グッドボーイハートは人と犬が共に成長して調和することを目指すドッグトレーニング・ヒーリングスクールです。

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ダブルスのパートナーが迎えた犬のパートナー☆あいちゃん

訪問トレーニングを受講して下さった生徒さんからいただいた【受講生の声】

今回はトイプードルのアイちゃんの飼い主さんからいただきました。

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コロナ禍の中、生後50日の小さなトイプードルを迎え入れました。

わたしは以前から「子育てを終え仕事も引退したあかつきには絶対に犬を飼うぞ!」と決めていたのです。しかしなかなか機会がなく月日が過ぎていきました。

しかし、時代の変化が後押ししたのか、予期せずにその時がやってきました。

みんなに愛されるように「あい」と名付けました。


いつかワンちゃんを飼ったなら、学生時代の友人である宮武先生(いつもはさっちゃんと呼んでいます。)にご指導いただこうと思っていたのです。

でも、ご時世的に自粛期間中ということもあり、子犬を飼いたいのだけどと相談をしたものの実際に会うことはできず。

「クレートあったほうがいいよ。」などのアドバイスをたよりに自分なりにネットで調べ、我流で子犬育てに邁進するという日々でした。


今時は何でもネットで学べて便利な時代だなぁと、それなりに犬育てが進んでいたと思ったのも束の間…

アイが生後8ヶ月になる頃についにギブアップする事態になってしまいました。

子犬のころはおとなしかった犬が、次第に散歩中に人、犬、自転車、バイク等への吠えが激しくなってきたのです。

特に家の近くでは前から歩いてくる人に向かって走り出しその勢いでリードが外れ、立ちすくむ人の周りを吠えまくる犬とそれを追いかける飼い主がぐるぐる回るというような、パニクリ事件が数回おきました。

ネットで紹介されていた様々な対処法はまったく効き目なし…。

がるがるの猛犬ぶりに散歩に行く事がストレスになってしまい、早速さっちゃんに正式にトレーニングを依頼しました。


電話で相談すると「私のやり方はチーチーパッパじゃないからね!」と言われ、どう厳しいのかとドキドキしましたが、それはさっちゃんの犬に対する熱量、本気度を感じ取ることで理解できました。

自分のやってきたことがことごとく間違っていたと指摘され、レッスンの度に衝撃を受けるも、目から鱗が剥がれような感覚でした。

それを主人にも伝え、今後の接し方を変えるよう協力を求めました。

撫でて抱っこして、癒されたいと思って飼ったのに、触っちゃダメなん!?

主人は「おれはあいちゃんの飼い主じゃなくて遊び友達でいいよ。」といいましたが、それが犬にとってはストレスになっているのであれば可愛いそうだということで、主人も納得し、一緒に生活環境や接し方を変えていきました。


レッスンは散歩中の問題だったので、散歩の練習がメインかと思いきや、8割方はあいとの服従関係構築のためのレッスンでした。

訪問クラスでいろいろなことを教えてもらいつつもなかなか問題の改善が見えなかった頃は、このコには精神的な障害があるのでは?と逃げ道を探している自分もいました。

しかし、レッスン後半の散歩の練習時に、一台の自転車に対しては吠えたのに、4台でくる自転車には吠えずにスルーしたのです。

「あいちゃんはパニック吠えじゃないよ。冷静に吠えるかどうかを判断しているよ。」と言われ、やはり問題は自分の飼い主としての力不足にあることを認識しました。

「1歳からでも全然遅くないよ。」という言葉に勇気付けられながら、途中挫折しそうになったりしつつも頑張って練習を続けました。

そして10回目のレッスンでは「まだ完璧ではないけど散歩中の興奮度も減ってきた。私があいちゃんをコントロールできるんだという自信がつき、リラックスして散歩ができるようになったよ!」と報告する事ができました。


レッスンを受ける前は人間目線でしか犬の気持ちを考えていなかったことに気づきました。

長い間、このコは生き辛さに耐えていたのかと思うと胸が痛みます。

最初からちゃんとレッスンを受けていればと悔やまれます。

でも私の場合さっちゃんが友達だったことで、回り道する事なく、ここにたどり着けたことはとてもラッキーでした。

学生の頃から頭脳明晰で思慮深く、視点が乙女的ではない会話が印象深く今でも覚えています。それからうん十年、経験を積み重ね、犬のみならず人をも惹き付ける素敵な女性になられたのですね。

毎日お忙しいと思いますが、これからも頑張り過ぎずに、ワンちゃんのキモチを飼い主さんに教えてあげて下さい。

私とあいも次は七山トレッキングデビュー!を目標にこれからは今以上のワンコライフを楽しみたいと思います。

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文章にもあるとおり、あいちゃんは私の大学時代のテニス部の同期です。

しかもずっとダブルスのパートナーを組んでいました。

テニスをされたことがある方ならお分かりのとおり、ダブルスのパートナーはお互いの息があっているかどうかがプレーに出ます。

犬のと暮らしもそんなものではないかなと思うのです。

例えばリードを持って散歩をしているときにも、相手の呼吸を感じながら一体感を感じながら歩くと、相手の状態がよりわかるようになります。

普段の生活の中では、「犬は何を考えているのだろう」といつも受け取りの気持ちを持って接していると真実はすごく見えてくるものです。

犬に対する間違いは最初から飼い主側が犬にしたいこと、犬にしてほしいことを決めてしまっていることです。

確かに犬は可愛がられるために生まれてきたのですが、それだけではありません。

犬は犬として生きていくために生まれてきたのです。

そして当然幸せになる権利を持っています。

大切なのは犬という相手に対するリスペクト、それがお互いの主従関係を作り上げていくのです。

私のダブルスのパートナーなど誰でも務まるものではありません。

彼女だったからこそパートナーになってくれたのだと思っています。

きっと<犬をリスペクトすること>これからますます深みにはまっていかれるでしょう。

訓練士になると決めていたあの青春時代から数十年、こうしてお役にたてて幸いです。