犬について学ぶためのクラスにはいろんな講座やクラスがあります。
この福岡市だけでも相当の数の学びの機会が存在しているはずです。
過去にたくさんの講座を開催してきたことから講師として自分が知ったことは「犬について最も大切な学びは自分と暮らしている犬との生活にある」ということです。
当たり前のことなのですが子育てと同じように子供のしつけをするのに学校を責めたり、塾にやったり他の刺激を与えたりして改善しようとしてしまうが、結局は解決できるのは家庭しかないということなのです。
飼い主としての私は、オポという犬と暮らして学んだたくさんのことが一番自分を変えるきっかけになりました。
私がドッグトレーナーであるから学んだことよりも、私がオポの飼い主であったからこそ学べたことが実はとても深いものです。
自分と暮らす犬の環境についての全てを知っているのは飼い主だけです。
その飼い主の見方、接し方、考え方、価値観が変化することで犬は大きく変化していきます。
しかもその変化は特定の講座を受けることよりも圧倒的に大きな変化になりうるのです。
だからグッドボーイハートにあるどの講座をおすすめするのかと聞かれれば絶対に「家庭訪問レッスン」と答えます。
この犬の家庭訪問レッスンの依頼の中で非常に多いのがトイレトレーニングです。
子犬期であまり外に出したくないという理由での家庭訪問依頼であったり、またトイレの失敗の現場が家庭内であることによる犬のしつけ方についての相談がきっかけとなって家庭訪問のしつけのレッスンに伺うことがあります。
犬のトイレのしつけ方ひとつにしても、飼い主さんがネットで検索して調べたやり方と私の意見が真っ向から対立するところからトレーニングクラスが始まります。
ペットシーツで排泄をしたらおやつ(食べ物)を与えるというトレーニングである程度できるようになりました、という飼い主さんがいるとします。
結果として犬がペットシーツの上で排泄できるようになったとしても、その方法を続けることで起きうる間違った方向性について説明する必要があります。
トイレでオヤツを与えるという方法はいかにも正しいように思えてしまうし、実際のところ犬は室内のペットシーツの上で排泄をするようになるので結果として成功したように思えます。
「犬がペットシーツの上で排泄する」ということを食べ物で強制することには成功するということです。
ですが本当に犬の自立性を引き出して、犬として適切な場所で排泄ができるように導く自立を支援するしつけにはほど遠いやり方です。
人がやってほしいということをできればいいというやり方は、いつかそのうちに犬の魂を奪う結果となります。
犬が犬として生きることを尊重しその助けをして、息苦しい人の社会でなんとかイキイキといっしょに生活したいと願うのがグッドボーイハートの考え方です。
実際にトレーニングクラスに入ってみないとトイレのしつけひとつでこんなに話し合いになることになろうとは飼い主さんも想像もしないでしょう。
犬にとっては排泄行動はテリトリーを守る境界線をつくる行動を重なっているため、とても重要な生活行動だと考えるようにします。
先日も子犬ちゃんのトイレのしつけでもこのようなやり取りが繰り返されましたが、結局食べ物なしで生活空間の最も端にトイレ場を移動しそこで100%排泄ができるようになりました。
尋ねられていないのに余計なことかもしれませんが、自分が知っていることをお伝えするのがサービスを利用していただく付加価値だと思っているからです。
飼い主さんやご家族の葛藤も大変だったかと思いますが、やってみるといとも簡単にトイレ場を覚えていき他の行動も変化していることに気づかれるのにさほど時間はかかりませんでした。
犬の生得的(生まれ持って身に付いた)行動を引き出すと犬に安心感が生まれ、行動が安定をしてくるのです。
犬が本当に好きなら絶対にはまるクラスです。
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