先日もまた、初めてのトレッキングクラスで「初めての犬との山歩き」を体験していただきました。
何にでも初めてというのがあるはずですが、私自身が初めてオポと山を歩いたことがあまりにも普通に始まってしまってほとんど覚えていないのです。
そのこともあってクラスにご参加のみなさんが初めて山歩きをされたときにはできるだけ記憶しておこうと思い、こうしてブログにご紹介しています。
初めての犬との山歩きは、犬にとっても初めての山歩きでもあります。
今回の犬くんは数回の預かりクラスを利用されていたので、七山の自然の中で七山の家周辺で過ごす時間は作ってもらっていました。
それでも山を人と歩くという行為は特別なことなので、飼い主さんに初めての山歩きをいっしょに体感して欲しくて預かりの時にはデビューさせていませんでした。
お預かりのあとの山歩きでしたので、最初は少し興奮気味でしたが、次第に山という環境を深い記憶から思い出したのか、入念に地面のにおいをとりながらゆっくりとした足取りで歩くようになりました。
犬ちゃんはまだ生後7ケ月になったばかりです。
まだまだ若く好奇心も旺盛、新しいことにも興味深く、山のにおいは若い犬ちゃんにとっては格別なものであったはずです。
でも見ていると都会のコンクリートの上を、たくさんの人や車と行きかうときとは少し様子が違うようでした。
普段から散歩を見ているわけではありますが、想像するに明らかに街中の散歩よりも落ち着いて行動しているように見えたのです。
何のにおいを嗅いでいるのだろうと犬が知る世界を私たちが知ることもできず、いつものようにもやもやとしながらも、いつもとは違う犬の表情と行動にワクワクとしました。
飼い主さんの方は幼いころに過ごした自然の空間を思い出したとおっしゃっていて、小鳥の声や川のせせらぎが懐かしいととても良い時間を過ごされていたようです。
そして私の頭に残った印象的な飼い主さんの言葉はこんなことでした。
「もうドッグランに行きたいという気持ちがなくなりました。」
実際にドッグランに一度行って見られてもいいとは思いますが、山歩きの楽しさを知ってしまえば、ドッグランなんて全然楽しくないと思うようになるはずです。
犬の表情や行動をちゃんと見ることができる人なら絶対にドッグラン<山歩きですね。
こんな時間を犬と過ごして下さる飼い主さんに出会うことが、グッドボーイハートを続けている理由でもあります。
これからこの犬ちゃんがどのような経験を重ねていくのかとても楽しみです。
犬も人も自然の中から生まれました。
そして自然の中へと帰っていきます。
その生のある間も、ぜひ自然と共にありますように。