グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 9月 2017

ラジオ出演再放送のお知らせ:10月1日です

先日出演させていただいた月下虫音(げっかちゅうね)の再放送が決まりました。

8月末に出演したものです。

パーソナリティの大田こぞうさんから連絡をいただきました。

いつもより1時間早い21時からです。

聴くのを忘れていた方、もう一度聴きたい方も、ぜひどうぞ。


再放送の日程は以下のとおりです。

10月1日 日曜日 21時~1時間

ラブFM 

番組名 月下虫音



今日はグッドボーイハート福岡で犬語セミナーを開催しました。

始めての方も参加して、保護活動をされるボランティアさんも数名いらっしゃったので、
いつもとは多少内容の異なるビデオで、みなでいっしょに勉強しました。

同じビデオをくり返し見るのですが、なんどみても新しい発見があります。

一番知りたいのは、目の前に存在している身近な犬のことです。

少しでも学びたいという気持ちを行動に変えると、
全く分からないから、少しわかったかも、に変化していきます。

来月もいろいろとセミナーがあります。

10月2日には整体セミナー ホームセラピスト講座

そして、10月の犬語セミナーは29日12時~14時に七山校で開催することが決まりました。

福岡での犬語セミナーはまだ未定ですが、3名集まれば犬語セミナーを開催します。
ぜひ受講したいという、学びに積極的なわがままはどんどん申し出られてください。

また、みなさんと学ぶ機会を楽しみにしています。

dav


Posted in お知らせ

ヒト科ヒト属<おすすめの本>ヒトとして:松沢哲郎氏著書「想像するちから」

 京都大学霊長類研究所という研究機関があります。チンパンジーの研究を行っている施設です。
おそらく多くのみなさんが名前を聞いたことのあるチンパンジーの「アイ」がいます。ここでアイと向き合いながらチンパンジーとヒトの研究を行っているのが松沢哲郎氏です。

 最初に松沢哲郎氏とアイの実験を見たのは、テレビのドキュメンタリー番組でした。1980年代のことではなかったかと記憶しています。小さなころから、動物のなかでも特に犬に関心があったものの、他の動物に関心がなかったわけではありません。それでも、正直に言うと動物を使って実験をしたりする研究はあまり好みませんでした。

 しかし、そのドキュメンタリー番組に出てきた松沢氏とアイの様子にしばらく釘付けになるように見ていたのを覚えています。その映像の一場面が今でも脳に焼き付いています。それはアイが順番にボードを押すと果物がでてくるという報酬ベースの実験でした。なぜ、そのふたりの姿が忘れられない映像になったのか特に疑問も抱いていなかったのですが、松沢氏の著書「想像するちから」を読み、改めてその実験の対象になる動物に対する愛着の深さを思い、実際に心揺さぶられるものがありました。

 松沢氏はこの著書の中で、チンパンジーをヒト科の動物として扱っています。その数は1頭、2頭ではなく、ひとり、ふたりと称されます。オス、メスではなく、男性そして女性と称されています。チンパンジーはヒト科ですからヒトと同じように称するという氏の姿勢が表現されています。

 生物には分類学という学問がつきものです。さまざまな形質や行動、そして現在では遺伝的に区別された分類学の中で、人はヒト科ヒト属ヒトに分類されます。動物分類学上では、ヒト科は四属あります。ヒト属のほかに、チンパンジー属、ゴリラ属、オランウータン属です。この4つの属がヒト科であり、学問的にはヒトにもっとも近い種ということです。現在のゲノム解読によると、人間とチンパンジーは遺伝的にきわめて近く、ほとんど同じ生き物であるとも記されています。

 チンパンジーが研究の対象となるのは、ヒトのことを研究する必要があるからです。同じ理由でジェーングドール博士もチンパンジーの研究を行っていました。ジェーングドール博士の場合には、アフリカの森をホームベースとして、松沢氏の場合には霊長類研究所をホームベースとして、チンパンジーの研究を通したヒトの研究が行われているのです。しかし私には、その両者ともにチンパンジーという動物に対する尊敬の気持ちと態度とそれ以上のものを感じてしまいます。

 この本をすべての方に読んでいただきたいけれど、時間のない方のために一文だけ引用してご紹介します。

引用ここから・・・・・・・

 一日の終わりに疲れてテレビをつけてると、チンパンジーが面白おかしいことをしている。それを見て、人があっはっはと笑う。
 それは人間としてよくない。
 チンパンジーを見世物や金儲けの道具にしてはいけない。母親や仲間と離れて暮らすと、チンパンジーの挨拶や性行動ができなくなる。
 覚えておいてほしい。テレビに出てくるチンパンジーの顔は肌色だ。あれは子どもの特徴だ。こともは肌色の顔をしていて、大人になると真っ黒な顔になる。つまり、テレビの番組やコマーシャルに出てくるのはみんな子どもである。本来は母親と一緒にいなければいけない年齢の子どもだ。そうしたチンパンジーを、いろいろな理由をつけて母親から引き離している。
 ビジネスのために、無理やり子どもを母親から引き離す。あるいは獣医さんが「いやぁ、子育て放棄しちゃって」と勝手は判断をくだして引き離す。どんな理由があっても、たとえ死にいたったとしても、チンパンジーの子どもを母親や仲間から引き離してはいけない。彼らには親や仲間と過ごす権利がある。それを踏みにじってよいという権利は人間の側にはない。
 チンパンジーは絶滅危惧種だ。どんどん数が減っている。レッドリストに載っていて、絶滅が危惧される生き物を、ぺっとにしてはいけない。エンターテイメント・ビジネスに使ってはいけない。

引用ここまで・・・・・・・・・・・・「松沢哲郎著書 想像するちから」

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 松沢氏のこの著書の文章はどれもおだやかで冷静なものなのですが、上記に引用した部分だけには特別な強い思いを感じられました。

 動物の行動を面白おかしく笑ってしまう、犬に対してもそんなことが日常的に行われています。ブログでもインスタグラムでもユーチューブでも、人はいつも動物を笑いものにすることで自分たち人間が優位にたとうとします。自然を支配して動物を支配する権利までも得ようとするかのようです。実際ペットたちはそのような立場にあることを認めざるを得ません。しかし、その中でも自分の犬だけはと思うことができます。

 松沢哲郎氏は施設の中のチンパンジーを対象に研究をすすめられています。施設の中では自然の中に暮らすのと同じ幸せを得ることはできません。そのため、施設の構造そのものを工夫してチンパンジーがよりチンパンジーらしく生活していけるようにと改革をすすめられてこられた方です。
ペットとして迎えた犬たちにも同じような思いで、犬として生きることを一歩でも進めていこうという気持ちは間違いではないと勇気づけられます。

 この著書で知ったのですが、松沢氏は山登りが生活の一部で、年に120日間を山に登っていたということです。自然のなかで暮らす、そういう生活をしたいということも記されていました。その気持ちが哲学を目指していた松沢氏が心理学から人を解き明かす学問にふれ、結果、チンパンジーの研究施設にたどりついたというのです。松沢氏とアイの姿を見たときに、その中になんともいえない自然でつながる対話のエネルギーを感知できたのであれば、わたしもまんざらではなかったのかもと自分を認めてあげたい気持ちにもなりました。

 この本の中には、まだまだ犬との関係を深める話題があります。また少しずつ紹介させていただきます。

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グッドボーイハートお薦めのの本はこちらかもご覧いただけます。

グッドボーイハートの本棚

Posted in 本の紹介, 自然のこと

犬にテレビを見せていますか?:犬の認知力の発達は犬の幸せにつながる

 最近、テレビにまつわる説明や話をトレーニングクラスですることがあり、そろそろブログで紹介しなければいけないと思いつつ遅くなりました。
紹介が遅くなった理由は、科学的な情報が集められず推測の範囲内をでていない状態からです。

 その情報とは、犬の認知力の発達とテレビの関連性についてです。
犬の認知力の発達について情報を得たいと思っても、テレビの存在以外にも認知の発達に影響を与えるものもたくさんあるからです。
たとえば、人為的繁殖、子犬期の飼育環境、現在の飼育環境、経験、飼い主の接し方などどです。
 
 これらの条件がすべて同じで、テレビの存在だけが違うという条件にはなかなかなりません。
そのため、現在では十分に情報として提供できるものはありません。
しかし、クラスを受講される生徒さん方にはとても重要な情報としてお伝えしています。

 今日は、みんなで考える機会としていただきたいので、テレビと認知力の発達の関連性について本当に簡単にお伝えします。


 まず、テレビと犬の関連性について考えます。
みなさんも自分の環境と照らし合わせながら考えてみてください。

あなたのご家庭の犬はテレビを見ますか?犬はテレビを見ませんか?

あなたの犬はテレビを見ていることがありますか?
もしくはあなたの犬はテレビには関心を示しませんか?

あなたの犬はテレビの中の犬や動物、人に反応しますか?

あなたの犬はテレビのインターホンに反応しますか?


もし犬が後者の質問のテレビの中の映像やインターホンに吠えたり、注目したりするような行動があるのなら、その犬は認知力が不十分です。

犬がテレビを見たり関心を示すことを、人と同じように知能が発達したからだと考えるのは違います。

人はテレビを擬似的なものとしてみています。

テレビに写っている人の姿や風景を認識したり、音を聞いて情報を得ることはできますが、その情報は今自分の目の前で起きていることではないということを同時に認識することができます。
これが人の認知力による情報判断です。


ところが犬の場合には、テレビの音を現実的なインターホンの音と間違えます。
テレビの中に写っている犬を実際に目の前に犬がいるのだと勘違いします。
それが吠える行動につながるのです。

認知とは現実の環境のあるものを、そのものとして捉える力のことをいいます。
テレビに映っているものは現実に目の前にあるものではありません。
認知力の発達している犬は、テレビの音や映像を無視します。
臭いのないものはそこには存在しないという風に判断するため、その情報を得ようとしません。

正確には臭いだけではありません。もっと高い感知能力を使っていると思われます。
犬の臭いを感知する能力は人には計り知れないものですが、
さすがに犬といえども、数キロも離れたところを歩く人の臭いをひろうことはできません。
ここにはまた別の情報判断、状況判断が犬の脳内で行われています。


はなしをテレビに戻します。

そのテレビの映像や音が実際のものだとして反応を示す犬には、他にも行動の特徴があります。

新しいもの、今までに見たことのないものに対して興奮したり認識できないという反応を示す。
上記のものを大変警戒してなかなか順応できないという順応性の低さも示します。
社会的にも、適切な環境把握に時間がかかるため、吠えたりとびついたり興奮したりすることが多いという特徴も持ちます。

もちろん行動には個体差が大きく出ます。
少し出るということもあれば、非常にはっきりとしている場合もあるでしょう。

これらの犬の飼い主さんに尋ねると、家でもテレビをじっとみていることがあるというのです。

犬が何かをじっとみるのは警戒をしているシグナルであることがあります。
特に、動くものや社会的な対象に対しては、警戒するとじーとみて目を離すことができません。
釘付けという感じになりますね。

ちいさな子供がすれ違うときにじーっとみてくるあの感じです。
犬も地面に何かわからない虫がいて関心を示すとそれをじーと見ながら臭いを嗅いだり観察をします。
しかし観察といっても見ているだけではないのです。
ちょっと手をかけてみたり、周りをうろうろとしてみたり、
近付いて再び臭いをとり、そしてまた遠巻きに視るなどを繰り返します。

やがてそれが自分に害を及ぼさないとわかったり、興味をなくすとみることもなくなります。

子犬は蟻1匹でさえ多くの時間を使えるものですが、数日たつともう蟻にも関心がなくなります。

こうして犬の認知力は形成されていくのです。


テレビをじーっとみているのは警戒して観察行動に移っているのですが、
行動を伴わない観察というのはありません。
見ているだけで、行動をしないのであれば、それは脳が機能停止に陥っているためです。

認知力形成には行動が伴うのです。
特に脚で形成される犬という動物の場合には必ず行動が伴います。

このままテレビを見ることを継続させると、犬の認知力はますます低下してしまいます。


まず、お伝えしたいのは犬にテレビを見せるのを止めましょう。
少なくとも、犬にテレビを見せるのが社会的な発達につながると思っているなら
もう一度よく仕組みについて考えてみてください。

つぎに、テレビをみながら犬を抱っこするのも止めましょう。
これは子犬期に多くの方がやっていて、このことで犬の認知力が発達しにくい状況になっています。

そして最後に、テレビは必要なときだけみるようにしましょう。
これは室内環境が犬にとっても大切な場所であり、お互いの共有のスペースであることから、
犬にも少し気使いを与えてほしいという気持ちからです。

ちなみに、グッドボーイハートでのお付き合いが長い方はご存知ですが、私はテレビを持っていません。
もともとは持っていたのですが、犬と暮らし始めてからテレビを見ているときは自分だけの時間になってしまうことに気づき、またテレビをなかなか消せないのは疲れているときであることもわかったので処分しました。15年くらい前のことになります。

そのときには、テレビと犬の認知形成の影響について考えるとろこまではいたりませんでした。

しかし今ならかなり高い信頼度で、テレビを犬が見ることは犬の脳形成に悪影響しかないことを主張できます。


 偶然ですが、本日ネット配信のニュースで環境科学者の先生がテレビが人の脳に与える影響について説明されているのを視ました。
人間もテレビによって脳の情報が異常になってきているのではないかという懸念を話されていました
以前は人間は直接見たものによって必要な情報を処理していたのに、今はテレビを通して得た視覚的情報に偏って、脳が形成されているからだというのです。
 先日台風の日にレッスンで移動しているときに、台風といってもほとんど風も雨も穏やかな状態でした。ところが状況を確認しようとしてくださった生徒さんがテレビをつけると、テレビの映像は大雨に風が吹いて大変ひ
どい風景が放送されていました。
台風の日でも、大雨のところもあれば風は雨もなく安心して外出できるところもあるという正確な放送をしないで、台風で人が不安を抱えているところにその不安をあおるような映像だけを出して人の心理に働きかけるような放送をされてしまうと、人はテレビを正しい情報提供の場としては受け取れません。
 テレビは文明の利器。しかしそこで情報を出しているのは人であり、人はよく間違えます。
テレビの内容を受け取る人の方に、情報を選択する力を必要とされています。必要でないものは見ないという選択も大切ではないでしょうか。

 ということで、犬にとっても人にとってもテレビのつけっぱなしはお薦めしません。
環境整備のひとつと思い、テレビと上手にお付き合いください。

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Posted in 犬のこと

犬の衝動的な行動は危険であること:庭先に出現したウリボウを想う

今朝、七山校で窓を開けているときに、動物がまた栗を拾って食べている風景を見ました。

最近、落ちている栗やら柿などの食べ物を、いろんな野生動物たちが食べにきています。

最初は「ああ、また何か動物が来ているのね」と単純に思ったのですが、いつもと違う感じに一瞬注目してしまいました。
アナグマかと思ったその小さな動物の背中に、縞々の模様が入っていたからです。

窓の向こうにいた動物は、よく見るとウリボウでした。
ウリボウはイノシシの子供です。
瓜のような縞模様の柄をしているのでウリボウという愛称で呼ばれています。

ウリボウを見かけたらすぐに次のものを探します。
お母さんイノシシです。

ウリボウの柄がある年齢のときには、母親のイノシシといつもいっしょに行動しています。
ひとりで行動できるようになると、親離れをして単独行動をするイノシシ。
そのころにはこのウリ柄がなくなっています。

母親イノシシは5,6頭のウリボウたちを引き連れて行動しています。
移動の際には母イノシシを先頭しにして、一列に並ぶように歩いているのを見たこともあります。


この窓の向こうにいるウリボウは、母イノシシからはぐれたのでしょう。
この年齢で母イノシシの群れから離れてしまうと、ひとりで生きていくのは困難なことです。
それなのに、まだ母イノシシから離れたことを気づいていないのか、のんきに栗を食べています。


ウリボウがひとりで生きていけない理由は、自律に必要な学習を終えていないこと。
自分の身を守る防衛行動が不足しているために、他の動物に襲われやすいことです。
ウリボウを食べる動物は、タヌキ、イタチ、キツネ、トンビ、カラスと山の中にたくさんいます。

ウリボウが母イノシシから離れてしまった理由は、ただひとつです。

母イノシシが移動するときにそれに気づかなかったのです。
何かに夢中になっていたか、栗を食べるのに夢中になっていたのかもしれません。
もしくは、栗拾いをするうちに母イノシシから自分が離れた可能性もあります。

母イノシシは移動の際に多少はウリボウの集合を待ちますが、
すべてのウリボウを集合させることはできません。
なにしろ、1頭の母イノシシが数頭のウリボウを管理しているのです。

1頭の自分勝手な行動をするウリボウを捜していたら、他のウリボウまで危険にさらしてしまいます。

母イノシシの動きをよくみていなかった衝動的に行動してしまったウリボウは
そのまま置いていくことになるのです。

こうした衝動的なウリボウは、他の動物に食べられたり、餓死してしまいます。

そのためこうしたウリボウが子供を残すことはなく、この遺伝子は受け継がれません。


これが動物の遺伝の仕組みです。

動物はより安全に行動できる動物の遺伝子を、次の世代につないでいきます。
そうすることが種の継続につながるからです。
衝動的な動物は途中で死に絶えてしまうため、自然界では遺伝子を残せません。

厳しいと感じられるかもしれませんが、これが自然界の動物のしくみです。


そこで犬のことを考えます。

犬はとても衝動的に傾いています。

なぜなら、犬の繁殖には人の「好み」が反映されて人為的な繁殖がくり返されているからです。
純血種の犬は、まさにこの好みのために繁殖された犬たちです。

これらの犬は囲われた敷地や室内で飼うことを前提にしています。
衝動的であっても野生の世界のように、淘汰されてしまうことはありません。

人の好む犬の外見は、小さいもの、鼻の短いもの、脚の短いもの、毛質の異常なもの、大きすぎるものが
多くなっています。
これらの形質は犬という動物からはかなりかけ離れているため、遺伝的には非常に危険な濃い血液で作られています。
そのため精神的にも身体的にも、不健康な犬ができてしまいます。

本来の自然な動物であれば危険な衝動性も、淘汰されることなく犬たちの中に残されてしまいます。

犬は急に走り出したり、走り回ったり、とびついたり、ギャンギャンと吠えることが多くなりました。

めったなことで声を出したり急に走り出したりすることのない野生動物のような慎重さはなくなっています。

それだけに犬は自分では安全を確保することが難しくなっています。


犬を飼う人はこう考えるかもしれません。

犬は人に飼うために生まれてきた動物なのだから、囲いの中で安全であればそれでいいのだと。
犬は走り回ったり、とびついたり、ギャンギャンと吠えている方が可愛らしいのだと思うかもしれません。

犬の身になって考えるとどうでしょうか。
環境の変化に驚いたり敏感になったり、ストレスを抱えやすくなっている犬の立場に立ってみます。
衝動的な行動がくり返されて学習行動となり、いつも脳がハイになっている犬の立場に立ってみます。

やはりこれは、とても大変な生き方になってしまうと思うのです。

すでに繁殖されてしまい生まれてしまった犬たちには、
少しでも環境整備を通して、落ち着きを取り戻すための方法を身につけていってください。
それが犬のストレスを軽減させる方法であり、犬が安心を獲得する方法です。

これから犬を飼う方には、興奮しやすく衝動的な犬ではなく、落ち着いて自律する力のある犬を求めて欲しいと思います。

繁殖をする側は、犬を飼う人が求める犬を繁殖させているだけです。

興奮しやすく衝動的な犬は、走り出したり突然攻撃したりします。
よく吠えたり奇声を発したりします。

こうした犬を迎えて悩んでいたとしても、それを繁殖した方のせいにしても何も変わりません。


人為的な繁殖による犬の内的な質の変化について、犬を求める飼い主の方々もいっしょに考えていただければと思います。


dav

Posted in 日々のこと, 犬のこと, 自然のこと

犬語セミナー福岡クラスを開催します。

急ですが、以下の日程で犬語セミナーを福岡で開催することになりましたのでお知らせします。


セミナー名 「 犬語セミナー 」

日時 2017年9月27日 14時~16時
   ※終了後にプチお茶会がありますのでお時間のある方はどうぞ。

場所 グッドボーイハート福岡 福岡市博多区住吉
駐車場はございませんので近くのパーキングをご利用ください。

受講料 お一人 2500円(税込)

定員 あり

申込方法 電話 092-409-0749 もしくは お問い合わせフォームよりご連絡ください。

犬語セミナーの福岡での開催は不定期です。
聞いてみたいけど迷いもあるなあという方も、ぜひお越しください。
わからなくても大丈夫です。
わからないからこそ勉強をする意味と価値があるというものです。

参加された方の多くから、テレビで見ていたのと違うとか
今まで思い込んで犬のことを見ていたと思うという感想をいただきます。

犬を飼っていない方にも、犬という動物を知る機会としていただければと思います。

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Posted in お知らせ

すみれちゃんとお互いを尊重できる関係を目指して:フレンドリーな犬より、犬として生きることが大切

グッドボーイハートのクラスを受講した生徒さんから感想をいただきました。

今回は黒柴犬のすみれちゃんの飼い主さんからです。

すれみちゃんは子犬のころに飼い主さんの元にやってきました。
子犬期に起こりやすい問題とは別に、すみれちゃんの抱えている問題といっしょにカウンセリングを受講されたのがきっかけでした。

現在ではすみれちゃんは10歳を超えて元気に過ごしています。

飼い主さんは「犬語セミナー」や「トレッキングクラス」に参加しながら、犬との学びを続けています。

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すみれがパピーのころに、いろいろと困ったことが起きていました。

すみれの前にも柴犬を飼っていたのですが、そのときとはすみれが違うことと、
以前の犬のときに克服できなかったことを今回は事前に学びたいとも思っていました。

それでプライベートのトレーニングクラスを受講しました。

同時に、博多駅南にあったグッドボーイハートのデイケアクラスに通いました。


宮武先生やオポくんの指導のもとに、なんとか家族の一員として落ち着いた生活ができるようになりました。

他の犬たちとも過ごせるようになり、全く歩けなかった散歩もリラックスしてできるようになりました。

自宅の中でもよく言う事をきき、とてもオリコウサンのすみれになりました。

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すれみが3才を迎え、先生の言われている「三歳のとびら」は開いてもなかなか光が見えませんでした。

グループクラスでは、リードを外したとたんに、ひとりで走り出すことがありました。

トレッキングクラスではみんなと協調していっしょに歩くことができません。

飼い主との関係の希薄さを思い知らされました。

また、動物病院では大の注射嫌いで、大暴れして診察を受けることができず、

これはもう、病気をしないようにするしかないと決意して、すみれは病気知らずで成長しました。

そして、体だけでなく心も共に健康であってほしいと思い、ドッグヒーラー養成クラス(ミラグロクラス)を受講しました。

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ミラグロクラスでは深く、犬のこと、自分のことを考える機会をもつことができました。

犬と人を癒す自然のエネルギーを受け取るにはどうしたらいいのか?

まず、自分が癒されて変わることからスタートだと思うと、私にとっては少し難しいことでした。

でも、自然とのつながりなしでは、人生も犬生も全うできないという基本の姿勢だけはわかった気がします。

野山に出かけたときは、以前ならすみれが興奮して走り回るのを喜んでいると勘違いして一緒にはしゃいでいました。

今では、早く落ち着きを取り戻して、共にしっかりと大地に根を下ろしたいと思います。

すみれもそんな時間を気持ちよさそうに過ごしてくれます。

また、すみれの体調が悪そうなときには「お知らせ」と受け止め、こちらが慌てることなく

薬や獣医さんに頼りすぎることなく、すみれの治癒のときを見守ることができるようになりました。

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すみれを飼った当初は、他の犬や人に対してフレンドリーな犬に憧れていました。

すみれにもそんなフレンドリーな犬になって欲しいということを最初のカウンセリングのときに宮武先生に伝えました。

でも今では、すみれに、ただ犬らしくあってほしいとだけ思っています。


何が起きても、自分もすみれも動じないで落ち着いていられるように、

また、自然の中で生き生きと輝くすみれの姿を、いつまでも見ていられるように、

そして、お互いの立場を尊重しあえる関係になれたらいいなと思います。

そのための信頼関係作りは、まだまだ途上にあることを、日々実感しています。

dav
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飼い主さんと犬の出会いというのは本当に不思議なものです。

どのような出会いであっても、どうやって出会ったのかには全く意味がありません。

意味があるのは、どのような関係を築いていくのかということだけです。


過剰に増えるペット産業の中で心に不安を抱えた子犬のひとりがすみれちゃんでした。

最初は可愛そうという気持ちから始まったとしても、可愛そうという気持ちでは犬は救われません。

すみれちゃんと毎日少しでもできることをしながら、関係作りをすすめてきた飼い主さん。

すみれちゃんの行動や表情の変化の中にその関係を見ることができます。

犬との関係が途上だと言い切れるのは、飼い主さんが犬と今でも向き合っている証拠です。

フレンドリーな犬がいいという一般的な価値観を超えられたのは、飼い主さんが犬との関係を通して

自分の価値観を作り上げてきたからこそです。

飼い主さんが自分の姿勢をきちんと持って学びを続けてこられたからです。

飼い主が自分をしっかり持つことは、犬にはとても大切なことです。


野山にひっそりと咲くすみれの花。

本当に小さいけれどその存在を知ったものにとっては大きな心の安らぎになる花。

すみれちゃんは目立たないときほどその輝きを発する、すみれの花のようです。


何才になっても成長する。犬も人も同じことです。

何才になっても関係作りは続く。これも同じことです。

すみれちゃんといっしょの一歩、これからも楽しんで進んでください。

Posted in 受講生のコトバ

七山秋の風景:犬とのトレッキングで栗拾い

七山校の自然教室に参加される方に、ぜひこの季節七山の野菜やさんで手に入れてほしいものがあります。

まず新米。

次に栗です。


栗は果物のひとつなのでしょうか。
寒暖の激しい七山の山の中で育った栗は格別おいしいです。
余分すぎる甘みもないけれど、栗の味がしっかりとします。


実は尾歩山へトレッキングに行く途中に栗の落ちているところがあります。
お隣の畑の栗林からこぼれおちた栗たちです。

そのほとんどはアナグマやイノシシが夜になると食べにきています。
パソコンの横の窓からその気配をうかがうことができます。

ぐふぐふと臭いをとる音。
そして、こりこりと何かをかじる音。

あー、落ちている栗を食べているのだろうなと思って聞いています。

うちにも小さな山栗があり、オポはその栗を食べていました。

でもトレッキングクラスで歩く犬たちはあまり関心を示さないようですね。



先日、犬たちとトレッキングクラスでその道を通ったときに、
野生動物たちが食べ残したのか、元気そうな栗をいくつか拾いました。

dav
ズボンのポケットが思ったよりも重くなってしまい、
なんだか、たくさん拾った気持ちになりました。

拾った栗を早速ゆでていただきました。

おいしい!


こんなにおいしいものを育ててくれるなんて、
自然の力ってやっぱりすごいなと感じてしまいます。

dav
育てるではなく育つ

育つには育つことに必要な環境が整っていること

バランスを崩しやすい自然環境で自ら育った栗の実

おいしい、うれしい、そして何よりも、有難いです。



栗は新聞紙に包み一週間くらい冷蔵庫に保管しておくと、甘みが一層増します。

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※犬にゆでた栗をそのままあたえると消化不良を起こすこともあります。
拾って栗を食べる犬たちは生のまま食べています。
アナグマもタヌキもイノシシも生のまま食べています。
なんでも加工すればいいというものでもありません。

栗を犬に食べさせる必要はありません。
犬が関心を示すものが犬が一番必要としているものです。
自然な食べ物で臭いを嗅がせて「食べたい!」というものを捜してみてください。



Posted in 日々のこと

整体士の先生によるホームセラピスト頭蓋と姿勢講座(人用)開催のお知らせ

福岡の整体士の先生による出張講座「ホームセラピスト講座 頭蓋骨と姿勢」をグッドボーイハート七山校で開催していただくことになりました。

実は数ヶ月前にハードな草刈が続き腰を痛めてしまいました。

自分の体について考えたり調べたり、ケアを続けるうちに、濱先生主催のこの講座に出会い受講してみました。
家族のケアのための講座で、セルフケアや体のしくみを考える機会になりとても勉強になりました。

グッドボーイハートの生徒さんにも紹介したいと思い、
濱先生にグッドボーイハート七山校での出張講座をお願いしました。
遠方なのに快諾していただきました。たくさんの方にお越しいただきたいと思っています。


講座は整体士の濱ともかず先生が主催で開催されているもので、人のケアのための講座です。

グッドボーイハートは犬の学校なのに、どうして人用のケアの講座を開催するのか?
と疑問に思われる方もいるかもしれません。

そうです。グッドボーイハートは犬と飼い主のための学校です。
犬の幸せをサポートし、人と犬が共に成長する学校です。

犬にとって良い環境は人にとっても良い環境である
犬を落ち着かせないなら、まず自分が落ち着きを取り戻そう
犬に成長を望むなら、いっしょに成長しよう
犬に癒しを得てほしいなら、まず自分を癒せるようになろう

これがグッドボーイハートの姿勢です。
自分について知ること、家族とのつながりは、直接的に犬との関係に反映します。

犬のことをもっと知りたい、だから自分のことを学んでいこうという方
セルフケア、ホームケアに関心のある方
犬と暮らしてないけど、近所だから受講したいという方も、もちろん大歓迎です。

以下に濱先生経営のともナチュラル整体院ブログから引用した講座紹介文を掲載します。
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ホームセラピスト講座は『一家にひとりはホームセラピスト』をテーマに
家庭の健康は、家族が守れるセラピストを日本中に普及させる講座です。

ネットやテレビ、雑誌で紹介される数多くの健康情報。
情報過多で、一体どの情報を信じていいかわからないのが現状ではないでしょうか?
テレビで紹介された運動法やストレッチをして、逆に体を痛めた!
体に良いと紹介されていたサプリや病院で処方されるやめられないクスリ
自分たちの健康について、余りにも情報が乱れ過ぎて曖昧です。

人間本来のナチュラルで、シンプルな健康の在り方とは何か?
本当に正しい健康の在り方とは何か?

“やり方”や”方法”ではない、本質的で理にかなった”在り方”を伝えられて
家族の、子どもの健康を自分たちで守れる家庭のセラピストになってほしいのです。
「病気にならない姿勢の在り方」
「頭蓋骨から健康的な体作り」
のふたつをテーマにお伝えします。

実際に家族や友人に施せる、ホームケアの「手当て」も会得して頂きます。

本当に正しい健康的で美しくなれる姿勢とは?
頭蓋骨から見た健康体とは?
ストレス過多、自律神経の乱れの多い現代人に必要な手当てが学べます。
頭蓋骨って普通の人が何とかできる部分なの?
はい。プロも頭蓋骨を学ぶ前は素人です。
みんなが安全に施せる頭蓋骨の手当てで、家族の健康を守れるセラピストに。
(引用ここまで)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・開催概要

講座名「ホームセラピスト頭蓋骨と姿勢」

講師 濱ともかず先生 ともナチュラル整体院院長
※講師プロフィールは「ともナチュラル整体院」ホームページhttps://tnchiro.jimdo.com/からご覧ください。

日時 2017年10月2日(月曜日)
参加費 おひとり 7,000円(税込)
ホームセラピスト講座どちらか一方の受講で、ホームセラピストとして認定します。
受講生には当日認定書を発行しますので、ご氏名を添えてお申込ください。

定員 12名
受付締め切り 9月28日
申込方法 メール→goodboyheart7@gmail.com ※翌日までに返信のない場合はお電話ください。
電話→092-409-0749

会場 GoodBoyHeart(グッドボーイハート)七山校
住所 佐賀県唐津市七山池原甲2416-4
→以下のサイトをご覧ください。グッドボーイハートホームページ アクセスhttp://goodboyheart.com/school/index.php#access
TEL 0955-58-2085
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みなさんのご参加をお待ちしています。

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Posted in お知らせ

秋の山の手入れが始まります。山のボランティア募集しています。

秋の準備で活発になる山の動物たち。

準備の必要のなさそうな犬たちも、北風を受けるとなんだかソワソワと元気なのは、
動物として生きてきた時代の記憶からでしょうか。


この季節、山の家を守るためにはいろいろとやらなければいけないことがあります。

そこで9月から12月まで月に1回程度の山のお手入れ日をつくることにしました。
空いている時間でちょっとでは、もう片がつかなくなってきたからです。

ちゃんと向き合おう

ちゃんと戦おう

ちゃんとやるべきことをしよう

ということで気持ちも新たに山の手入れを始めます。


とはいえ、ひとりでは力不足なので、お手伝いの方を募集します。

9月は20日水曜日の9時30分から開始します。
お昼まで、時間のある方はお昼後少しだけお手伝いください。


グループクラスに参加資格のある犬で飼い主さんの自己管理のできる犬は
お手入れに同行OKです。

プライベートクラスにしか参加できていない犬たちは、
交代でお庭に出したりしてください。
クレートで待機ができない犬は参加できません。

犬を同伴させられる方(受講生に限る)は、事前にご相談ください。


本来なら、山の手入れのときに犬がそばに見張り番をしてくれるととても心強いものです。
とはいえ、これはなかなか大変な仕事ですので、できなくても大丈夫。

せっかくお山に来るのだから、犬もいっしょに来たいという気持ちは大切です。


9月の山の手入れは、まだ刈り終えていない草刈りと、竹笹の手入れが作業内容になります。


現在2名が参加予定です。

4名まで募集します。

尾歩山2017年9月

尾歩山2017年9月





Posted in 日々のこと, お知らせ

間違った犬用オムツの使い方:犬という動物を犬として尊重するためにために

犬用オムツというペット用品があるのをご存知でしょうか。

犬用オムツは犬が室内飼育などで長生きをするようになることでできた商品です。
老犬の犬用オムツの使用については、犬に負担のないようにすることを前提に
犬を衛生に保ちストレスを軽減させるために役立てることができます。

犬用オムツでなくとも赤ちゃん用のオムツを犬用に改良して使うこともできます。

病気などで介護が必要になった犬たちのケアのためにも必需品です。


ところが、この犬用オムツの使い方についてあえて苦言を呈したいことがありました。


実は先日、犬用オムツ商品のコマーシャルをネットで見て愕然としました。
そのCMではペット用品で犬用であることを提示しながらも、オムツという言葉は一切つかっていませんでした。
用途はオムツなのですが、名前はマナーなんとかというように変えられていたのです。

CMの映像では、そのマナーなんとかいうオムツを着せられた犬が飼い主といっしょにリードでお出かけをするというものでした。

なんと、そのマナー用のオムツを着けていれば、どこで排泄しても大丈夫、どこでもいっしょに行けるねというイメージの商品だったのです。


同じような風景を、これまでも街中で見かけたことはあります。

犬を連れて入れるペットやショップの中で、マナーベルトといわれるオス犬用の腹巻のようなベルトです。
ベルトの中には婦人用の整理パッドを入れて使うようになっています。
オス犬が脚をあげマーキングをしても室内を汚さないという理由でつけているのです。

このマナーベルトの装着はもちろんビックリすることですが、
一部の犬という動物への知識が不十分な場合の対処法なのかと思っていました。

ところが今回、衛生用品の大手会社が堂々とコマーシャルしていたの内容を見て愕然としました。


老犬は介護犬で排泄行動が機能不全に陥っている犬の助けのために犬用オムツを使うことは、動物の立場からみても健全なサポートです。

しかし、排泄行動が適切に行われる犬に対して犬用オムツを着けるのは、動物の尊厳に反します。

犬用オムツというと体裁が悪いからなのか、マナーベルトとかマナーパットと称して、
いかにもマナーを守っている良い姿勢としてアピールするのは全くの検討違いです。


オムツをはめないと不適切な場所で犬が排泄をするのは次のような理由があります。

・犬の不適切な場所での排泄は犬のストレス行動である

・犬は生活環境(生活テリトリー)を汚さない動物であり、排泄は生活環境では行わない
※室内でしか排泄できない犬や、室内でしか排泄の機会が与えられていない場合には
排泄場所の再検討と再教育をすすめます。

・犬は移動中、飼い主の管理の元では不適切に排泄をしない。
※犬にとってマーキングは自分のテリトリーを主張する行為。犬が生活環境を離れて移動の際には、飼い主がリードで管理した上で、適切な場所を確保して誘導することで排泄行動が成立する。

・犬は車などで生活テリトリーを離れて移動する際には、適切な排泄場所を確保できるかどうか事前に確認しておく必要がある。犬に排泄を必要以上にがまんさせることと、不適切な場所でマーキングをしなければいけないように追い込むことは飼い主としての環境を整える準備が不十分である。


犬はどこにでも排泄を垂れ流すような動物ではありません。

犬は人と行動を共にするときには人と同じく社会的な行動を要求されています。
犬が社会的に行動できるよう成長していないのに、外出に連れ出すことが、
犬のストレスになることを飼い主は理解する必要があるのです。

犬が未熟で抱っこされないと落ち着かないような赤ちゃん犬なのに、
ドッグカフェやレストランなどに連れ出すのは不安になることを理解しましょう。

犬は成長と発達の機会を与えられる必要のある動物です。
また、それを与えるのは飼い主である自分しかいないことを知ってください。


犬の成長と発達は、犬をほめたり叱ったりすることではありません。

飼い主には毎日一定時間を犬と共に過ごす空間と時間といった環境が必要です。
犬育てにはお金以上に、時間と手間が必要なのであり、それが犬育ての楽しみそのものです。


便利なマナーオムツの普及で、犬という動物の尊厳が否定されることがないよう、
違うのではないかと思うことでしたので、あえて言わせていただきました。

マナーベルトやマナーオムツを知らずにはめている方には、
不適切な排泄は犬のストレス行動であることを伝えてください。

そして、自分たちは飼い主として不適切に排泄をすることのないように
室内でも屋外でも、散歩中でも、外出先でも、十分に環境整備に配慮をしていきましょう。

さらに、犬が不適切な排泄をすることのないように成長を促していきましょう。

それが犬と暮らすということだと思うからです。


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