毎年、尾歩山では恒例の初詣トレッキングを開催しました。
古い住所名が「山影」というグッドボーイハート七山校に、冬の季節に朝日が当たるのは11時くらいになってからでしょうか。
朝からゆっくりと山を登っていくと、ちょうど目の前に朝日が上がっているのを見ることができます。
視覚的な情報で情緒を感じられる動物であるわたしたちヒトの方は、朝日を拝みながら心地よくすすみます。
鼻をつかって嗅覚的情報で環境を知ろうとする犬たちの方は、この寒い時期でもピクピクと鼻先をよく動かしながら、環境把握を行っていました。
もちろん、犬には「新年」という概念はありません。
1月1日も1月2日もいつもと変わらぬ一日でしかないのです。
改まって新年の挨拶をする必要もありません。
その犬たちであっても、季節の移り変わりにはとても敏感なのです。
むしろ、動物であるからこそ季節の節目を感じやすいのかもしれません。
今日は鼻先だけでなく、体全体を北側の谷の方角に向けている犬たちがいました。
体を集中させるのは、何か特別な情報があるときです。
体の向きが左右に揺れ始めると、風にのってくる臭いをより多く取ろうとする行動です。
ですが、行き過ぎるとこの情報収集の方法では、自分のバランスを崩してしまいます。
犬がひとつの方向に集中しているのはわかるのだけど、それが何であるかを知ることは容易ではありません。
果たしてそれは、人なのか、他の犬なのか、イノシシなのか、アナグマなのか、もしくは全く別のものなのか、知らないのもなのか…。
長年連れ添ったパートナー犬であれば、その様子でそれが人か犬なのか、動物であるのかという区別をつけることができました。
長く連れ添うということは、お互いのコミュニケーション力が深まるということです。
人と犬はそもそも異質のものなのです。
はじめから理解することを放棄してしまっては、関係性は始まりません。
何を伝えようとしているんだろうと、周囲に気配を配りながら歩くことは大切なことだと思うのです。
さて、山のお土産の薪も手伝っていただいてたくさん持ち帰りました。
室内の薪ストーブも大活躍です。
これからまだまだ寒くなる山の時間。
今年もたくさんの時間をどうぞお山でお過ごしください。