初めてのお預かりクラスを体験した犬くんの帰宅後の最初の訪問レッスンに伺いました。
お預かりクラスでの様子は毎晩、ラインでご報告していますが、簡単なご報告の他にもいろいろと犬について気付いたことや、今後の作戦などを飼い主にお伝えする大切なクラスです。
同時にお預かりから帰宅した犬がどうしているのかも気になるところです。
入室時に毎回吠える犬くん、今回もお決まりの吠えから始まりました。
ですがその後は、私も犬の落ち着かせに積極的に関与できる関係を築いてきたために、今までとは違う対応も可能です。
レッスン中に吠えたりやんだりを繰り返していた犬くん、お預かり後の最初のクラスでは始めの吠えのあとは全く吠えずに60分のクラスを終えることができました。
預かりクラス後の犬の行動の変化について飼い主の感想
帰宅後の犬の行動の変化については次のようなことだったそうです。・フセがとても早くできるようになり、今までフセなかった場所でも伏せるようになった。例えば、テラスに出る前にフセをするようになったりごはんの前にも伏せるようになりました。
・散歩中に人や犬に吠えていたのに吠えないこともあり、吠えても落ち着かせが早くできるようになった。そのため今までいけなかった公園にも行けるようになった。
・リードの引っ張りが全くなくなった。
・室内マーキングをしていない。
・クレートをハードからソフトに変えることができた。
・毎晩9時になると自分からハウスに入って寝るようになった。
・室内をつきまとって歩くことがなくなった。
こんなご報告でした。
犬にいろんな面で変化が見られ、お預かりに出してよかったと言われていました。
こうした良い変化が預かった犬のすべてに出るわけではありません。
ただ、多くの飼い主さんがお預かりクラスで犬が成長してお利口さんになって帰ってくるのを期待しているとは思います。
預かりクラスで犬の成長を促すために、飼い主としてはどのような努力が必要なのか、どのようなタイミングが良いのか。
・家庭での基本練習を重ねていること。練習とはそれぞれに犬ができる段階というのがありますので、一概には言えませんが例えばフセを教えているのであれば、フセの回数をたくさんさせるようにしておくことなどです。
この犬くんもお預かり時のフセは大変早いと感じ、自宅でもちゃんと練習をしていることがわかりました。
・預かり期間が5日以上であること
犬は3日たつとずいぶんと環境に慣れてきます。
言い方を変えれば3日は仮の姿でいられるけれど、4日目には地が出るという感じです。
預かり日数が3日で帰宅すると犬が地を出す前に帰ってしまうということで、騒がしい犬もおとなしいままでいることもあります。
5日たつとまた変化があります。
今回の犬ちゃんは9日のお泊りクラスでした。
初回のお泊りでしたが、他の犬たちも預かっていたので合わせていただいたのです、これもよい結果を生みました。
・合宿メンバーによって内容が変わる
当然のことですが社会性の育っているメンバーの中に入るとすぐに集団行動をさせられるので預かり中の対犬の社会化学習はすすみます。
メンバーは選べないのですが、今回もある犬ちゃんの預かりをインスタで発見した飼い主さんが急いでお預かりクラスに連れてこられたという例もありました。
・犬の年齢
鉄は青いうちに打て、のことわざ通り、年齢は影響します。
若ければ若いほど良い、特に一歳未満の犬は柔軟です。
・帰宅後の接し方には厳重注意
預かり後の接し方について、家庭での行動が不安定な犬については特に厳重にお伝えしています。
帰宅後の飼い主のすり寄りやベタベタ、甘やかし行動が預かる前よりも犬を不安定にさせてしまうからです。
今回は預かりクラスでよい方向に変化した犬の行動についてお伝えしましたが、もちろんすべての犬が良くなるわけではありません。
犬によってはとても長い時間や繰り返し預かりが必要になることがあります。
逆をいうと、現在お預かりクラスを利用している犬たちの中で「比較的、社会性が育っている犬」は預かり回数が多い犬であることを否定できません。
グッドボーイハートの群れのポジションを確立している犬といっても過言ではなく、皆自分の役割をよくわきまえて行動してくれます。
預かりクラスと訪問レッスン、この二つの柱はどちらも大切なのですが、飼い主の皆さんが犬とのより良い信頼関係を築いていくためのお手伝いとして上手く活用していただければと思います。