先日はじめてのトレッキングクラスに参加してくださった飼い主さんと犬くんがいます。
今までは家庭訪問トレーニングクラスで犬の行動や習性について学んでいただきました。
ご家庭での環境作りや接し方の注意や、普段の生活の中で行動の変化を促すトレーニングをすすめます。
そして、家庭環境の整備がある程度すすまれてきたので、そろそろと思い体験のトレッキングクラスをお誘いしたのです。
グッドボーイハートの尾歩山トレッキングに参加される方がよくこんな風にいわれます。
「こんなに山だとは思わなかった。もっと普通かと思っていました。」と。
トレッキングクラスをお誘いしたのですが、普通な感じとはどんな感じなのでしょうか。
自分にとっては長靴でうろつくような庭になっている山が、都会暮らしの方にとっては「こんなに山」と受け取られているギャップがあるのですが、犬の方は大丈夫のようです。
だって、彼らは4つの脚をつかっているうえに、足裏にはパットというゴムもついています。
さらに、左右上下前後にバランスのとれる尾も本来は持っているはずなのです。
そして、低い姿勢で環境を把握できる、犬が最も誇る「鼻」を一番前に突き出しながら歩きます。
あしを出すたびに「気をつけて」と犬に声をかける飼い主さんもいますが、犬からしてみれば「気をつけるのはそっちの方だよ」とバランスの悪い人間の姿に目を覆いたくなっていることだろうと察します。
このはじめての犬との山歩き中に「トレッキングシューズをはいてくればよかった~」とおっしゃったので「えー、山登りされるんですか?どんな山だと思われましたか?」とお尋ねしました。
なんでもご家族で山登りに行くのを趣味にされているとのことでした。
しかも、その山登りですが犬は留守番させていかれるとの事です。
「えー。。。飼い主さんが山で犬が留守番ですか?それはうちにいた犬が聞いたら相当ビックリしますよ。」
ですが実際はよく「犬を山登りに連れていってもいいんですか?」と聞かれることがあります。
山のにおいをつけて飼い主が戻ってくるのに犬だけお留守番とは拷問みたいなものですね。
ごくまれに、保護地区や遺産地区では犬の排泄が環境汚染につながるという理由で許可されていない場合もありますが、それは特殊なケースです。
むしろ、山登りに行くのに犬を連れていかない理由がほとんど思い当らないばかりか、犬の最も大切な仕事は、山歩き中に飼い主が無事に戻って来れる様に飼い主を守ることなのです。
犬が一番やらなくてはいけない仕事を取り上げてしまい、お家の中で何もしなくていいのよといわれても、犬はさびしくやりがいのない毎日を送るしかありません。
犬も冒険していいではありませんか。
いや、むしろ犬は冒険する動物です。
しかも、飼い主といっしょに冒険する動物なのです。
グッドボーイハートのトレッキングクラスが犬との山登りのきっかけになれば、ものすごくうれしいです。