犬は環境の変化に対して敏感に反応します。
室内飼育の犬の場合には、犬が住処としている室内に異変が生じると大変興奮します。
誰であれテリトリーを侵入する気配を察すると、吠えたり玄関に走り出す犬はそう珍しくはありません。
テリトリーを守るという行動は犬の習性に応じた行動です。
犬が来客時に吠えたり興奮したとしても、来客が飼い主の友人や知人であることを理解して落ち着きを取り戻すのであれば全く問題ありません。
ですが、来客が誰であるかを確認するまでの間、犬は大変不安定な状態に陥ることがあります。
特に室内飼育の犬の場合には、屋外の犬とちがって逃げる場所がない最後のテリトリーになるため、来客の合図には過剰に反応するのです。
来客の時には犬をできるだけ落ち着かせてあげる必要があるのですが、どうもやり方によっては全く間違っている方法を取られることがあります。
絶対にやって欲しくないのは、吠える犬を抱っこして玄関に出迎えに行くことです。
いろいろと理由はありますが、落ち着かせという自律力を育てるためには、抱っこは落ち着かせにはなりません。
とても依存した形で飼い主の抱き上げに頼るという依存行動となります。
犬によってはさらに不安を抱えやすくなり、分離不安の犬であればそれが悪化していくでしょう。
では、対応としてはどのような形が最もやりやすいのかというと、やはりテリトリーを活用したハウストレーニングです。
インターホンがなったらハウスに戻るように教える練習をした成果を生徒さんから動画でいただきましたのでご覧ください。
犬のリキちゃんがペットボトルのトリートボールで遊び中にインターホンがなり、飼い主さんがハウスを促す映像です。↓
※画像をクリックすると動画再生します。
動画を見ていただくと分かるのですが、まず飼い主さんがとても落ち着いているということです。
飼い主さんが慌てたり興奮したりすると犬も興奮してしまいます。
また、抵抗なくハウスに入るリキちゃんも印象的かもしれません。
ハウスは犬にとって大切な落ち着ける場所であるはず、ハウスに入りたがらないのであれば飼い主としていろいろと考え直す必要があります。
リキちゃんがハウスに入ったあとに騒いでいないのも高く評価できる行動です。
犬のしつけは習慣化していくのが基本ですが、習慣化のためにはくり返し練習が効果的です。
くり返し練習に入る際にはオヤツがなくてもできるようにしてから行う事も大切なことです。
難しいようですが意外に簡単なトレーニングです。
来客の時に犬を落ち着かせ安心させるトレーニングとしてぜひトライしてください。
他にもインターホンでハウスの動画をアップしていますのであわせてご覧ください。
ブログ記事:インターホンに吠える犬“インターホンダッシュ”に対応する:インターホンに吠えるを解決するためのヒント
参考ブログ記事:
インターホンに吠える犬“インターホンダッシュ”に対応する:なぜ犬はインターホンに吠えるのか