犬が自分の家に来てはじめてのお散歩のこと覚えていますか?
どこでどんな風に過ごしたのかを覚えていますか?
特に今まで室内経験しか持っていない子犬にとっては屋外というもうひとつの世界があることを知る一瞬です。
庭などで屋外経験をさせた子犬とは違ってその驚きや不安も半端なものではありません。
いわば柵の向こうの世界があることすら知らなかった子犬が、新しい世界があることに気づいた一瞬。
その一瞬の子犬の表情を見たときに子犬が今どのような状態であるのかを知ることができます。
だからレッスンのときに最初に散歩に出す機会を得られることは、自分にとっても特別のことなのです。
子犬のときからレッスンを受けてくださっている飼い主さんの犬ちゃんたちは、比較的落ち着いて外の世界を受け入れます。
最初の散歩に出るまでにご自宅での環境を整えているので、室内での排泄の失敗などはなくなっているからです。
今日も犬用バッグに入れて最初の散歩練習のために飼い主さんと共にすぐ近くの公園に出かけました。
バッグの入り口を開けて子犬が世界を知るのを待ちます。
今日は本当にタイミングが悪く子犬がバッグから出てくるのを待つ間に近くにいた人が子犬ちゃんに気づいて近付いてきました。
手を犬に差し出して出ておいでと声をかけます。
子犬は警戒心を高めてその人を見つめ、すぐに私が人側の制止に入りました。
「今日はじめて外に出たんです。まだ知らないこといっぱいです。」
だから見守ってほしいということを言いたかったのですが、伝わらない感じがしたので子犬と通行人の間に割り込んで立ちました。
なんにでもすぐに介入してくるのは日本人の長所なのですが、ときには少し距離をとって欲しいと感じることもあります。
ずっとでなくていい、ほんの数十分とかまた次の機会まで待って欲しいのです。
通行人も別の場所に移動したので子犬や地面の臭いを嗅ぎながら土の上に出てきました。
リードを持つ飼い主さんが見守ります。
本来子犬に失敗はない、だから叱る必要もほとんどありません。
子犬を叱っているならば、管理や環境の整え方が上手くいっていないのでしょう。
子犬は自分の思ったままに行動しますから、それをある程度制限していければ大丈夫です。
子犬ちゃんは早速地面に自分の臭いをこすりつけたり、排泄をして臭いつけをしていました。
この行動はとても活発で自己主張の強い犬のする行動で、この子犬ちゃんの性質をよく表しています。
本当に小さな行動が大切なのだと思うと犬の行動のひとつひとつを見逃したくないと思いスマホなどをしている時間などはありません。
明日はまた違った行動をするであろう犬ちゃんのお散歩練習。
来週がまた楽しみです。