トレーニングクラスを受講された生徒さんからのクラス受講の感想文です。
今回はミニチュアダックスフントのディーンの飼い主さんからいただきました。
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先生と初めてお会いしたのは、昨年の3月でした。
我が家に2代目のミニチュアダックスフンドが来たのは1月末です。
先代犬は女のコでしたが、今回は3ヶ月のミニチュアダックスの男のコのディーンを迎えました。
ペットショップでディーンをショップで抱き上げたときにとても元気なオス犬でしたが、このコだと連れて帰りました。
先代犬は大人しくて、あまり手がかからないミニチュアダックスの女のコでした。
だから今回も大丈夫!と思って子犬のディーンとの生活が始まったのです。
ところが、ディーンは甘嚙み、要求吠えが激しくなかなか収まりません。
排泄もいろんな場所でしてしまうし、家具を破壊してしまいます。
さらに散歩に出しても全く歩くことができない状態でした。
前のコと明らかに違う、これはプロに任せないと大変なことになると思い、グッドボーイハートさんを見つけました。
早速、カウンセリングをお願いし先生に見て頂いたところ、すごい状態になっていることがわかりました。
わたしたちは、ディーンに天下取らせてしまっていたのです。
カウンセリングのときにすぐにトレーニングクラスをお願いしました。
家庭訪問レッスンで先生に言われた事を日常生活で取り入れるのですが、これが大変でした。
ディーンとの暮らしでは先代犬の時と180度接し方を変えなければいけないので、飼い主の方が何度も葛藤しました。
先生の言われることが本当にディーンにいいのだろうか…と以前の接し方に戻ったりします。
このままトレーニングを続けていれば本当にディーンは良くなるのか… と不安も生じます。
ディーンと向き合う日々が辛くなり、何度も手放そうかと思ったりもしました。
でも、やり始めたのだからとあきらめず、訪問レッスンと預かりレッスンをお願いして継続したところ、ディーンが1歳になる頃変化が見え始めたのです!!
こちらのコマンドを理解し始めてディーンが合図に従うようになってきたのです。
ディーンに服従心が出てきたのだと感じることができました!
ディーンは今1歳5ヶ月になりましたが、夜はクレートの中で朝まで静かに寝てくれて、家ではほとんど吠えることがありません。
わたしたちがご飯を食べてても、もらえないと思ったら諦めて自分のベッドで寛いでます。
来客時も以前はずっと吠えていたのですが、今は最初に数回吠えるくらいですぐに落ち着いてます。
先生に出会えて本当に良かったです。
グッドボーイハートに出会えてなかったかと思うとゾッとします。
先生が言われていた「3歳の扉を開く」までは油断禁物ですが、ディーンはどんどんお利口さんになってきています。
犬を知ること、犬と向き合うこと、諦めないこと。
大事なことをここで教えて頂きました。
今ではディーンのことが可愛くて仕方がありません(笑) 手放さなくてほんとに良かったです。
先生、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願い致します。
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同じ犬種を迎えた飼い主さんの中に、ディーンの飼い主さんと同じく「前の犬とどうしてこんなに違うのだろうか?」と困惑されている方は結構多いのです。
純犬種の犬を選ぶ理由の中に「犬の性格がわかりやすい」ということもあるかもしれません。
そして迎えた犬がたまたまおとなしいタイプの犬だったとすると、この犬種はとても飼いやすい、次に迎える犬も絶対に同じ犬種にしよう!となるのも当たり前のことです。
ところが、犬は機械ではありません。
同じ犬種であっても、犬の個性は様々です。
ディーンちゃんも、先住犬のミニチュアダックスフントとは全く違う性格をもった犬だったのです。
ダックスは飼いやすいという固定観念から脱するのにしばらく時間がかかるため、そのうちにおとなしくなるだろうと子犬期の接し方も、前の犬と同じようになっていました。
吠えたら抱っこ、甘噛みしたらボール遊び、部屋はすべえ解放して、おもちゃは山のように与え、なんなら人のものもどうぞという感じです。
犬にすべてを与えてしまい、犬の要求に応じるように接してきたことで、ディーンちゃんに誤解をさせてしまうことになりました。
犬に伝わってしまったメッセージは「あなたのルールで暮らしていいのよ。」でした。
クレートの中では数時間にわたって吠える、吠える。
さすがに参ったと白旗を上げそうになる飼い主さんに代わって、お預かりクラスでクレートトレーニングを完了させました。
環境が変われば、行動も変わる。
犬のトレーニングの基本中の基本を、お預かりクラスで実現させただけです。
クレート中の吠えはすぐに止まりました。
管理するのは飼い主ではなく、私。
自分の王様部屋はもうありません。
周りにはかなわない犬ばかり、犬たちは私に従っている様子。
ひとりで反発を繰り返したディーンちゃん、間違えて奪ってしまったチャンピオンベルトをなかなか外そうとせずにごねました。
でも、こちらは大自然の中です。
敵は私だけではありません。孤立化するにはあまりにもリスクが高いと理解したのか、やっと私たちのグループに入ってきました。
お預かりクラスのあとは多少落ち着いて過ごしていたディーンちゃんも、ムクムクと以前のチャンピオンの思い出が振り返ったようです。
飼い主さんへのワンワン攻撃が出たり消えたりの繰り返し。
気を許せば噛みつき行動で脅しをかけてくることもありました。
サイズは小さいですが、犬の噛みつく行動に立ち向かうためには知識だけでは足りません。
なんどかラインで辛いお気持ちを送ってこられたこともあります。
しかし、ディーンちゃんの飼い主さんは、「このコを飼えるのは自分たちしかいない」という強い気持ちでディーンちゃんに向かって下さいました。
結果として、ディーンちゃんを飼い主さんのグループの中で犬がいるべき立場に落ち着かせることができたのです。
常に上に挑戦しようとするタイプの主張の強い性格の犬は、なかなか気を抜くことができず飼い主さんとしては「大変な犬」となりがちです。
犬に対して「来るなら来い!」という気持ちでいることを楽しいと思えるようになるまでは、ただ辛いばかりです。
大変のように思えますが、この犬に対する態度を持つことで人はかなり強くなります。
人としてもパワーアップして充実した毎日を送れるようになるでしょう。
ディーンちゃんのあらゆる攻撃に勝利した飼い主さんは、人としてとても強く成長されたのではないかと思っています。
犬はそれぞれの時期に何か大切なメッセージをもって私たちの前に現れるメッセンジャーです。
そのメッセージは時に辛いこともありますし、受け取り難いと感じることもあります。
でも、そのメッセージを受け取ることができるのは、やはりわが犬がかわいく愛おしいという気持ちです。
飼い主さんの言われるように。犬のことが愛おしく感じられるようになったのは、犬がおとなしくなったからだけではありません。
飼い主が犬に真正面から向き合った結果、お互いに何かつながりを感じられるような関係が築き上げられたからです。
犬を見れば、飼い主が犬とどのような時間を過ごして来たかがわかります。
初回のカウンセリングのときにもわかるし、レッスンを終了したあとに再会したときにもわかります。
その犬の表情を見たとき「やったね」と犬に話しかけることをいつも楽しみにしています。
ディーンちゃんに今度再会したら「やったね!」と言えるのを楽しみにしています。