グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 8月 2018

<犬のしつけ方>いろんな姿形になっていく犬たちは、どこまで犬で在り続けるのか?

犬といってもそれぞれに思い浮かべる姿や形は様々です。

他の動物と犬が異なるひとつの理由は、犬というひとつの種で非常にバラエティにとんだ見かけになってしまったことです。

1キロ未満の小さな犬から60キロもある大きな犬まで。

フワフワしたぬいぐるみのようなものや、ロングヘアーの犬、脚の長いのもいれば、短いものもいます。

耳の垂れているものや、立っているもの、尾の巻いているものや、人工的に切断されて尾のない犬たちも存在します。

人と同じものを持ちたい、人と違うものを持ちたい、そうした人の欲望を満たしてくれる存在となりやすいのもわかります。

ペットとされる犬たちは、人の欲望に応じて人為的に繁殖されて本来のイヌ科動物とは随分異なる形となっていきました。

小型犬と暮らす飼い主さんたちには、野良犬のような風貌の犬は親しみがわかないでしょうし、逆に野良っぽい風貌の保護犬と暮らす飼い主さんたちには、ぬいぐるみのような犬が犬のようには見えないことでしょう。

仕事柄ですが、様々な形や顔をもつ犬たちを相手にコミュニケーションをとる必要があります。

よく純血種の犬種別の特徴を尋ねられることがあります。

例えば、ラブラドルリトリバーは物を持ち運ぶのが得意なのでボール遊びが上手にできるとか、テリア種は防衛傾向が高いため、テリトリーを守って吠えることが多いなどといったことが、犬種別の特徴です。

ペットとして純血種を作る際の人為的な繁殖は、現在では見かけ重視で行われています。

特別な使役犬を繁殖させている施設では、仕事をストレスなくこなしてくれる優秀な遺伝子を求めているため、行動の質に焦点をあてて繁殖されていますが、これは一般的な飼い主さんとはあまりご縁がないでしょう。

ということは、現在繁殖されている純血種の多くは、かわいいとか珍しいという理由で繁殖をくり返されています。

犬という動物を使役という仕事に従事させようとしてはじまった西洋の歴史の名残が、今だ純血種犬たちの中に流れているため、犬種別の行動傾向が根強くのこるものの、その行動すら犬としてというより、動物の行動の一部を格別強めてしまったゆがんだ結末であると思うのです。

話が複雑になってしまいましたが、要は今いるどのような容姿をもつ犬であっても、犬としての行動が受け継がれているのだろうかということが、自分の関心の中心になっています。

となると、犬としてのナチュラルな行動とはどのようなものなのだろうかという疑問にぶつかってしまいます。

七山で犬と暮らした10年はその答えをもらうにはあまりにも短すぎて、ほんの一部しか学ぶことができなかったのですが、それまでに考えていた世界とは大きく違ったものであったということだけを確信しています。

行動は環境に応じて変化し、変化した犬たちはまた人為的な繁殖をくり返されています。

多分ですが、犬の行動はどんどん変化し続けているのだと思います。

そして、ついに犬は自分が犬だと思っていた行動とは全く別の行動をするようになる日が来るのかもしれません。

私が尊敬して愛する犬という動物がいつまでも犬で在り続けてほしいという個人的な願いは、そう遠くないうちにかなわなくなってしまうかもしれません。

そう思う反面、山があって自然があって、犬が自然の一部である限り、犬は犬で在り続けるのだという希望も少しだけ持っています。

そんな犬たちとの山歩きは、やっぱり最高に楽しい時間です。

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<犬のしつけ方>「犬が木を食べても大丈夫なんですか?」はい、犬は枝遊びが大好きです。

先日ある生徒さんのクラスのときに、子犬ちゃんが紙のオモチャで遊んでいるのを見ました。

とても気に入っているらしく少し食べているようだが排便の状態がよくなったと飼い主さんもおおらかに見守ってくださっていました。

そうですね。紙はパルプなので元の素材は木ですから、子犬が遊んで噛んだりその一部を食べてしまうのはよくわかります。

枝が好きなら七山からたくさん持って来てあげますよということで、その子犬ちゃんに小枝をプレゼントしました。

とても気にいってくれたようで、小枝を噛んで遊んでいます。

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子犬は庭遊びをすると、よく小枝を拾ってきたり口にくわえて遊んでいます。

木の皮をはがして食べたり、ガリガリを枝をかじってその一部を口に含んで食べています。

庭に落ちているような木は水分も多く、がちがちに感想した家具よりもよほど安全です。

ほおって置けば土になってしまうようなものなので、ある程度は発酵していてほどよく菌もはいっています。

木に良い菌がふくまれているので、それもいっしょに食べることができるでしょう。

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人の方も知らないうちにこの原理を利用しています。

クロモジという樹木をご存知でしょうか。

七山の山にもたくさん生育している樹木で、楊枝として使われています。

茶菓子をいただくときに使う高級な楊枝です。

クロモジには殺菌作用があり、そのために楊枝として使われてきたようです。

昔の人が爪楊枝で歯磨きをしていたのもその理由からなのかもしれません。

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犬は特に知識はありませんが、枝をかじったり細かくして食べたりします。

危険なジャーキーやガムよりもよほど安全で健康てきです。

ところがよく「犬に木をかじって食べているのですがいいのですか?」と聞かれることがあります。

いや、犬はよく木をかじって食べています。

危険な食べ方は、硬すぎる木をかじることや、犬にストレスがたまっていて大量に木をかじって食べてしまうことです。

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どんな遊び道具もストレス過多の状態の犬には危険性があります。

同じ行動をくり返したり執着行動が出るため、なかなか止めることができないからです。

こういう場合を除けば、犬は自然素材のものでよく遊びます。

犬はそもそも屋外の動物ですし、土を掘ったり木をかじったり草を食べたりするのは本来の犬らしい行動です。

犬が犬らしく過ごせる時間がどんどん少なくなっているようです。

犬が犬として自然に遊んでいた道具が身近になくなってしまったからです。

犬が自然に遊ぶことを人が止めるようになってしまいました。

犬が土の上を歩くのを汚いといわれるようになりました。

人の価値観がこれだけ変わると、犬はこれからどうやって生きていけばいいのでしょうか。

犬が自然と親しむ姿を見ると少しほっとします。

犬は自然の生き物であることを犬が教えてくれる気がします。

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Posted in 犬のこと, 自然のこと

<クラス>犬語セミナーを開催しました:今回はスカイプ講座デモも同時開催しました

七山校で犬語セミナーを開催しました。

動画をみながら犬の行動から犬の状態や気持ちを探るセミナーです。

初めて参加された方も、くり返し参加された方も、真剣に動画に集中しています。

参加者のみなさんの観察力は高く、日頃から犬の行動に関心を持っていることがわかります。

関心といっても、ただ犬のことを「かわいいー」と眺めることではありません。

犬は何をしているのだろう?

犬は何を考えているのだろう?

なぜこんな行動をするのだろう?

なにげない犬の行動を疑問を持って見ることで、犬のことを一つ理解することにつながっていきます。

疑問はすぐに解決しないかもしれません。

こうじゃないかと思ったことがそうでなかったと気付くこともあります。

思い違いをくり返しながら、ご縁があって家族になった犬ことを理解しようと努めることが、犬との関係を発展させていきます。


今回の犬語セミナーでは特別なデモテストをやってみました。

スカイプを利用して遠方の方に犬語セミナーに参加していただきました。

遠方からわざわざ七山まで犬語セミナーを受講するためにお越しいただくことは、とてもうれしいことです。

七山校まで来られた方は「こんなに山奥だとは思わなかった」とビックリされます。

そんな深い山に触れていただく機会になることがうれしいのです。

一方で、もっと気軽に犬語セミナーを受講していただけないかと思っていました。

今回のスカイプテストを機会として、犬語セミナーを遠方の方にもご利用いただけるように試行錯誤してみます。

準備ができたらブログでご案内します。

グッドボーイハートという小さな学校の小さな活動ですが、学んで下さっている生徒さん達の姿勢と思いはとても真剣です。

皆さんとの学びの機会を大切にするために、これまで通り一歩ずつ歩んでいきます。

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<クラス>飼い主さん不在時のお世話:グッドボーイハートの犬のシッティングクラス

グッドボーイハートでは、飼い主さんが不在で犬のお世話が必要なクラスとして二つのクラスを設けています。

ひとつは、お盆やお正月などの帰省などで不在にされるときに利用の多い、犬の「お預かりクラス」。

もうひとつのクラスは、飼い主さんの出張や仕事の延長で自宅でのお世話を必要とされるときに利用していただく「シッティングクラス」です。

シッティングクラスの方は、飼い主さんの不在時にご自宅に伺って犬のお世話をさせていただくサービスです。

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飼い主さんが日常的に行われているお世話の代行を、犬が普段生活している生活環境の中で行います。

利用されるのはグッドボーイハートのトレーニングクラスを受講された方、もしくは受講中の方になります。

生活環境の整え方や過ごし方、接し方などをトレーニングクラスを通して勉強してきています。

実際に犬がどのように行動してくれるのか、シッティングクラスでのお世話で犬の新たな一面を見ることができるのでとても楽しみです。

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実際に伺ってみると、普段飼い主さんから聞いていたとおりの場合もあるし、飼い主さんの報告とは違った行動をすることがあります。

お世話をする私自身が普段と異なる環境になりますから、いつもと違うとなってしまうのも当然のことです。

犬の行動の違いは、普段よりも安定する方変化するようです。

普段は散歩中に犬の吠えるけど、シッティングのときには吠えないとか、普段は室内に入るととびついてくるけれど、シッティング中にはとびつかないといった例もあります。

いつもとは異なる緊張感や、トレーニングクラスを通して培われた私との関係性が影響するのでしょう。


飼い主さんの日々の努力で犬の行動がある程度安定していれば、普段とあまり変わらない行動をします。

環境が多少変化しても、安定した状態を維持できること、それが社会化=安定した社会的行動です。

たとえば、来客時にはテンションの上がりはあってもすぐに落ち着くことができるとか、散歩中に人とすれ違うことがあっても安定した行動ができるとか、こうした環境の変化に順応性や適応性を持つ事を社会化といいます。


シッティング中に落ち着いた行動を見ることができると、とてもうれしく思います。

もし犬が多少不安定な行動をしても、どのように対応すれば落ち着くことができるのか、飼い主さん不在の状態で犬個体としての情報を得ることができるため、次のトレーニングクラスに生かすことができ有益な情報となります。

上質のシッティングサービスを提供してくださるプロのシッターはたくさんいますので、日常的にはこうしたサービスを上手に利用されるとよいかと思います。

グッドボーイハートのクラスは、すべてがしつけやトレーニング、犬のことを理解するための付属のクラスとなっています。

受講生のみなさんにはそうした意味で、いろんなクラスを複合的に利用していただいています。

明日は犬語セミナーです。これもまた犬を理解するためのグッドボーイハートならではのクラスです。

実は明日は普段とは違った試みを予定しています。

成功するかどうかドキドキですが、またご報告します。

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<クラス>初めての、、他の犬とのトレッキングクラス

誰しも、初めての経験には期待と不安が伴うものです。

初めて他の犬といっしょにトレッキングクラスに参加するときも、飼い主さんはそんな気持ちでしょう。

犬の方は予測の立たない行動には、常に現時点で起きていることとほんの近い未来に起こる可能性を予測しながら、社会化が発達した犬は環境が安定するように行動していきます。

ただ、初めて他の犬とトレッキングクラスに参加する段階の犬たちは、大半は十分に安定した社会化の身につけた状態ではありません。

リードをつけた散歩では、他の犬に緊張してしまいなかなか社会化が進まない中で、他の犬との山歩き体験を通して社会化を促進しようというのがクラスの目的もあります。

成長の過程で、なかなか社会化が進まない状態が続き、散歩中に他の犬と出会うと興奮したり吠えたりするような行動が継続するようになると、同じ状況下で社会化を発達させるには限界があります。

社会化といってもいろんな考え方があるようですが、ここでいう犬に対する社会化とは真に安心を獲得する深いレベルでの社会化です。

他の犬を無視して吠えずに通り過ぎることができるようになることも、社会化された状態だといわれることがあります。

これは、人側の立場に立った上での犬の社会化の形です。

他の犬の吠えたり興奮しなければいいという意味では、社会的な行動を実現しています。

逆に、当の犬の立場に立った上での社会化とは、他の犬と散歩中に出くわしても、環境を十分に理解しながら平常心をある程度は保っていられるようになることではないでしょうか。

この後者の方にいたるには、犬や人が多く空間の閉ざされがちなと都心環境では、社会化学習に限界があります。


その意味も含めて、実はもっと深い意味も含めて行っている他の犬とのトレッキングクラスですが、先輩方の力がなければ実現しません。

環境にある程度順応した状態の犬がいなければ、新米犬は入っていけるコミュニティがありません。

新しい犬の参加は、クラスに多少の緊張感をもたらしますが、慣れている犬にとっては後輩犬を迎えるという、新鮮かつ新たな学習の機会になります。

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クラスの生徒さんたちはみなさんとても協力的です。

一貫してグループのルールに従って行動してくださることで、成り立っているクラスなので感謝しています。

初めての飼い主さんたちの感想は、こんな風に他の犬に近付くのを初めて見ましたとか、
思ってもみない光景でしたといわれることもあります。

犬は犬という種の社会に生きる動物です。

種という枠の中は、種の異なる動物とのコミュニケーションよりも厳しいのです。

でも、一定の環境をルールを守れば、小さな社会の中で居場所を見つけることもできます。

気負わずゆっくりと、犬の成長を見守っていきましょう。

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<日々のこと>秋になったら犬は何をしたいのだろう

盆が明けたので、七山は暦通りに一気に秋になりました。

夜になると庭で鳴く昆虫たちの出す声もまさに秋の虫たち。

風は冷たく窓を開けて過ごすこともできないほどの涼しさです。

福岡でも郊外地域にお住いのご家庭では秋の気配を感じられるようで、犬の行動も少しずつ変化してきました。


季節が良くなったら、犬がやりたいこととはやっぱり「お外遊び」。

リードに拘束されずに安全、安心して遊べる庭遊びが一番です。

もえちゃんりえちゃんお庭遊び
お庭がなぜいいのかというと、自分の大切なテリトリーである空間にいつでも戻れる空間で自由遊びができるからです。


自分が子供のころには、犬は庭で遊んでいるのは普通の風景でした。

犬は外でつなぎ飼いが多くなり始めた昭和の時代でしたが、家族の価値観なのでしょうが犬は室内を庭を自由に行き来していました。

縁側から石を踏んで勝手に室内に入ってくるし脚を拭いたこともありません。

入り口に脚ふきようのマットが置いてあったくらいでしょうか。

夏の間は蚊などの虫も多いので網戸になっているしペットドアもありません。

秋になって縁側の戸口が解放されると、安心したようにいつも庭で散策をしている犬の姿を見るのが日常のことでした。


最近では、庭に出るたびに犬の脚を拭かなければいけないので庭に出したくないとか、汚れるのが嫌だという理由で庭に犬を出してあげない価値観というのも増えているようです。

犬の毛質が飾り毛となり汚れやすく汚れが取れにくくなっているからかもしれません。

白い飾り毛は土で汚れるとなかなか土の色が取れないのは実際にあることです。

犬の気持ちになって考えると、どうでしょうか。

庭があるのに庭で自由に遊べることもできないなんて、ご馳走を前にずっと食べられない状態でいるのと同じことです。

夏の暑さで行動が制限されていた動物が、涼しくなって自由に散策を楽しみたいと思うのは自然な欲求ではないでしょうか。


庭のないマンションや庭のない家に住んでいる犬たちには、知人のお庭を借りましょう。

その際には、犬を飼っていないご家庭で少し田舎の地域にあって、土が柔らかく風のとおる庭でしたらベストです。

庭がないからといってドッグランに連れて行けばいいのかというとそんな問題ではないのです。

犬は土や草や風の臭いを嗅いで、安心を獲得していく社会化の過程を勧めます。

ところが、日本のような小さなドッグランでは犬たちのマーキング争いの排泄臭を嗅ぎ続けることになります。

犬の脳がどのように反応するのか考えてみましょう。


海外の最高のドッグパークというと、莫大な土地を囲んだ自然公園のようなものです。

国立公園の中を歩いているので、他人や犬に会うことも少なくあったとしてもとても遠くに見える程度で危険を感じられるような状態にはなりません。

囲いを作ってリードを外すという単純な発想から、庭の代わりにドッグランという発想は少し考えが浅いと思います。

田舎に実家のある方は、いくらでも過ごし方や遊び方を発展させられます。

秋になったら犬には散策行動を、庭がない犬は借り庭を準備、それもできなければ犬と一緒に山を散策しましょう。

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Posted in 日々のこと, 犬のこと

<犬のこと>暑い夏、ひなたぼっこで体調を整える犬たち

8月に入ると体調を崩し、下痢や嘔吐をしている犬たちが増えてきます。

毎年この時期に入ると決まって下痢嘔吐を始めます。

多くは暑い都心で夏の間エアコン生活をせざるを得なかった犬たちです。

ところが、同じエアコン生活でも上手く乗り切る犬たちもいます。

エアコンで疲れた体を取り戻すために行っているのではないかと思われる行動を夏の間しています。

それが、暑さの中のひなたぼっこです。


ひなたぼっこといえば、冬に冷えた体を温めるために春に太陽を求めて犬がやっているのは自然な風景です。

ところが、この暑い夏の日にハアハアいいながら日向に出て行く犬を見ると「熱中症で倒れているのではないか」と思われてしまうのも無理のないことです。

この暑いのにあんなに太陽に当たって大丈夫なのだろうかと不思議に思います。

でもいろんな犬たちを観察していくと、夏の日に上手にひなたぼっこして体調を整えている犬たちは下痢や嘔吐をせずに夏を乗り切っている姿をなんども見てきました。

科学的には証明できないのですが、理にかなった行動だなと関心します。

ひなたぼっこは生活環境が整わないとできませんし、暑いだろうと犬を室内に入れてしまうと犬にはそのチャンスもありません。

飼い主さんが心配するのも当然なのですが、犬の全体的な行動を見ながら、犬が自分にとって必要なことをやっているのであればそれを尊重したいものです。

とはいえ、必要なのか間違っているのか犬をどこまで信じていいのか、その判断が難しいのだというのが飼い主側の悩むところです。

お互いの信頼というのは一気に獲得できるものでもありません。

日々、犬が犬らしく生きる機会を得られるように、飼い主としてできる努力を重ねるしかありません。

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Posted in 犬のこと

<クラス>お預かりクラス:庭で自然学習する子犬が学ぶこと

お盆にお預かりクラスで七山にお泊まりしてくれた犬ちゃんの中には、まだ1才に満たない若い犬もいます。

普段は都心部のマンション住まいの犬ちゃんにとって、庭で過ごす経験は特別のもののようです。

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庭といっても七山校の場合には、きちんと手をいれたような庭ではありません。

囲んだ庭は小さいですが、土はすごく柔らかく常に雑草が生えてきてような環境です。

やわらかい土の感触、雑草の臭いなど、子犬の脳にとっては格別安心を与える臭いでしょう。


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子犬が庭で遊んでいるのを見ると、その好奇心の高さと反応の強さ、そして順応性の高さにも関心してしまいます。

成犬になったら見向きもしなくなるような小さな虫にも反応し、調べたり飛んだり下がったりと、小さなバッタひとつでこんなに行動が展開されるのだろうかとおかしくなります。

こうやって昆虫と戯れていることは、とても大切な社会化の時間になります。

科学者や研究者の中には、小さなころに虫追いや虫取りをして遊んだ経験を持つ方が多いということを、以前本で読んだことがあります。

なぜ、虫取りをしている少年が科学者として成功するのかということを今思い出せないのですが、人生の中での貴重な経験として推薦されていたことだけを覚えています。

というのも、子犬にとって小さな庭であれ命あるものと対話して行動するこの時間が、社会性を発達させるのにとても大切な作業だと思えるからです。

社会性が未熟だったり未発達で成犬になってしまった犬の中には、昆虫の動きにビクリとするような反応を示す犬がいます。

もしくは、成犬になっても昆虫追いが止まらなく執着行動としてしつように追いのを止められないような行動をする犬を見ることがあります。

これらの行動は、成犬の遊びと受け取られていますが、私は疑問視しています。

子犬は昆虫を追いますが、視線の中から消えてしまうと臭って多少探し、それでもいないとなると追うのを止めてしまいます。

環境に応じて必要な行動をする、また行動をとめることも社会性の発達です。

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少なくとも生後10ヶを迎える前までは、自然学習ができる場を子犬に提供してあげて欲しいものです。

社会化とは、たくさんの刺激にさらすことではないこと。

何故なの?と疑問を抱いたら考えるチャンスです。

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<日々のこと>お盆が過ぎ秋が近付く山にいて、犬を見ながら思うこと

お盆という習慣は不思議と体に身に付いているものです。

小さい頃からの家庭内の行事は、思考や感情にも影響を与えるからでしょうか。

お盆は決まって都心と田舎を結ぶ道路が大渋滞になるのが恒例ですが、それだけ日本人の身に付いた習慣だともいえます。

お盆になると身近な家族が寄り集まって旅立った人を懐かしく思い出しながら、今自分が生きていることを不思議に思ったりします。


そういえば、犬を亡くした方が犬の死後にこんなことを言われたことがありました。

今まで身近な家族がなくなったことがないのでお盆になっても何も思わなかったけど、これからはお盆になると犬のことを思い出すようになるのだろう。


本当にそうですね。

お盆になると亡くなった家族が身近に戻ってくるような気持ちになってしまいます。

亡くなった犬たちを思う気持ちも、お盆になると特に強くなります。

亡くなった犬がお盆に戻ってきてまたあの世に帰っていく、それがあまり現実的でないとしても自分の心の中に起きていることは否定できません。

旅立ってしまった犬のことを思い出すことは時が浅いときには辛いこともありますが、お盆を迎えるたびに何故か気持ちが落ち着いてくるようにも思えるのです。

はっきりとは言えないのですが、あれは永遠の別れではなかった、いつでも思い出すこの心にいっしょに過ごした犬たちがいるという感覚になれるからかもしれません。

同時に、亡くなった家族や犬たちがいつも見ているから恥ずかしい生き方はできないなと生きているものとしては気持ちが引き締まります。

そんな盆を越えたので、猛暑との戦いもうひとがんばり、ほどほどにがんばります。

お盆の飾り


Posted in 日々のこと

<クラス>お盆休みのお預かりクラス

お盆休みをゆっくりと過ごされたでしょうか。

お盆休みで飼い主さんが帰省や外出時のヘルプとしてつくった「グッドボーイハートのお預かりクラス」を利用して犬ちゃんたちが七山までお泊まりにやってきました。

今回「はじめてのお泊まり」を経験する犬ちゃんたちもいて、飼い主さんとしてもドキドキの経験になったようです。

グッドボーイハートのお預かり(いわゆるドッグホテル)にクラスという名称をつけているので、犬の預かり訓練と間違えて問い合わせを受けることもあります。

お預かりクラスは一般的な預かり訓練とは違いますが、クラスとしてちゃんと勉強の素材が入っています。

犬の預かり時に犬のする行動を観察評価してお伝えしています。

観察して得られた行動の中には、改善を必要とするもの、評価の高いもの、など様々です。

犬を預かると普段飼い主さんがどのように接していらっしゃるのかを推測することができます。

自宅ではゴハンの際に猛烈に要求する犬ちゃんが、預かるとゴハンを食べなくなってしまうという現象も珍しくはありません。

犬の管理は日常と同じように、むしろ安全にするために厳しく管理しています。

同時に、七山といった自然環境の中ですから、お庭遊びや山歩きなど普段とは異なる環境で学習できる要素も高めています。

むしろ、この自然の臭いを嗅ぎ続ける経験自体が、犬にとっては貴重な大変に他ならないのです。

預かりの期間が短い間は猫をかぶったように大人しい犬たちですが、預かり期間長くなると警戒心がとけ、次第に犬の行動は変化し始めます。

馴れがでてきて、普段飼い主さんに行っているコミュニケーションを展開したりします。

逆に、環境にも馴れが生じるため、最初はビクビクとしていた音に次第に反応しなくなる社会化といった現象も生じてきます。


七山は特別な環境です。

また犬を管理する側の私も、一般的な飼い主さんとは違います。

そのことを一番よく知っているのは犬たちの方です。

何がどのように変化したのか、自宅に戻って何か行動が変わるのか、そういった報告をレッスン時に伺うことも楽しみのひとつです。

犬が家にいないという飼い主側の寂しさから、いつも以上に甘やかしが出てしまう危険性も含んでいます。

犬の成長は飼い主さん次第であることは、一貫して変わりません。

お預かりクラスはグッドボーイハートの生徒さん特権です。

最低条件を速やかにクリアして、ぜひトライしてみてください。

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Posted in 日々のこと, クラスのこと