10月が過ぎ七山の尾歩山(おぽさん)も一気に紅葉してきました。
朝夕の寒さを肌で感じるようになり、この地区では灯油や薪の準備に追われているようです。
もちろんグッドボーイハート七山校も、同じように蓄えた薪を室内に運び込み寒い夜の暖とりに使っています。
色づき始めた山は視覚の情報に左右されやすい人間にとっては、この季節の楽しみです。
あの大変だった夏が終わり、過酷な冬を迎える前の、ほっとひとときの時間を犬と共に山を歩くことができるなんて最高です。
今回のトレッキングクラスでは生徒さんのおひとりが足元不調ということで、ピンチヒッターで犬のリードを持って山を歩くことになりました。
まだ幼く興奮しやすい犬を落ち着かせながら歩くのは大変なことです。
ゆっくりと歩く犬を見ると「どうやったらあんなにゆっくりと歩けるようになるんですか?」と聞かれることがあります。
ゆっくりと歩く犬と共にいる飼い主さんはみなさん、それがどのようにしてできるようになったのかは記憶になりことと思います。
というのも、このトレッキングでの歩きですが、号令をかけたり犬に合図を送ったりせずに、自然に身についてくるものだからです。
トレッキングクラスのお約束はとにかく自分がバランスよく歩くこと、ただそれだけです。
そして、若い犬は必ず自分よりも後ろを歩くようにうまく誘導していくこと、これにも言葉は不要です。
庭では興奮の激しい犬同志も、山に入ってしまうと不思議と落ち着きを取り戻していきます。
さっきまでの興奮はどこへというほどに、静かに山の地面を踏みしめながら歩くのです。
そしてこの季節、北風から吹く特別な情報を鼻でキャッチする楽しみは犬だけのものです。
どの犬も北側に高くその得意な鼻を持ち上げ、風に乗ってやってくるたくさんの臭いという情報をキャッチしています。
私達のように紅葉にうっとりすることのない犬も、北風の臭いにはうっとりしているように見えてしまいます。
たぶん、冬は犬が一番元気な季節です。
特別小さな犬にはお洋服が必要になるかもしれませんが、お家にこもりっきりにならず12月くらいまでは元気に山歩きをして欲しいものです。
とりあえず、毎日が大切な季節です。