施設から犬がもらわれていく数が増えているとのことです。
子犬の購入と同じような流れなのかもしれませんが、保護犬は二度と捨てられてはいけない犬なのでより慎重に迎えることができます。
保護犬を迎えてくださる方も犬を迎えたことで生活が新しくなることを願います。
あなたも幸せになりたい、でも犬も幸せになりたいのです。