クラスメイトのコーナーです。
今回は柴犬のコロ助くんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私がコロ助を飼いはじめたのはコロ助が生後2ヶ月の時です。
それまでの私は「犬かわいいなぁ。いつか犬を飼いたいなぁ」とずっと思っていました。
そしてコロ助を飼うことになり、犬と暮らせる!という期待に胸を膨らませていました。
しかし実際コロ助を飼い始めて一緒にいると、
膝の上に乗って来てはガウガウ唸る、目の前でくるくる回りだしてしっぽをかみ始める、
挙句の果てには私の服の裾や手をかみ始める・・・。
これは何なんだ?と思いつつ、どうしたら無くなるのかもよくわからず、月日が過ぎていきました。
そうこうしているうちに、さらに困った状況に。
朝晩問わず数時間塀の近くで飛び跳ねながら、キャンキャン鳴き続けるようになってしまったのです。
当時のコロ助は6才。
犬に詳しい人に相談しても、「6才だともうしつけは入らない」と言われ、
どうしたらいいのかわからない状態でした。
八方塞がりの状況で、助けてくださいと連絡したのが宮武先生でした。
6ヶ月過ぎ頃に、宮武先生には訪問でトレーニングに来ていただいていました。
スクールが七山に移転してから、コロ助が車が苦手だったこともあり足が遠のいていました。
連絡後に家庭訪問のカウンセリングを受けました。
その後トレッキングクラスへのお誘いをうけ、何かしなきゃという思いで七山校に通い始めました。
しかし最初は「えっ!山の中で自由にさせるの??
あっという間にいなくなって今生の別れになるのでは・・・。」と思っていました。
なんとなく予想はしていましたが、山でのコロ助はあっという間に私たちの先を行き、
リードで止める。呼び戻そうと名前を呼んでも来ない。
先に行かないように長い木の枝で動きを止めようとすると、枝に逆ギレして吠えて噛みつく・・・。
いつかゆっくり歩ける日がホントに来るのかなぁ??と思いながら通い続けました。
それでも2か月、3か月と通ううちに、少しずつ変化が見えてきました。
最初に変化が現れたのはコロ助のしっぽでした。
通常柴犬のしっぽはくるんと巻いているんだそうですが、コロ助のはピーンとまっすぐ立っています。
歩いても、ほとんど揺れません。
しっぽの毛も、すすきの穂のようにゴワゴワ・バリバリ。
そんなしっぽの毛が柔らかくなって、歩くと揺れるようになってきたのです。
また「私の声が聞こえていないのでは?もしや耳が聞こえないとか・・・」
と思いたくなるほどに無反応だった呼び戻しですが、
10回に1回、5回に1回と徐々に反応する頻度が上がってきて
「コイツは聞こえていないのではない!呼ばれていることがわかっていて来ないのだ」と思い知らされ、
情けない気持ちになることもありました。
今では百発百中とは言いませんが、十発五中くらいでは戻ってきているかなぁと思います。
学校に通うきっかけだった自宅でのキャンキャン鳴くパニック行動も、今では無くなりました。
こうした変化はある時をきっかけに劇的に変わったわけではなく、
どれもこれも徐々にじわじわとやってきて、後から考えてみるとそういえば・・・と気づくことばかりです。
少しずつですが、ここまで来たなという印象です。
私自身、嫌なことがあったな~疲れたな~という状態でも、
山に行くといつしか忘れています。気持ちがすっきりします。
コロ助も同じなんじゃないかなと思います。
学校に行き始めてから、私はコロ助のことをよく見るようになりました。
今の行動何なのさ?と思っても、今まではそこで止まっていました。
でもトレッキングクラスや犬語セミナーで、犬について知るようになって、
コロ助は何でそんなことしたんだろう?何を考えてるの??と気になって
とりあえず一緒にいるときはジロジロ見ています(笑)。
今ではコロ助の方が「この人は僕をジロジロと・・・何なのさ?」と思っているかもしれません。
でも見ているとわかることがたくさんあります。不安なのかな?
ああ、あそこにネコがいるんだとか、落ち着いているのかな?
おお、座った。フセした。
前は私の近くで落ち着いて過ごすなんて考えられなかったよね~・・・という風に。
なんだかコロ助のトレーニングというより、私が犬を知るトレーニングに
学校に通っているのかもと思うことがあります。
二人で勉強中です。
コロ助は9才ですが、発展途上です。
最近では自分から!車に乗り込めるようになったし、
今までは見向きもしなかったクレートに入るようになり、中で眠る時間も増えました。
まだまだみんなの背中が見え始めたところですが、
これからも小さな変化を大事にできることを増やしていきたいと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コロ助くんは青年期に訪問トレーニングを受けていただいたのですが移転で少し中断してしまい
不安定行動が表面化したことでグッドボーイハートに連絡してくださいました。
家庭環境のルールを改善しながら、パニック行動への対応をさせていただきました。
トレッキングクラスはストレス解消にはなりますがそれだけではありません。
犬同志が仲良く一緒に遊ぶクラスでもないのです。
犬の安定性をじっくり引き出していきます。
コロ助くんは急に変化したように見られがちですが、実はじっくりと変化の下積みがあって
その変化が表面化してきたというだけです。
飼い主さんの根気が勝利の秘訣でした。
そろそろ新しいクラスへの挑戦も始まるのかな。楽しみですね。