暑さ寒さも彼岸までというのは本当のことですね。
秋のお彼岸を越えて山ではすっかりと涼しい季節がやってまいりました。
みんなで山歩きするグループトレッキングクラスも、良い天候の中で開催できました。
毎回ご参加いただいているベテランたちと初めて参加されたビギナーまで。
一緒に協力しあって安全に山歩きをして元のテリトリーに戻ってくることが本日の任務です。
山にはいつ何が起こるかわからない仕掛けがたくさんあります。
イノシシの気配なのか、他の動物の足跡の匂いなのか、上を飛び交うスズメバチなのか、もしくはひらりと落ちる落ち葉なのか。
何があっても驚きすぎず、衝動的に吠えたり飛び出したりせずに、警戒心と勇気をもって落ち着いて歩くことが大切です。
犬にも人にも集団心理というものがあり、皆が同じ行動をしていると自分もまたその行動に合わせようとする力があります。
集団化は明確な方向性と安定性がなければ危険な武器になることもあります。
集団の力の中から安定を引き出すためには、ゆっくりと大地を踏みしめるようにしっかりと歩くことがポイントです。
飼い主さんと犬のひとつのグループがお互いの信頼で結ばれていることもとても大切なことです。
それにしても気持ちの良い空気が流れていました。
北風が山の中をゆっくりと回っているのを感じます。
時間と共にさす日差しの位置が変わると山の風景がとたんに変化してしまいます。
ここさっき通った道だよねと思うほど光と影の力で山が変わっていきます。
この季節の山を「山装う」と言いますが、昔の方はよく言ったなと思います。
犬たちもみな心地よい空気を感じていたようです。
なかなか良い写真が取れませんが、こうして輪になって同じ空間の空気を吸って気持ちが良いと思えるだけで素敵なことだと思います。
山歩きは地味なので、派手なキャンプやドッグスポーツのように注目を浴びませんが、やっぱり山はいいです。
来月は少し紅葉していると思います。
この季節を犬と楽しんで下さい。