山歩きの楽しい季節の始まりです。
山の気候はぐんと冷えており、山の学校に到着された人々は「やっぱり寒くなってますね…」と都市環境との気温の差に驚かれていました。
犬たちにとっては最高に過ごしやすい季節です。
小型犬たちも夏は決して得意ではありません。
ほどよく冷たい風が通り過ぎて、季節の変化をいち早く教えてくれるのが山の季節です。
月に1回のグループクラスですが、山の斜面、木々の色合い、山のにおいなどひと月でずいぶん変化していきます。
先月と全然違うなと思っていただけるくらい季節感を感じることができます。
においならお任せの犬なら、山の変化にきっと気づいてくれるでしょう。
今回はトレッキングクラスで危険な生物とも出会いました。
一週間に3から4回は山歩きをしているので「いつもとは何かが違う」を感じるセンサーがいつの間にか発達しています。
トレッキングクラス後は、有志のメンバーで山歩きコースの手入れをしていただきました。
また裏山の工事のために撤去される予定の小さな植木を安全な場所に植え替えていただきました。
根付かないかもしれませんが、もしかしたら根付くかもしれないし、何もしないよりも可能性が少しでもあった方がいいとお手伝いいただいたみなさん、ありがとうございました。
トレッキングコースの整備のために、お手伝いに来てくれていた若い男性がいっしょに初めて山にあがりました。
作業後に「山歩きどうでした?」と尋ねると、意外な答えが返ってきました。
その答えとは「ここでも空気が綺麗だと思っていたけど、山の中はここよりももっと空気が綺麗なのでびっくりしました。」。
これは本当にそのとおりなのですが、その感想を聞いてうれしくなりました。
山に入った途端に、山を歩き進むたびに、空気感が確実に変化していきます。
山を歩くというのは、山の空気の空間の中に自分が溶け込んでいくようなそんな感じなのです。
自分と犬がいっしょに山に溶け込んでいける瞬間の連続というのが犬との山歩きの共感の楽しさです。
感覚なのであくまで個人のものです。
みなさんおひとりおひとりが何を感じられているか、その方にしかわかりません。またその犬にしかわかりません。
誰にもわからない自分だけの体験、だからこそ特別で大切なものなのではないでしょうか。
アールゼットはお留守番でした。
メエーメエーないていました。ついていくつもりが離れてしまうときだけ鳴きますので、この日はいくつもりだったのかもしれません。
アール、ゼット。トレッキングお勉強がんばろうね。