グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 3月 2019

<おすすめのアイテム>犬の爪切りは道具で決まる!犬の爪切りはできるだけ自宅ケアをしたいものです

犬と暮らしていない方は犬が爪切りをしていると聞くと驚かれるかもしれません。

年代的には40代以上の方だったら、子供のころに犬が外飼いだったのが当たり前の時代です。

わたしたちが子供のころは、外飼いの犬の爪切りをすることなどありません。


現在でも、外飼いの犬の多くは爪切りを必要としていません。

に広い庭があってある程度の自由行動が与えられていたりきちんと散歩に出してもらっている外飼いの犬は、爪切りをする必要がありません。

犬の爪は歩くなどの活動によってすり減っていくことで適切な長さを保っています。

ただし、外飼いの飼育環境によっては爪が適度な長さに保たれないことがあります。

動けない狭い空間であったり、硬いコンクリートの上に置かれている犬は爪が伸びたまま曲がってしまうこともあります。



犬の爪は山を犬たちが長時間歩くために作られています。

爪の形にも素材にも構造にも、ちゃんと意味があり「よくできているな」と感心します。


そもそも犬の活動する地面とはどんなものでしょうか。

山の斜面を思い出してください。

岩盤に固められた基盤を湿った土が覆い、そのうえに草や落ち葉のじゅうたんがあります。

犬の爪はしっかりと地面に食い込むようにできていて、つねに湿気を帯びている環境にさらされています。


この適切な環境の中で摩耗していく犬の爪は、乾燥したコンクリートやアスファルトではうまく削れません。

むしろ必要以上に削れすぎたり、削れずに折れ曲がったりすることもあります。


室内生活の犬になると、ますます犬の爪は必要以上の長さに伸びることになります。

そこでこれらの犬たちのために、爪切りが必要となったということです。


定期的にトリミングショップで爪切りをしていただくことは必要かもしれません。

でも、自分の爪も自宅で切るのですから、犬の爪くらい日常的にはご自宅で処理をしてあげましょう。


そこで、今日お勧めしたい犬の爪切りがこれです。

DSC_0950
諏訪田というメーカーの爪切りです。

写真は20年近く前に購入したものなので、今は少し仕様が変わっているかもしれません。


諏訪田製作所は国内の有名な刃物の会社です。

爪切りはもちろん人用のものを専門に作ってあったものを、ペット用として開発されて販売されています。

実は数年前に猫用の爪切りだけになってしまいご紹介できなかったのですが、今回ある生徒さんからの質問で再度調べたところ、犬用の爪切りが再販されていました。

それであわててこのブログでご紹介しています。


スワダの爪切りの特徴はニッパー式です。

これが犬が嫌いな爪切りのストレスを軽減させてくれるのです。

犬にとって爪切りがストレスになるのは、切れない刃物で力を入れて切るためです。

たとえば、切れない包丁でトマトを切るといえばいいでしょうか?

そうするとトマトがつぶれてしまいますよね。

これが犬の爪だとすると相当の衝撃があり、内部がつぶれるという違和感と危険を感じます。

当然犬は爪切りが嫌になります。


スワダの爪切りはニッパー式であるだけでなく、その刃の切れ味が違います。

スーッと切れるのです。

ペット用の爪切りでご自分の爪を切ってテストしていただければわかります。

振動なく切れるこの爪切りは、犬に負担がありません。

また思うように爪が切れるのです。

切り方についてはまた次回のブログでご紹介したいと思います。


さて、私の使っていた爪切りは刃がダメになっています。こんな感じです。

DSC_0951
でも、大丈夫です。

諏訪田製作所に送れば、刃を研ぎなおして下さいますから、一生ものです。

諏訪田製作所のホームページはこちらからご覧ください。



Posted in おすすめのアイテム

<お知らせ>3月の犬語セミナー開催のお知らせ

定期開催している飼い主さん向けの犬語セミナー開催のお知らせです。

犬語セミナーは動画を見ながら犬のコミュニケーション、習性などについて学ぶ飼い主さん向けのセミナーです。

グッドボーイハート七山で不定期開催しており、グッドボーイハート受講生以外の方でもご参加いただけます。

● 3月の犬後セミナー 開催概要

日時 2019年3月24日 (日) 12時~14時 終了後にプチお茶会予定

場所 グッドボーイハート七山 佐賀県唐津市七山

参加費 おひとり2500円税込み

お支払い方法 当日

申し込み メールかお問い合わせフォームでご連絡ください。

その他 遠方の方は スカイプ通信でご利用になれます。詳細はお問い合わせフォームよりご連絡ください。



犬語セミナーはベースが行動分析によって成り立っていますので、行動と心理を理解したい方にはおすすめのセミナーです。

犬のしつけ方を学ぶことは、叱ったりほめたりすることを学ぶことではなく「犬を理解すること」なのですが、なぜかこのことを忘れてしまいがちです。

たぶん、犬の行動を早く改善する方法が犬をほめたり叱ったりご褒美を与えることだと勘違いしてしまうからかもしれません。

もしくは、ネットや本ではそういう方法しか提供できないため、偏りがちになっているのかもしれません。

例えば、排泄のしつけ、トイレトレーニングは叱ったりほめたりすることでできるようになるのではありません。

排泄をしたらおやつを与えるというトレーニングは、本当に不思議でなりません。

環境さえ整えば、犬はみな適切な場所で排泄をします。

では犬にとって整えるべき環境とは何か、それを知ることが犬を理解することです。



犬語セミナーは少人数制のセミナーで楽しくワイワイと開催しています。

お気軽にご参加ください。
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Posted in お知らせ

<クラス>質問「どうやって止めさせたらいいんですか?」に答えはありません。

毎日のクラスを通して、飼い主さんからたくさんの質問を受けます。

質問があるのはすばらしことなのです。

わたし自身、セミナーに出席したときも終了後は必ず質問をします。

質問はあるのが当たり前ですし、良い質問はセミナーの質を上げると確信しています。

同じようにクラスを受講される飼い主側に質問があるのは当たり前のことですし、良い質問はクラスの質を上げます。


このたくさんの質問の中でも最も多い質問が、「犬の○○をどうやって止めさせたらいいんですか?」という質問です。

特にトレーニングクラスに入られて間もない生徒さんたちからこの質問が出ます。

結論から言うとこの質問に答えはありません。

例えるなら「うちの子供がゲームばかりをするのだけどどうやって止めさせたらいいんですか?」とか「うちの嫁がいらないものばかり買ってくるのだけどどうやって止めさせたらいいのか?」と尋ねているのと同じことです。

犬の場合のこのケースではこんな質問になるでしょう。

犬がとびついてくるのだけど、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が家具をかじるのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が来客のときに吠えるのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬が食糞をするのですが、どうやって止めさせたらいいですか?・

犬がリードを引っ張るのですが、どうやって止めさせたらいいですか?

犬がかみつくのだけど、どうやって止めさせたらいいですか?

・・・・・・・・・・・・・・・・

エンドレスですね。


継続して起きる動物の行動を止めさせる手段はないのです。

継続して起きる動物の行動の大半はストレス性行動というものです。

ストレス性行動はつまりストレス行動、動物にストレスがかかることで起きている行動です。

ストレス性行動は叱ったりほめたりしても全くなくなりません。

悪いと思っているのにやっているとか、私を困らせようと思ってやっているという考え方もいったん横に置いてください。

犬が日常的に落ち着かない状態にあるのですから、犬の生活環境を整える、接し方を変える、犬の欲求をきちんと満たすための機会や環境を与える、犬の習性に見合った環境を提供するなどの根本的な対応が必要です。

そしてこれらの対応は対処法とは違い整備にも時間がかかりますし、飼い主さんの理解と行動の修正にもかなりの時間を要します。

こうした変化を促すことが犬のしつけ方やトレーニングになるのですが、結果を早く求めたい飼い主はどうしても「止めさせる」という思考回路から抜け出せずにフラストレーションを抱えます。

じっくりと犬のしつけに取り組んでいただいても犬の行動に変化が起きるのに数週間とか数ケ月かかることがあります。

犬をよく観察したり理解できる人から見ると変化していくことが事前にわかるのですが、表面的にしか見ることのできない段階では飼い主目線でこの変化に気づくことができなくてつい焦りも出てしまいます。

トレーニングを受けても全く変わらないと感じるのか、少し変わったように思えるになるまでに時間もかかるのです。

焦ってしまい叱ったりほめたりすることに頼って犬の行動を変化させようとすると、犬はとても不安定な状態になっていきます。

叱ることとほめることがしつけだと思っておられるなら、この落とし穴から脱出しましょう。

落とし穴が浅ければ自力で脱出して穴の中から見えているものとは違うものを見てください。

落とし穴が深すぎて自力で脱出できなくなった飼い主さんには、私が脱出のためのはしごを提供しますので自分で上がって来てください。

叱ったりほめたりしようとしてなんとかしようとしているのは、世界が犬と自分だけになってしまっているからです。

私たちを取り巻く世界はもっと広いのです。その世界に気づいていただく機会をつくるためにトレッキングクラスをしています。

とても広く可能性もたくさんあるのに、小さな枠にとらわれているのは飼い主さん、そしてその囚われの中に入っているのが犬です。



どうやって止めさせたらいいんですか?の質問は、トレーニングクラスを重ねるうちに飼い主さんの口からきくことがなくなっていきます。

飼い主さんが変化されたのだなと感じるときであり、インストラクターとしてはとても喜びを感じるときです。

そしてここからステップアップが始まります。

焦らずじっくりと楽しみながら、犬のしつけは結果ではなく過程が人と犬の関係をつくっていくことを大切にしていただきたいです。

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Posted in クラスのこと, 犬のこと

<犬のこと>犬が季節を感じる環境が毎日どこかにありますか?

人の暮らしに寄り添うことが生きることになっている現代の犬たちにとって、毎日の幸せって何でしょう。

おいしいゴハンを食べたり、おやつをもらうことだったり、人になでてもらうことでしょうか。

食べたり安心して寝たりすることは犬が生きていく上で一番欠かせないことですから、食事と睡眠と休める場所を持っていることは幸せのベースであることは間違いありません。

でも動物として生きる幸せを考えるとき、これだけで幸せというにはあまりにもさびしいものです。


犬の表情や行動をずっと観察していると、犬たちがちょっときりッと緊張したり、ふんわりして力を抜いたり、目を輝かせているときは、やっぱり自然を感じているときだと思います。

太陽や風や緑や土のにおいをかぎながら、犬の生きる環境の中で少しずつ変化していく小さなことに気持ちが向いてしまうのは人だって同じことです。

例えば犬との散歩中に梅の花が咲いていのを見つけたり、どんぐりが落ちていることに気づいた位r、良い花の香りが漂ってくるときに、世界がちょっと豊かになった気持ちになります。

変化するこの季節の中に生きているということが時間の流れを感じさせるときでもあるし、そのひとときを味われるときでもあります。

そしてこうしたひとときこそ、犬とともに環境を共有し季節の移り変わりを何かの変化を感じることで知覚し、何か特別な気持ちを共感するそんな小さな幸せのときです。

この小さな幸せを全く失ってしまうことを恐れるからこそ、人は都市空間に公園を残し遊歩道を作って木を植えたり花を育てたりしているのでしょう。

さびれた都市空間を犬と散歩をしても、わずかに残された自然にふれることは、散歩のごほうびです。


散歩と同じように自宅の庭の空間で季節の移り変わりに触れることは、自然にふれること。

生徒さんがご自宅で春の芽吹きを見つけた犬ちゃんの写真を送ってくださいました。

りえちゃん春3
木から芽吹く緑のにおいに引き寄せられてにおいとりをする梨江ちゃんの姿です。

実は梨江ちゃんは生まれながらに抱えている病気があり、散歩に出ることができません。

幸いにも梨江ちゃんのご自宅には十分に整えられたお庭があり、梨江ちゃんは毎日多くの時間を庭で過ごしています。

毎日においをとってパトロールをして、庭に変化があるとこうしていち早く見つけます。

散歩に出かけられる犬たちと比較すると梨江ちゃんの世界は小さなものですが、その犬の中にある世界は決して小さなものではありません。

世界は脳が作っているのですが、犬は人のように余計な妄想を膨らませて世界を作ることはありません。

ですが、犬がストレスを抱えすぎると犬の脳は特定の場所にかたまるようになり自虐行動や執着行動、不安行動と特定の何かに執着する萎縮した世界を構築してしまいます。


犬の世界を変えてくれるのは、結局は自然の世界です。

ほんの小さな自然でも構いません。どこか自宅の近くに自然の力を感じられる空間があれば、まずはそこから感性を育てましょう。

小さな梨江ちゃんもまだこれから世界を広げていく可能性も十分に持っています。

実は梨江ちゃんですが、お庭への階段をひとりで降りて自力でお外に行けるようになるのに、数ケ月かかりました。

最初は庭に連れていっても、すぐに部屋に戻ってしまうような状態だったのです。

その段階でお外が苦手と決めつけて梨江ちゃんを室内に閉じ込めてしまっていたら、梨江ちゃんには今の世界はなかったことになります。

何がかわいそうなのか、本当の愛を持って考えていただけると犬にとっての困難もいっしょに乗り越えていくことができます。

犬は最初から自然万歳ではないのです。

犬は慣れ親しんだものから離れるのが怖いのです。

だからこそ飼い主さんがいっしょに歩いてあげましょう。


りえちゃん春1

Posted in 犬のこと, 自然のこと

<本の紹介>犬の見ている世界をもっと突き詰めたいから読んだ「妻を帽子とまちがえた男」

年齢とともに文字が読みにくくなり困難になってくる読書だけど、やっぱり読むと心が落ち着きます。

本を読むということは、すばらしい出会いであり迷路から脱却するための脇道を見せてくれる方法になります。

のめりこんで読む本がそれほど多いわけではないけど、この本は久しぶりに何度もページを行ったり来たりしながら繰り返し読みました。

著者はオリバー・サックス先生で、神経学の臨床医です。

映画「レナードの朝」の原本となる「めざめ」という本を書いた方というと、覚えのある方もいらっしゃるでしょう。


この「妻を帽子とまちがえた男」で紹介されているのは、さまざまな脳の病気を持つ人々です。

脳の病気によって作られるそれぞれの人の生き方や世界を紹介し、皆さんひとりひとりが、人としてのアイデンティティを損なわずに生きていることが記られています。

病気によって正常に機能していない脳を否定するのではなく、どのような環境でどのように生きることで本人が安らぎや満足を得ているのか、逆に苦悩や困難を抱えているのかという様子を本によって知ることができます。

オリバーサックス先生がそういう視点で患者を見て接していることが感じられるのです。

その中で医師としてできること、またやりすぎたこともやらなかったことにも触れてあり、本を通してかかわるものの立場についても教えられることが多くあります。


この脳に病気を抱えた人についての本について関心を持つのは、やはり犬について知りたいという気持ちからです。

人も様々な環境や事故や病気などにより脳に異変を起こすことがあります。

その脳の異変により人とは違う行動をしたり、把握する環境が人とは違うものになったりします。

そして、それらは人の性格ではないのですが、続くとやがて人格の一部となるものもあります。


犬は人以上に脳にストレスを抱えやすい環境で過ごしています。

犬に対する極端な人為的繁殖、出産時に抱えるトラウマ、幼少期に過ごした環境、成長期に与えられる環境など、これらが犬という動物にとってはあまりにも自然から遠く過酷なものです。

犬も人と同じように脳を持つ哺乳動物です。

その中身の機能性や使い方は人とは違いがありますが、犬も同じように脳の機能を正常に働かせることで行動や情緒の安定をはかっているのです。

犬の脳にどのような変化が起きているのかを飼い主としては行動を通して知ることしかできませんが、オリバー先生も同じように行動を通してその人の生き方を模索していくのです。

自分たちが犬とかかわるやり方と、同じだと思うのです。

人という動物について知り、そして犬という動物についても知ることのできるこうした本が私は好きです。


すべての犬が脳の病気を抱えているとはいいません。

ただ行動の不安定さや、過剰なストレス行動を繰り返すと脳はやはりそのストレスを抱えきれず一部が損傷してしまうこともあります。

だからこそ、早く気づいて環境を整え、もし脳が傷ついても早めにその傷をいやして犬という動物として尊厳をもって生きていってほしいと思います。

そのためにできることを探し、見つかったらやってみる、それしかやることはありません。

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犬のことを毎日考えたり学んだりしながらする過程の中で、考えることについてヒントをくれるのは犬について書かれた本ではないのです。

Posted in 本の紹介, 犬のこと