グッドボーイハートのトレーニングクラスの特徴のひとつが、犬を自然の一部としてとらえるということです。
犬に限らず私たち人間も自然のひとつであることは間違いありませんが、犬も同じなのです。
犬と自然をできるだけ近付けて、犬を犬として過ごす時間を尊重する。
それがグッドボーイハートのお預かりクラスの奥にある目的です。
お預かりクラスを利用される飼い主さんたちは、旅行、出張、冠婚葬祭などのペットホテル替わりとしてのご利用と、飼い主さん側に特別な事情がなくてもお預かりクラスを利用されます。
グッドボーイハート七山校が自然の風が流れる空間にあること
多くの時間を屋外活動で過ごすこと
私たちインストラクターが犬を犬として扱うこと
これらの環境整備によって預かりクラスは構成されていきます。
そこで預かりクラスを利用される際には、
「どのくらい預けたら犬にとって良い方向になるでしょうか?」
というご質問を受けます。
単なるペットホテル代わりであれば、日帰りでも一泊でもお預かりします。
ですが当校で学ぶ飼い主さんたちは、犬のより深い成長に関心を持たれます。
そのため「期間が延びることで犬に良い影響があるならそうしたい。」と希望されることがよくあります。
その期間を説明するのに良いヒントを、先日拝見した養老孟司氏のインタビューの中に見つけました。
その期間は3泊4日を超える。
この数字はいつも私が生徒さんにご説明するのに、できれば3泊4日~が変わるとご説明しているのと同じ数字です。
この数字について養老先生のインタビューではこんな内容の話でした。
養老先生は都会と自然を行き来する生活をしていることはご存知の方も多いでしょう。
自然環境に行って体を整えることが人にとって大切なことだと日頃から力説されています。
仕事の多くを都会でされるのでしょうが、自分の体の声に応じながら自然の中に出かけていらっしゃるのかと推測しました。
養老先生が自然の拠点に移動された際には、3泊を超える4日目から自分の体に変化が訪れるということでした。
「ここにきて4日目から変わり始めるんだよ。」
3泊4日目からです!
先生はお茶目にも「そこで4日目には飯はどうするっていうことになるんだ」と続けられました。
どうやらご婦人不在で田舎生活を続けておられる様子。
自然に移動して4日目の夕飯には行き詰ることになり頭を悩ませるということです。
人と犬とでは寿命も違い流れている時間の速度も違います。
しかし環境が変化してから新しい環境に自分の体が適応し始めるこの4日目という数字は人も犬も同じことのようです。
2泊3日と3泊4日。
一日しか変わらないのに大きく違うのは、預かっている犬だけでなく飼い主の方にも訪れます。
2泊3日だったら犬なしでも生活をなんとかできる飼い主も、3泊4日となると耐えられなくなる可能性が大です。
飼い主さんが長期の出張や旅行のときには別として、今まで犬のいた生活空間の中に4日間、犬が不在で人間だけとなると人はとたんに落ち着きをなくしてしまいます。
このミラクル数字ですが、本当に変化が起きるかどうかは、犬の行動の変化によって現れます。
3泊4日を超えた時に起きる奇跡の瞬間。
一度起きてしまえば次の預かりの時にはもっと早いステップとなります。
今月はゴートゥーということでお預かり犬ちゃんたちが大変多いため、奇跡の瞬間を見守ります。