前回のブログでドイツでは犬は室内に排泄する習慣がないことをご紹介しました。
このブログで紹介するまでもなく、犬を犬として扱うドイツではこうした犬の習性を大切に扱うことは日本でも知られています。
むしろ日本人は「外で排泄させるなんて犬がかわいそう」という発想にいたってしまい、今のような犬の飼い方になってきたのではないかと思いますが、本当に犬が可哀そうでしょうか。
たしかにマンションなどの集合住宅では庭もなく屋外トイレの確保はかなり大変です。
ですが少しの工夫で犬の世界が広がるとしたらどうでしょうか。
実は先日、家庭訪問レッスンのときに室内トイレからベランダトイレへと環境を移行中の犬ちゃんの環境が激変していて驚きました。
驚いたのは飼い主さんお手製というベランダに通じるペットドアです。
全くドアのない場所にどうやって設置されたのかと思うほどの人も犬も通れるドア
よく見ると廃材のドアを加工してご主人が作ったというのですから驚きです。
排泄をする場所も手作りされてすぐに掃除ができる形に整えてありました。
小型犬だったら簡単に設置できるベランダへのペットドアですが、大型犬となるとそうはいきません。
まずサイズがない、あったとしても料金が高い、なにより大変なリフォームとなってしまいます。
そしてもっと問題なのは、ペットドアが大きいと重たくなり大型犬にかかる負担も強くなってしまいます。
実は私も黒ラブのオポと暮らしていたときにこのドア問題ではかなり悩みました。
オポの自由な排泄のために庭への通路を確保したかったのですが、なにしろ犬のサイズは40キロ近いのです。
里山ということもあり、ドアを開けたままにしておくといろんな生物がドアという境界線を越して室内に入ってきてしまいます。
そのことでトラブルが多く、なんとかしてオポだけが利用できるペットドアをと考えたのです。
そして考え出したのがビニールを下げたペットドアです。
写真はこちらのブログ記事で紹介しています。
「犬の排泄行動に自由を与えよう!」
このオポ用のドアの写真をレッスンのときにご主人に見ていただきました。
そうすると「ああなるほどね」と何かひらめかれたようで、その後すぐにこの素敵なドアが設置されたということです。
短い動画ですが犬のメイちゃんがうれしげに通行する姿を見てください。
ベランダへのドアが設置されてからメイちゃんは自由にベランダに排泄に出られるようになり、またベランダでよくひなたぼっこしたり、オモチャをもっていったりして自分のスペースを楽しんでいるとのことでした。
風に当たったり日光に当たったりする場所で排泄ができるというのは犬という動物の基本です。
マンションでいろいろと難しい方も、このひとつの広がりで犬の行動は激変してしまうことをぜひ知ってください。
メイちゃんの成長がこれからも楽しみです。