毎月開催の犬語セミナーを行いました。
本日のセミナーの題材となったビデオは、先日クラスのときに撮影した
飼い主さんがお友達同士の犬と犬の対面のビデオです。
初対面ではなくなんども対面したり一緒に散歩をした犬と犬。
クラスの中の対面となると、一定のルールが働くためいつもとは様子が異なります。
犬語セミナーはとてもシンプルな勉強会です。
ただビデオの中で見たことを、そのまま言葉にすればいいのです。
言葉にするといっても「喜んでいる」とか「この犬が好きなのね」
のような擬人的な見方は犬という動物への理解を深めません。
きちんと見るためには、まずは客観的に思い込みを捨てること。
見たものを分析して動物の情動を知るためには、科学的で生物学的な
知識を必要とします。
ただ可愛い、いつも楽しいはずという思いを一旦横において
冷静に動物を理解することは最大の愛だと思います。
ワナにかかったツキノワグマを飼育している大阪の寺院が飼育して
1周年になるということでイベントをしたというニュースを見ました。
その中のツキノワグマの扱われ方は、動物を理解する姿勢とは思えません。
強度のストレス行動をするツキノワグマを見学している幼稚園生たちが
「かわいい」「楽しい」という言葉を口にしてニコニコと笑っていました。
このツキノワグマはイノシシ用の檻ワナにかかったとのことでした。
害獣であれば駆除、誤って捕獲したものは自然に還すのがルールではないでしょうか。
愛情は誤解を生むことがあります。
犬語セミナーは犬を知るためにも、動物を理解するということが
どういうことなのかを知っていただくためにも継続していきたいです。
今年は熊本地震被災地のためのチャリティー犬語セミナーを企画しています。
「理解の輪」が広がりますように。