グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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Monthly Archives: 4月 2016

かわいいデビル、フレンチブルドッグの“まるちゃん”

フレンチブルドッグは愛嬌のあるので人気のワンちゃんですね。
フレンチブルドッグも本来の犬種よりさらに小型に繁殖されて、愛玩犬になってきたため
たくさんの方に飼われるようになりました。

フレンチブルドッグのまるちゃんの飼い主さんは、
予期しない知人からのプレゼントとして子犬のまるちゃんと暮らすことになりました。
犬を飼うための事前の準備もなく迎えた初めてみるような風貌の小さな子犬。
最初に会ったときは「かわいいぬいぐるみみたい」に大人しかったことでしょう。

ところが生後6ヶ月頃になってトレーニングの連絡をいただいたときには
「咬みつくんです。」という状態でした。
子犬のころに大人しいワンちゃんは急変することが多いので要注意です。

最初から言う事を聞かないならともかく、小さな子犬のまるちゃんを
飼い主んさんは、ぬいぐるみみたいに大切にして「可愛がって育てた」のですから、
一変したように咬みつくようになり「何故???」という気持ちだったでしょう。

「どういうときに咬みつくんですか?」とお尋ねすると
「犬を入れるバッグのジッパーを閉めるときに噛み付いてきます。他にも…」といわれます。
実際にやってもらうと「ガウガウ」と本気で威嚇してきました。
体のサイズは小さいのに凄みはあって、ちっちゃな反抗者といった感じです。
自宅での犬の行動をひとつひとつ尋ねていき、まるちゃんの状態を整理していきました。

単純に見れば「飼い主さんが犬に下に見られている。」ということのように思えますが、
実際にはもう少し複雑でした。

犬の学習の中で最も奥が深く時間がかかり、そして何よりも大切な
「社会化」学習が上手くいっていない状態だったのです。
「社会化」学習は生まれたときから始まっています。
マンションの一室で外に出るのも遅くなり環境に対して敏感になり
小さな刺激に反応が高なり、飼い主さんにも攻撃的になってしまったのですね。
その上、飼い主さんに対して強さをアピールするようになっていました。

生後2~3ヶ月の子犬期は反抗的な行動をしないので問題が見えにくい。
問題に気づかないから対処しない。何かさせようと思って興奮することを教えてしまう。
の悪循環に陥りやすいです。
「可愛がっただけなのに犬が急に変わった。」とビックリされるのも無理はありません。
犬のことを十分に知っていないと、事前予測はできないものです。

社会化トレーニングのコツは毎日の適切な接し方、
学習の取り入れ方を飼い主さんが学ぶことです。
忙しい飼い主さんにとって厳しい宿題がたくさん出たのですが、
真面目な飼い主さんはまるちゃんの真実を知るのが楽しいようで熱心に取り組まれました。

トレーニングを受けられてからは「まるがこんな行動してたんですけどこういう意味ですか?」
という質問が増えてきました。
私はすぐには答えを出しません。なぜなら答えは飼い主さんが知っているからです。
飼い主さんが答えを出していけるように逆に質問をしたりします。
「もしかして全く違ってますか?じゃあ逆にこういう意味だったりして。」と
答えへの道を急ぐあたりは突進するまるちゃんと同じ傾向のある飼い主さん。
そういうときこそスローペースへと誘導して寄り道の楽しさを味わっていただきます。
答えが出て理解できたときは飼い主さんにとって「まさか」の事も多く、
このドッキリも楽しみのひとつです。

若いころは自己主張を抑えることが難しいまるちゃんでしたが、
このときは犬のオポ先生が手伝ってくれました。
先生役はどんな犬にでもできることではありません。
まるちゃんとオポ先生の出会いは必然だったんでしょうね。

そのまるちゃんも犬生の中年期を越えて良い年になってきました。元ヤンといったところでしょうか。
お休みのときにはまるちゃんといっしょに自然の中で過ごされている飼い主さん。
まるちゃんの表情の変化を読み取れるようになったからこその思いと行動ですね。

愛情たっぷりに可愛がるだけでは上手くいかないことも、
「理解」して可愛がる姿勢になると別のものになります。
まるちゃんを理解したい飼い主さんの誕生と成長。
まるちゃんが一番望んだことだったと思います。

まるちゃんの写真
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まるちゃんと飼い主さんはふたりともパッチリとした目のパートナー同志。
「犬は飼い主に似る」というけど、見かけも似てしまうのですね。
出会いはびっくりするものだったけど人生は不思議ですね。
まるちゃんとの「愛と調和に溢れた日々」を応援しています。

Posted in コラム

バザー用品を求めています

グッドボーイハートの生徒さんがチャリティバザーの準備をしているので
グッドボーイハートとしてもお手伝いさせていただくことになりました。

熊本地震にあたり、チャリティーバザーを開催して資金を集め
被災動物の支援活動にあたっている現地の方へ送金支援するという活動です。

チャリティバザー開催はまだ準備段階で、以下のものとことを求めていますので
お知らせいたします。

1 チャリティーバザー用品 を求めています。
・犬用のグッズ(あまり古くないもの、まだ使えるもの)
・日用品 (新品もしくは新品同様)
・手作り品 (用途、素材と手作り品であるタグやマークをつけてください)
※受付できないもの 衣類、古着、生もの

●バザー用品の受付場所 グッドボーイハート七山校、
           グッドボーイハート福岡校では定期受付のため事前にご連絡ください
●受付期間 バザーは長期にわたって開催予定のため、うちきりのお知らせがあるまでは受付いたします。

2 バザーを開催する場所 を求めています。
お知り合いの方で場所を提供してくださる方がいればご紹介ください。
・ペットショップ
・カフェやレストランなど人の来る場所
・その他お店など

3 バザー事前準備(商品の仕分け)とバザー当日のお手伝い人員を求めています。
バザーの開催場所と日程が未定のため「予定があえば参加したい」というような
お約束の範囲内でも結構です。ぜひお声かけください。

4ブランド品のバッグ、ブランドの質の良い古着、アクセサリー類はオークションや中古品の買取店で換金して資金にかえたいと思います。こちらはグッドボーイハートで作業を行います。ご提供いただける商品があればご持参ください。この4に関しては販売できなかった場合には、提供者にお返しする、もしくはバザー用品として寄付するのいずれかをお選びください。

熊本方面のペット関係で緊急に大量にものが必要な状態ではないとのことでした。
ですが、長期にわたり支援が必要になることを予測してできるだけ換金して
支援金として提供することになったということでした。

ご協力いただける内容があれば、お声かけください。
よろしくお願いします。

Posted in お知らせ, ボランティア

クレートトレーニング

余震による揺れは福岡・佐賀北部地域ではほとんどわからないくらいになりましたが
現地では引き続き余震が続いており、心細い思いをしていらっしゃることでしょう。

被災により避難生活をしている伴侶動物たちも数が増えているようで
ボランティアや支援団体の皆様の活動に感謝いたします。
自分でも何かできることはないかと、知人や連絡がとれる近い地域の方へ
もしものときにはお声かけいただけるようにとお伝えしました。
まだこれから時間のかかる取り組みになりそうなので、あせらず
ひとつでもできることがあればそれを見つけて行動していきたいと思います。

過去の震災の教訓もあり、伴侶動物は飼い主さんといっしょに同行避難してください
というのが通例になっています。
避難の後一時的にボランティア団体などに預けられることがあるかもしれません。

福岡で西方沖地震があった際、避難した犬の問題行動についての相談を受けました。
こういうとき、これができていればストレスは軽減されるのになと思うことがあります。

それが、クレートトレーニングです。

クレートという名前を聞いたことがない飼い主さんも多いと思います。
クレートというのはキャリーケースの代わりとして運搬用に使われる
犬用のプラスチックケースですが、使用の目的は運搬だけではありません。
むしろ、運搬に使うのは「運搬時にも役に立ちますよ。」という意味です。

クレートは本来、室内で飼育される全ての犬に必要な場所です。
外飼いの犬の「犬小屋」にあたるスペースです。
犬用の場所というと、犬用のベッドがあります、とかサークルがあります、と
いわれることがありますが、どちらもクレートとしての用途を足しません。

クレートは犬にとって「巣穴」=「犬だけの部屋」になります。

犬という動物を理解するにあたり、いくつか大切な概念があります。
そのひとつが「テリトリー」=「なわばり」です。
犬はテリトリーがはっきりとしていないと不安になります。
避難場所のような場所や、避難のために知人の家に連れてこられた場合にも
新しい場所に自分の「テリトリー」がないと、最初は行動できずに大人しくなります。

ですが時間がたつと、犬が曖昧な「テリトリー」をはっきりとさせるために
排尿をあちこちにするマーキングや、吠えの行動がでるようになります。
避難した動物たちも時間がたつことにこうした行動が見られるのは、
このような理由からです。

クレートは犬にとって「自分だけのテリトリー」です。
そしてそれを移動させても使うことができます。
グッドボーイハート七山校でも来校される生徒さんが室内で休憩されるときには
犬たちにはクレートが準備されています。
生徒さんが自宅からいつも使っている自分の犬用のクレートを持参します。

犬たちに安心して休憩をしてもらうという目的と
移動先で安定した行動を引き出すためのクレートトレーニングを
スクールで練習する機会としているのです。

室内飼いの犬の場合にはクレートトレーニングは比較的容易に取り組めますが
外飼いの場合には多少時間がかかります。
クレートは犬が自分では出ることができないように、入り口を閉めてしまいます。
そのためクレートを「人が管理している場所の中」に置く必要があります。

クレートを屋外において閉めることはできないのです。
犬を不安にさせてしまうだけです。

そのため外飼いの場合には慎重に進めていきます。
それでもクレートトレーニングは可能です。

これからクレートトレーニングをしようと思われている方へお願いです。
クレートトレーニングは最初が肝心なのです。
クレートをいやな場所だと印象づけると、再トレーニングは大変難しくなります。

クレートの概念や導入の方法、犬にあったクレートのサイズや質の選び方
練習のステップアップなど、ぜひ犬の専門家の指導を受けてから導入してください。

災害は起こらない方がいい、でも自然の力を抑えることができません。
だったら、災害時できるだけ安全に移動してほしい、
そして犬の同行避難のストレスが軽減され、一時預かりへの適応が早まるように。

クレートトレーニング、しっかりがんばりましょう。


トレーニング5


Posted in 日々のこと, 犬のこと

チコリー

パソコンで作業をする時間が長くなると
コーヒーを飲む回数が多くなってしまいます。

カフェインのことなど今まで気にしたことはなかったのですが、
カフェイン中毒にはなりたくないなということと
カフェインの苦手な生徒さんも多いので、
カフェインレスのコーヒーに変わる飲み物を探しました。

それで見つけたのがチコリーコーヒーです。
チコリーはハーブのひとつです。
チコリーコーヒーはチコリーの根を煎って作ったお茶のことで
コーヒーではないけど、コーヒーの代用になるような味のため
チコリーコーヒーと呼ばれてるらしいです。

ハーブとしての効能は肝臓のデトックスと浄血です。

コーヒーと同じ味ではありませんが、以外と好評です。
少々お高いのですが、体によいものだと安心して飲めます。

ちなみに、チコリーはフラワーエッセンスにも使われています。
フラワーエッセンスとしての働きかけはつぎのようなもの。
注目されたい欲求と行動に
執着や過度の期待を和らげ心を解放する
独占欲が強くなっているとき
過保護になりすぎているとき

身体的に働きかけるものと比較しても
キーワードは同じような気がします。
「手放すこと」
大切だけどなかなかできないことです。
必要のないもの、必要のない思いと考えを手放すこと。

ハーブの効能は別として、チコリーコーヒーはお気に入りになりました。

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Posted in 日々のこと, 自然のこと

自然の力

昨晩かすかな揺れを感じたと思っていたら
かなり大きな地震であったことをニュースで知りました。

崖くずれなどの状態もたくさん確認され、ご心配もいただきましたが
七山校は揺れも少なく今のところ影響を受けていません。

被災をされた方々の不安と恐怖を思うと身の詰まる思いです。

今回の地震の前日に福岡でも小さな揺れがあったと聞きました。
様々な研究もなされているのになぜ予知できないのだろうという疑問もあるけど
自然の力は予想不可能なもので、人の力には及ばないのだと考えると
自然の前ではできないこともあるのだということを納得するだけです。

地震のエネルギーは次のエネルギーを引き起こすといいます。
エネルギーが別のエネルギーを引きつけ連鎖するのでしょうか。

被害が広がらずに収まっていって欲しいと願うばかりです。

Posted in 日々のこと, 自然のこと

フラワーエッセンスレメディ

昨日からの地震で被害を受けられた地域の皆様にお見舞い申し上げます。
ご家族の安否がわからないなど、不安を抱えていらっしゃる方々も多いようですし、
作業にあたっていらっしゃる方々の安全など、気がかりなことばかりです。

今すぐにお役に立つことができないけど、祈ることだけはできるのかなと
今はそれだけをさせていただいています。

今日はホリスティックな学びをするゼミナールクラスのアフタークラスがありました。
本当はいつも考えていなければいけないことだけど、こういうことがあるときにこそ
自分たちだったらどうするだろうということについても、皆で考えました。

福岡でも集合住宅の方は、揺れがかなり激しかったと聞きました。
地震が起きたときの犬の反応は、犬によって様々です。
余震が続いたこともあり、落ち着かなくなった犬もいたようです。

福岡の方は震源地から少し離れているので、人の方は「大丈夫」と考えて
自分を落ち着かせることができたとしても、犬たちは状況がわからないので
適応性の違いによっては、普段と違うことに落ち着きのない行動や
パニック行動が出てくることもあります。

こんなときはどうしたらいいのでしょう?というご質問をよく受けます。

最初にしていただきたいことは、飼い主さんが深呼吸することです。
犬によっては飼い主さんの状態に敏感に反応することがあります。
飼い主さんが緊張や不安を抱いていると、犬も同じようになってしまいます。
そのため、飼い主さんが少しでも自分の緊張を解いていただきたいのです。

もうひとつすぐにできる事があります。
グッドボーイハートのホリスティックケアの中でもご紹介している
フラワーエッセンスレメディを使うことです。
犬と人の両方に使うことができます。使い方は状況に応じますが、
緊急時は頻繁に利用していただくことができるものです。

フラワーエッセンスレメディの内容については奥が深いので、
こちらのブログでは省かせていただきます。
関心をお持ちの方はクラスのときにお尋ねください。
人のケア用品なので、詳しい本もいくつか出版されています。

今日のクラス参加者の方の中にも「持っていたけど使うのを忘れていた。」
という方がいらっしゃいました。
フラワーエッセンスレメディは困ったときだけでなく、気軽に使っていただけます。

グッドボーイハートでのレメディー使用の約束事で大切なのは、
「感謝して使ってください。」ということだけです。

追い詰められているとき、大変なとき、辛いときや苦しいときは、
感謝の気持ちを持つというのが難しくなることがよくあります。

レメディを手にとっても「ありがとうございます。」という言葉が
遠くなってしまうことがあります。
時間がたくさんかかることもあります。
もちろん、急ぐ必要もありません。

それでも、その気持ちが自分に帰ってくるのは、自分次第だと思うのです。
自分の気持ちを変えられるのは自分だけだと思うからです。

フラワーエッセンスレメディは不思議なものです。
それがあることに気づけるようになったときは、不思議と
「ありがとうございます。」といえるようになっている自分に気づきます。

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Posted in クラスのこと, 犬のこと, 自然のこと

地図「オポの行動から学ぶメンタルマップの構築について」

新しい地図を購入しました。
しばらく使っていた地図がわかりにくかったためのバージョンアップです。

それにしても、マップ本は10年前よりもずい分薄くなってしまいました。
カーナビとスマートフォンの普及したため、
地図を利用する人が少なくなったからでしょう。

時代に逆行するようで申し訳ないのですが、
私はカーナビもスマートフォンも持っていません。

最初にご自宅への道順を伺うときにも、昔ながらの尋ね方で
「近くに目立った建物はありませんか?」
「一番近い交差点はなんという名前ですか?」
などと尋ねるので、不思議がられるものです。

カーナビを使わない理由ははっきりとしています。
カーナビだと全体を把握する学習が進まないからです。
ある地点から次の短い地点までは案内してくれますが
これだと全体が把握することに時間がかかります。

何度も地図を見ながら移動を重ねていると、A地点B地点C地点が
面の中でひとつになって、全体の中で自分がどこにいるかという
「メンタルマップ=頭の中の地図」というのが出来上がってきます。
これができると自分が今どこにいるのかという位置がより安定してきます。

実はこれと同じことを犬がやっているのを知りました。
オポが七山で過ごし始めたとき、山に入り始めたときのことです。
オポはどんどんと先に進もうとします。
自分ひとりでは進まず、私を先に進むように誘うのです。

私は良く知らない山道を進むことに躊躇しました。
野生動物に会うかもしれないとか、罠が仕掛けてあるかもしれないとか
不安の要素がたくさんありなかなか前進できません。

それでもオポは「もう少し先に行こう」と誘います。
また、わき道の方にも「こっちにも行ってみよう」と誘うのです。
交渉をくり返しながら、私もオポに支えられて行動の範囲を広げました。

ところがこれを一定期間くり返すと、その後はある拠点での滞在が長くなりました。
その拠点を中心に先に進むときも一定の経路を好むようになりました。
また経路によっては歩く速度が変化し、立ち止まって長い地点もでき始めます。

こうしたオポの行動を通して、私も一緒に行動することで知ったのです。
最初の行動は単なる好奇心ではなく、周辺を把握するための行動だったのだと。
その結果、「拠点」での行動に安定が出て落ち着いていられるようになったのだと。

犬の能力についてまだ十分に知りえていなかったため、とても驚きました。
野生動物だったら当たり前にしていること、
普段の自分たちの生活の中でも十分に大切なこと、
考えれば犬も動物なのだからできるのは当たり前なのですが、
それをオポが自分でやろうとしていたことにビックリしました。

オポとの行動を通して得られたメンタルマップから、私は山の地図を作りました。
その地図を生徒さんにも「保存版」としてお渡ししました。

どうすれば安定がはかれるのか。
オポの行動のベースでした。

カーナビには当分お世話になりそうにありません。
場所をお尋ねするときはご迷惑をおかけしますが、
メンタルマップ作成のため、これからもよろしくお願いします。

Posted in 日々のこと, 犬のこと, オポのこと

博多の老犬

博多駅の近くの公園の横に横断歩道があります。
公園から出てきた様子の雑種のわんちゃんと男性の飼い主さんが
横断歩道に差しかかるところでした。

飼い主さんはなぜか両手にいくつかのものをかかえていて、
犬のリードは地面についたままで引きずっている状態でした。

そのまま公園から出てきたのか、荷物を持ち帰るときにリードを
地面に落としてしまったのか、直前の状態はわかりませんでした。
ただ、瞬間的に「危なくないかな?」と思って注目してしまいました。
老犬風の犬でかなりゆっくりと歩いていたので、少し余裕をもって見守りました。

ちょうどその時、横断歩道の直前まで車が走ってきました。
飼い主さんは犬のリードを足で踏みました。
リードを踏まれた犬はビックリして振り返り、まん丸の目で飼い主を見ています。
そのとき、飼い主さんが「マテ」と大きな声を出しました。
それをまた、まん丸の目でじっと見ていました。

その様子を見ながら「えっと、そうよね。言いたいことわかるよ。」
と老犬の立場になって考えてしまいました。

犬の動きからすると、犬はまさにそのときに止まろうとしていました。
なのに、リードを急に踏まれて後ろから押されたような感じになってしまい
ビックリして振り向いたら「マテ」と号令をする飼い主が立っています。
こういうわかりにくいパターンってよくあるよね、と納得もしてみます。

考えを思いめぐらせながら通り過ぎた後、用事を終わって引き返してくると
その犬と飼い主さんとすれ違う感じになりました。

犬は少し離れていた私の方にまっすぐに近づいてきて、ズボンの匂いを少し嗅ぎ
まっすぐに例のまんまるの目で私を見上げてじっとしています。

犬のしたいようにさせてながらも不思議そうな飼い主さんに
「犬の匂いがついていたからかな。」と私。
「犬を飼っているんですか?」
「いえ、犬の仕事をしているもんですから。」
「ああ、だから寄って行ったんですね。」
といわれました。

年齢を尋ねると15歳とのことでした。
なんだかいろいろあったのよ、といいたげでしたが
「この犬は子供達に人気があって…」と飼い主さん節が始まると
それをさえぎるかのように、向きを変えてまた自分のペースで歩き出しました。

15歳ともなると犬も精神的に達観している感じがしてしまいます。
子犬の頃はこちらが育てているつもりでも、
いつの間にか育てられる方に変わっているような気もします。

なんだか素敵なホッとする出会いでした。


Posted in 日々のこと, 犬のこと

犬と犬の対面

プライベートのトレーニングクラスを受講中の犬を
お友達の犬とあわせる対面のクラスを開催しました。

飼い主さん同志がお知り合いだっため数回にわたって
犬同志がいっしょに散歩にいったことがあるとのことで、
生徒さんの方で撮影したビデオも事前に見せていただきました。

今回は対面のルールを決めてインストラクターが少しだけ
介入する形で対面することになりました。

犬同志はすでに何度も会ったことのある犬ですが
犬と犬の関係というのはなかなか簡単にはできないものなのです。

それでもルールをきちんと決めることで、少しずつ安定を増してきます。
なぜわかるのかというと、犬の行動に変化が見られてくるからです。

最初は多かった行動が減ってきた
最初はあまりなかった行動が出るようになった
など、クラス中は犬の行動観察に集中しています。

犬同志を仲良くさせたいというのが飼い主さん側の気持ちかもしれません。
ですが犬と犬は仲良くという言葉では表現できないような関係作りをしています。
人よりもより自然で率直な関係で、いわゆる上下というものだけでもありません。
それでも関係が安定してくると行動に変化が見られます。
犬同志の関係作りとその安定性は犬の社会性なので、どのように過ごすかは大切なことです。

犬と犬の関係には、犬と飼い主さんの関係の方が強く反映されています。
犬と犬の対面について詳しく知ることで、犬と自分の関係について知る機会になります。

今回のビデオは今月の犬語セミナーで採用させていただくことになりました。
犬語を読み解くことで犬の世界が見えてくるセミナーです。
今月もとても楽しみです!








Posted in クラスのこと, 犬のこと

たけのこ

猪が筍を掘り返している跡が無数に山に広がっています。
筍がすごく好きというわけでもないので、
猪のとった跡を見ても「よく見つけるな」と思う程度です。

先日山歩きのクラスのときに、生徒さんが掘り返されていない筍をみつけました。
「猪が見つけないなんて珍しいね。」
「お昼ご飯の食材に使おう。」
なとど話がまとまって、道具もないのに懸命に筍を掘り返しました。

いっしょに穴掘りをする犬もいるし
そばでボーっと見ている犬もいます。

そのうちやっと掘り出してピザのトッピングに使いました。
採れたてだけど少しエグミがありました。

「この筍って、エグミがあるから猪が食べなかったのかな。」と思うくらいでした。

この2日後、筍を掘り返したのととても近い場所で、
もっと大きな掘り返した穴を見つけました。
すぐ近くの土の下に、筍があることには全然気づきませんでした。

猪の嗅覚ってスゴイですね。
犬の嗅覚の方が優れているはずだけど、関心がないからほとんど反応しません。
猪の掘り返して食べた筍のカスを少し食べてみる程度です。
実際買ってきて与えてみても食べない犬が多いです。

竹は山を痛めるので、猪が筍を食べてくれるのは助かります。
光が当たると白っぽく見える猪も、山の中で見ると真っ黒です。
とてもきれいな動物です。
彼らが生きていく場所がここにあってよかったと、ただ思ってしまいます。

Posted in 自然のこと